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レッドミラージュV3 スポットライト #6

ヘボミラーん・ラプソディ(鏡面鏡詩曲)


狂想曲”はよくドタバタ騒動の例えに使われて、
そのサブタイトルに”ラプソディ”が付けられたりしますが、
ラプソディは音楽用語としては”狂詩曲”が正しい。

では狂想曲はなんなのかというと、
カプリッチョ”で自由な形式の曲のこと。
”は付くけれど、あまりクレイジーな意味合いは無いようです。

一方で狂詩曲ラプソディ)というのは、
自由奔放な形式で民族的または叙事的な内容を表現した楽曲、
異なる曲調メドレーのようにつないだり、
既成のメロディを引用したりすることが多い。” 
のだそうです。

メドレー”、”引用”上等です。

ミラー塗装に関するバタバタ顛末狂詩曲
いやだけに”鏡詩曲”的に書いていこうと思います。

あれ?メドレー(一貫性なし)、引用いつものことか?

今回は内容は腰の部品です。塗装面積が広いものが多いです。
こしのひろい
コシノヒロコ!
コシノジュンココシノミチコは三姉妹
いずれも日本の誇る世界的なファッションデザイナーです。

三姉妹

ブランド名は名前のまんま?いや一人違ったぞ
ん~?ミチコロンドン!

神戸にある美容室はELLY LONDONエリーロンドン
あれ?知りません?

最寄り駅の看板で見つけたのですが、実在を確認するため実地調査してきました。


そして昔、ファッションブランドなんて知らない母親が買ってきた
胸にイギリスの国旗が付いた青いトレーナーのロゴは
BOBBY LONDON(ボビーロンドン)

ファッションブランドなんて知らないトトム大学生も、
生地がしっかりしていて、色が気に入ったので着ていたのだが、
さすがに大学の友人たち
じぶん、ボビーロンドンはまずかくさ~』(博多弁)
と言われたのを思い出しました。

今ネットで調べてもBOBBY LONDONなんてものは出てこないので、
まぁ、なんちゃってブランド名ですかね?

アルバムに1枚だけ残っていたBOBBY LONDON!トレーナー着用の図(はっきり写っていませんが、TOTOMの来ているトレーナーの胸にロゴが輝く)

もうね。昔のエピソードを持ち出すためなら
どんなこじつけでもする覚悟で、臨んだのですが、
狂詩曲”ですから、好きなようにしてよかったのでした。


シルバー塗装

腰部品の大半はスカート状の装甲で、
面積の広い2次曲面(紙を折り曲げたような曲面)が腰回りずらっと並び、しかも色の設定はシルバーであるため、かなり目立つ部品です。

腰部品勢ぞろい

このシルバーをどう仕上げたものか?
白色半透明塗装と同じくらい悩みました

シルバーというのは周囲の景色の映り込みによって、見え方に関係するので
小さな平板テストピース塗装サンプルから
イメージするのが難しいのです。

そこで先人達の作品をネットで見て参考にさせていただきます。

デカルト座標系でのシルバー配置

軽快な白銀、重々しいダルな輝きの黒銀など千差万別
ううむ。
白色半透明に合うものはどれかと脳内モンタージュを作りつつ眺める。

そしてクロームメッキのような映り込みでわずかに黒くも見える鏡面
これはカッコいい‼

でも鏡面って”塗装”といえるのだろうか?メッキ?

考えすぎて、自分が冷静に判断できているのか迷いが生じた時は、
いつも娘のポコぞうに聞くことにしています。

どれがいいかな?

これがきれいじゃない?とクロームメッキの写真を差されたので、
自信をもって決定!…はしたのですが、

ここまで鏡面光沢の出る塗料は何があるだろう?

ミラー状の薄いシートを貼り付けるという手もあるのですが、裏面の凹凸部分への貼り付けの難易度を考えるとできれば塗装でやりたい。

ということで塗料選び

メッキ調塗料にもいろいろあります。
ただ顔が映るくらい鏡面になる塗料というと数は少ない。

アルクラッドⅡ クローム
Kカラー スーパークローム
ガイアカラー プレミアムミラークローム

等等 
なんか名前が塗料界の”御御御付け”現象を起こしています。

「御御御付け」は「おみおつけ」と読みます。
「おみおつけ」とは、味噌汁を丁寧に表現したことばです。 これは古くは女房詞(女房言葉)から派生して、今では一般化し特に関東地方で多く使われる言葉なのだとか。
なぜ頭に「御」が3つ続くのかについては、次のような説があります。
女房詞に“膳の飯につけて出す汁物”と言う意味の「つけ」に、接頭語「御」をつけた「おつけ」という言葉があります。その「おつけ」をさらに丁寧にして「御御(おみ)」をつけたものが「御御御つけ」(おみおつけ)であるという説。

”macaroni”より引用・編集


ガイアカラーは、名前はプレミアムミラークロームということで、
めちゃくちゃストライクなのですが、
私はこの塗料でのミラー塗装に成功したことがない。

下地処理に敏感なのか?
むしろ硬質のブラスチックをきれいに磨いて下地なしで塗装するほうが、
綺麗な鏡面になるらしいのですが、
ガレージキットは塗料の定着性の面からプラサフでの下地がマストなんで…

アルクラッドKカラーは、これまで何度も使用しており、
簡単で素晴らしい反射が得られるのですが、塗膜が弱く
その上にはマスキングクリアーコーティングもできないので、
いつもピンポイントの塗装に使用しています。

Show Upの塗料についてはマッジョーラカラーで知っていましたが、
ジョーシンの塗料売り場Show Up各種クローム系塗料の塗装サンプルを初めて見て衝撃を受けました。

Show Up reALクローム
     TERRAクローム
     ハイパークロームAg 1K

特にハイパークロームAg 1K!

鏡ってそこに”鏡の面がある”ってわかったら、鏡じゃないよね。
本当に曇りのない鏡は、別の世界に通じる入口のように見えます。

鏡の面に”鏡です”的な白い斜線の無いイラストが秀逸

銀が鏡の中の空間への入口の様ではなく“銀色”に見えるのは、
表面で多少乱反射があるため、
そしてシルバー塗料面乱反射の原因は
塗料に入っている金属粒子による微妙な凹凸です。

メッキ調塗料はこの粒子の大きさ極限まで小さくして、
凹凸を抑えるわけです。

しかしハイパークロームAg 1Kのサンプルは次元が違う。
銀色ではなく暗いのです。

早速、家に帰って思い当たるプラモ本で確認。
モデルアート臨時増刊号 模型用シルバー塗装完全カラーマニュアル
 ないな、
モデルアート2020年3月号 メタリック塗装成功のメソッド
 これにもなし
モデルアート2018年12月号 金属表現の手法とノウハウ
 
ありました!
『クリアーコート後の輝きはどうだ?新クローム塗料を分析』の記事

ハイパークロームAg 1Kは、金属粒子をクリアーに混ぜたものではなく、
塗装時に塗膜表面で発生する化学反応銀の薄膜が形成される
のだそうで、他の塗料とはしくみが全く違う

ただし塗装面への定着性は全くないの
専用のクリアーで表面のコーティングが必須なのですが、
コーティング後は手で触ってもまったく問題ないし、
マスキングも可能ということで、
高い塗膜強度広い面積へのシルバー塗装としては魅力です。

以前、本で読んで、そんなヘンテコな塗料まで使わなくてもいいよね。
ネガティブな意味で印象に残っていたのだが、まさか使うことになろうとは。

早速ジョーシンへ行き、
肝心の『ハイパークロームAg』に
パイパークロームAg専用下地塗料 『ベースカラーブラック1K
クリアーコート用の『トップコートクリアー1K』がセットになった、
ハイパークロームAg 1K キット』(セットで4158円也)を購入

モデルアートの記事を見ても、どんな下地処理をするのがベストなのか、
今一つよくわからない。
専用ブラックウレタンクリアー鏡面仕上げテスト』とあるが、
実際の作例(ランボルギーニ・アヴェンタドール)は
『ガイアEx-ブラック⇒市販ウレタンクリアー吹きっぱなし。』だそうで。

最初のテストの結果から、なぜそうなったのか?
下地は磨くのが良いのか、吹きっぱなしが良いのか?
専用のブラックなぜ使わなかったのか?
結局よくわからなかったのだが、
わかったのはとにかく下地塗装入念に行う必要があるということ。

Show Upのホームページでは動画で塗装の仕方が公開されているが、
エアブラシが本物の自動車塗装用で、でかい
口径0.8㎜でエア圧は絞って0.2Mpaと塗装条件も全く参考にならないが、
普通に専用ブラックを吹きっぱなし

それよりもハイパークロームAgがきれいな鏡面になるためには
下地を十分乾燥させる必要があるということで、
業務用のヒーター60℃くらいに加熱しています。

乾燥が重要との情報はモデルアートには書かれていなかった。

下地のみでなく、加熱乾燥のことも考えねば!

テストピース作成していきます

≪下地≫
下地
として以下の3種類を比べて見ます。
①ハイパークロームAg専用 ベースカラーブラック
②お気に入りの“ただのブラック”(Mrカラー #2ブラック)
③#2ブラックを市販の2液型のウレタンクリアーでコート

やっぱり専用のブラックはうまくいかない。

だいたいこういうのは粘度が高く、普段の塗料とはエアブラシの条件が根本的に違うのかもしれないが、乾燥がやたら早くて艶がでない。

うーん、やめじゃ! 艶が出たとしてもぬるっとした艶になってしまう。

また#2ブラックは、ハイパークロームAg 1K の銀薄膜の形成化学反応
阻害されるのか、やはりうまくいかない。
まぁこれは比較用なので予想通り。

やっぱりモデルアートを参考に普通のラッカー塗料のブラックに2液型ウレタンクリアーコーティングすることにします。

ただしウレタンクリアーは、表面のシャープさを重視して
吹きっぱなし”ではなく磨いて”鏡面仕上げ”にします。

ウレタンクリアーロックペイントマルチトップクリアーSHです。
2液型は、溶剤成分の揮発ではなく、
主剤硬化剤混合することによる化学反応硬化しますので、
主剤硬化剤シンナーの選択で適切な硬化速度に調整すれば、
肌伸び性肌締まり性をコントロールでき、
ラッカー系よりも厚く滑らかな塗膜を形成することができます。

ちなみに肌伸び性とは、吹き付けた時の塗料粒子が硬化するまでに塗装面を広がって伸びて、滑らかな表面になろうという性質=硬化速度は遅い

肌締まり性とはしっかりと内部まで硬化する性質。=硬化速度は速い

肌締まり性肌伸び性の両立はできないのですが、
硬化が不完全になってしまうことは、最も避けるべきであり、
表面に多少の凹凸が残って、硬化後に磨けば良いので、
今回使用した塗料は、室温15℃~20℃で塗装することを想定して、
下記のような標準的か、やや肌締まり性重視の組み合わせとしました。

 マルチトップクリアーSH(肌締まり性重視
 マルチトップS硬化剤(標準型
 エコマルチシンナー#20(標準型

≪ハイパークローム≫
ハイパークロームの塗装は試行錯誤する余地もないくらい、
実に簡単素晴らしい鏡面ができます。
サッと吹き付けてしばらくすると褐色だった塗膜がピカピカに変化!
面白いです。
ただ重ね塗りの止め頃見極めがちょっと悩ましいかも。

≪クリアーコート≫
専用ブラック同様粘度が高いくて塗装が難しいのですが、
専用ブラックのような別の塗料での代替手段なさそうなので
何とかしなければ。

通常使用しているスーパークリアーⅢ 4倍希釈とは違う塗装条件になるのは言うまでもなし。

言い忘れてましたが、Show Up塗料の通常のラインアップは
1液型ウレタン塗料で、ShowUpブランドで売られている
ウレタン系のシンナーで薄めて使うことも含め、
ラッカー系塗料と使い方はほとんど同じです。

ただしShow Upでもトップコートクリアー2液型のウレタン塗料スタンダード品なのですが
ハイパークロームAg専用に開発されたトップコートクリアー1液型。
”最初からハイパークロームAg専用の溶剤適切な粘度に希釈しているので、そのままエアブラシ塗装できます。”ということなのですが、
言い換えると粘度の調整ができない…

気になるのは買った時から瓶の7分目くらいしか入っていなかったこと。
最初から充填量がバラバラならまだ良いが、
店頭在庫期間中溶剤が希釈したのだとすると、
当然粘度高くなっている。

最初は指定通り、ドライ条件での吹き付け2回行う必要あり。
(こうしないといくら専用クリアーでも溶剤成分クローム層侵すので)

やはり粘度の高い塗料でのドライ吹きはかなり塗装面がザラザラになり、
(ドライ吹きのことを”砂吹き”というくらいです)
3回目セミウエット吹きで、なかなか塗料がうまく乗ってくれないのですが、やらざるを得ません。

変に塗料の出具合を加減すると、とんでもない鮫肌になりますので、
かなり吐出量増やして、いきなりウエット気味に塗るしかなさそうです。

こんなことをしていると、あっというまにエアブラシのカップ内のクリアー塗料がなくなってしまった。

貴重な専用クリアー、塗装条件決定のテストピースばかり作っていると
それだけで塗料を浪費して足らなくなってしまう気がするので、
とりあえずこの条件でやってみます。

加熱炉の設計


Show UpさんのHPの動画によると、1液型ウレタンのベースブラックも加熱必要だが、通常の2液型のウレタン系塗料は、化学反応を促進し、
完全に硬化させるため、より高い温度(60℃くらい)での加熱が必要とのこと。

またハイパークロームAgも同様にクリアー塗装前に完全に乾燥させるために加熱推奨です。

結局専用ベースブラックは使わないことにしましたが、
やっぱり加熱炉は必要です。


加熱炉といっても高々60℃程度。
Show Upさんによると、プラモデルに使用するなら、
電熱ヒーターを使っても良いということで、
動画ではヒーターの前で塗装した部品をくるくる回してあぶっていましたが、たくさんある部品をそんなことやっているわけにはいかない。

定置した部品の全方向から加熱できるような加熱炉自作しましょう。

鏡のようなもので囲って、反射させて熱を均一にするとともに、
省エネにも努めたいと思います。

加熱炉に必要なものを物色します。

電熱ヒーター 安い小さいものを買いました。
反射材 アルミ製のレンジガード
温度計 念のため70℃まで測れるものをネットで購入
段ボール 耐熱性はないので、ベース部分のみに使用

レンジガードと温度計


 

ホームセンターで買って来た手頃な電熱ヒーターレンジガード
サイズをうまく生かして、間接照明のように
塗装した部品がヒーターに直接晒されないように工夫します。

ポイントはヒーター前に設置する遮蔽板の角度
入射角反射角
で検討して、下図のような設計に決定。


快適そうです。冬はこの中で暮らしたいくらい。

レンジガードの表面は当然完全な鏡面ではないので、
表面で乱反射もあり
また強度確保のための凹凸があったりするので、それも手伝って
良い感じに熱が分散してくれことが期待できます。

腰部各部品ご紹介

5千文字を超えての、やっとでの部品の紹介です。
あっ、その前にアイデアポイント

10.スカート状装甲のハイパークロームAg 1Kによるミラー塗装
11.スカート状装甲基部、前部にフィン状の加工

≪スカート状装甲: 左・右、各前、中、後 で全6枚≫

下地
#2ブラック塗装後に、2液型のウレタンクリアーでコーティング。

加熱による完全硬化後、#6000#10000番手の研磨シートで磨きますが、注意しないと磨き傷というか、
小さいゴミが塗装面と研磨シートの間に入ってがつきます。

完全乾燥したラッカー系塗料よりも
今回選んだウレタンクリアーの硬度やや低めで、
より傷がつきやすいように感じますので、慎重に磨く必要があります。

特に#10000は研磨シートの目が小さく
研磨性よりもゴミによるひっかき傷のほうが目立つので、
#8000くらいでやめて置いて、
あとはセラミックコンパウンドを含ませたやわらかい布で磨いたりと、
試してみますが完全に傷の無い表面にするのは困難でした。トホホ。

エアブラシで吹きっぱなしにしたい気持ち、よくわかりました。

ハイパークローム
テストピースの時に課題であった、重ね塗りの止め時ですが、
吹き付けを重ねていくと、2~3回目以降に反射に少し青みが出ているように見えました。

ジョーシンで見たテストピースも確かに青み掛かって見えたのですが、
照明の関係かと思っていました。

青みが掛かっても、ミラー状の表面に曇りはないので、
それはそれで良いのかもしれませんが、
2~3回吹きでも十分なミラー反射が得られましたので、
ここが止め時と決定。


写真はごちゃごちゃ邪魔なものも写っていますが、
「ハイパークローム吹き付け直後は、こんなにピカピカ


このまま完成と出来る塗料がないものか?

クリアーコート後はプラモ本の記事で、(うまくやったとしても)
若干白っぽくなってしまうということなので、
このピカピカもクリアーコートまでの見納め。ちょっと残念です・

それよりもクリアーコート完了までは手で触ることも厳禁なので、
ハンドルからぽろっと落としたりしないよう、慎重に取り扱わなければ。

ただし超微細なキズはまるでCDのように虹色に光の干渉が発生したりと、
写真には写らないほどの微細なキズも、非常に目立ちます

うーん、磨き方がちょっとヘボかったですね。反省することしきり。


クリアーコート
膝のブロックや前回ちょこっと出た胴前部装甲のような
小さな部品では、テストピースのやり方で、
なんとか全体をクリアコートできました。

ドライ吹き2回の後は、セミウエットを飛ばして、
いきなりウエット吹きにせざるを得ないので、
溶剤に反応してミラー光沢が曇らないかヒヤヒヤしながらの塗装。

結論からいうと、やっぱり少し白っぽくなりますが、まずますの仕上がり。

ところが腰のスカートのような大きな面積になると
エアブラシで吹き付けする部分の周辺に吹き流れたクリアーの粒子
付着して白化
いやこれはハイパークロームが溶剤に反応したのではなく、
全体をウエットの状態にすることが出来ずに、
クリアーコートの表面がザラザラのすりガラスのように
白くなったということ。

やはりクリアーの粘度が高すぎる?
Show UpさんのHP”お問い合わせはこちら”に、
通常のウレタンシンナー希釈可能かどうか質問してもお答えはなし。

どうぜクリアーも足らなくなりそうなので、
ジョーシンで単品売りのトップコートクリアーを買いに行く。

たくさん置いてあるかと思いましたが、単品売り一つ
セット売り一つのみ。

念のため二本買いたかったのですが、セット売りで買うのは
ベースブラックハイパークロームAgも無駄になるので、
単品の一本だけにする。

幸いにも、前にセットで買ったものよりも内容量が多く
9分目
まで入っており、粘度も少し低いように見えます。

一応、セット売りに付いているクリアーの状態も確認。

あっちゃー!こりゃだめだ!

なんと内容量半分くらいになっており、
粘度は?というと、もうハチミツレベル
これで、店頭での溶剤揮発説確定

この個体(残っていたセット売りのもの)は
ジョーシン塗料売り場の牢名主だったのですね。

牢名主さま~

最初に買ったものはやはり粘度が高いと分かれば、小さい部品専用にして、
面積の大きい部品のクリアーコートには新しく買ったものを使います。

とはいえ真新しく、前のよりも比較的粘度が低めとはいえ、
ラッカー系のクリアーを4倍に希釈するよりはだいぶ粘度高め。

結局ドライ2回の後の吹き付けはかなり吐出量を増やして、ウエット塗装し、それでも付着粒子で荒れて透明度が落ちたところは、
乾燥後に表面を研磨することでなんとかなりました。
(粒子状のクリアーが付着してザラザラになっているところも、
塗膜内部に気泡が残っているわけではなく、あくまで表面の状態が凸凹
なっているという事のようです。)

加熱
まずは、塗装品なし炉内何度まで上がるかチェック。

5月初旬の室内なので、確か室温は23℃くらいだったか?

ヒーターを640W(3段階切り替えのうちの得意の”中間値選択”)にして
温度計を炉の中央に置き、時々のぞき窓から温度表示をチラ見。
じわりじわりと温度が上がり、50℃を超える
(Show UpのHPでは60℃という事でしたが、厚みが薄い部品もあり、
過熱を防止するため、目標値を50℃としました。)

まだ少しずつ温度が上がっているところを、上に被せた(内面がアルミ箔張り)を少しずらして、熱気を抜いて安定させてセットOK

塗装した部品を炉に入れて1時間程度加熱します。

思った以上に温度調整がうまくいきました☻


手作り加熱炉は、使用しない時は折りたたんで収納可能なすぐれもの。


焼き上がりましたー

スカート状装甲一丁!いや3丁か

真っ黒に焦げてまーす
ではなく、写真の加減で”虚空”が写っちゃっています。
写り込む対象物が近くにあれば、実物の鏡面反射の具合は、
それほど悪くはありません
(ここまで8千文字!お待たせしたのにこんな写真しかなくてすみません。
あと組立までの保管中に付いたホコリもちゃんと吹き飛ばしてから
写真を取ればよかったのに!)

最終的にShow Up HPプラモ本作例にくらべて、クリアーコート後の仕上がりがどうなのかは実物写真では比べようもありませんが、
同じスカート状の装甲でもきれいな鏡面のところと
少し白っぽさが目立つところの微妙なムラがあったり、
最終的にクリアコートしてもやっぱり磨き傷がわかるというのは
反省材料ですね。
まぁ全体的には85点というところでしょうか?

では次の機会に100点を目指して再挑戦するかというと、
今の塗装機材ではちょっとやりたくないですね。
それほど大変でした

≪スカート状装甲基部≫(Type-3)

下面にスカート状装甲差し込み部が3か所(前、中、後)ある
分厚い部品
腰部フレームが透けて見えることは、ほとんどなさそうな、
Type-3最右翼部品です。

地味ですが実は重要な部品です。


白色半透明の塗装はしっかりしたパール光沢が出るように、
MGパール蛍光ホワイト濃い目の塗装です。

実は半透明塗装のキットを作る時には、この腰部スカート状アーマー基部しっかりとした発色をさせていないと、
フォルム弱々しく見える”と個人的には思っている、
密かに重要な部品であるわけです。

また内部のメカが見えない分、塗装が単調にならないように塗り分けにも
気を遣う必要があります。

歯車がかみ合ったような部分は透明ブルーメタリックで、
『ここにも内側には重合装甲がありますよ』と見せつつ、
中央の 〇 は透明ブルーメタリックを白色半透明でコートして、
重合装甲が”内部にある感”をさらにアップ。

更に前後2個ずつの 〇 は図のように、コンビで塗り分けしたのですが、
円内の扇形部分は小さすぎて、透明ブルーメタリックの
透明感、メタリック感が今一つわかりません。残念

スカート状装甲基部の形状についても少し考察するところがあります。
スカート状装甲基部の部品はスカート状装甲を取り付けるブロック状部分
そこから前下方に伸びた板状の部分2つの要素で構成されています

ブロック状の部分はゴロっとした塊状の形状ですが、
先に記載したようにモーターヘッド全体フォルムの中で
要となる部分です。

一方で板状の部分はシャープなディティールが集まっており、
機能を感じさせる部分です。

開口部の内部にあるもの



特に注目すべきは四角い開口部です。
これは何の穴なのでしょうか?

形状的にはNACAダクトのように見えなくもないのですが、
NACAダクトだとエアーインテイク(空気取り入れ口)
ということになります。

ところでこの開口部の中には何があるかというと、
空気取り入れ口というよりは排気管っぽく見えるモールドですね。
そうするとこの開口部は排気ダクトと考えまれます。

機能がデザインに要求するもの

わたくしも内部の排気管の向きが”A”のようであれば、
何も事を荒立てるつもりはない”のですが、
実際の向き”B”ですので、
このままではダクトとしての機能が乏しいと感じて、
デザイン上もなにか釈然としないものがあるわけです。

形状自体は変更せず、ディティールの追加排気ダクトの機能をアピールするには何が良いだろうか?

排気ダクトといえばあれですよね。アレ
いつの世も(基本)ガンダムの胸についている排気ダクトのフィンです。

今度歴代ガンダムのフィン枚数を数えてみよう。

ということで安易なようですが、この部分にフィンの加工をしました。
(アイデアポイント11)

0.3㎜厚み精密のこぎりを使って、0.5㎜ピッチ溝を4本入れます。
すなわち0.2㎜厚みフィン3枚出来る計算です。

実際には、なかなか精密に加工するのが難しく、左右のうち片方は失敗
フィンがつぶれてしまいました。

トラブルシュートとして、フィン状加工する部分をくりぬいて
くりぬき部と同じ形に加工しフィン切りをした透明プラバン
はめ込みました。
(まさに写真に写っているのが失敗して透明プラバンでリカバリーしたもの)
フィンの塗装は耐熱部ということで白色半透明ではなく、
クリアーホワイトです。

これでなんとか一件落着

実は先週、歯の詰め物が取れて歯医者さんへ行ったのですが、
歯の根っこの治療”が必要ということで、只今治療中
どうしたものか先日からは、歯に激痛が走り、
note執筆もままなりません。

なんとか#6を最後まで書き上げましたが、最後のほうは
文章のまとまり今一つ狂詩曲狂歯曲になってしまいました。

今後も歯が完治するまでは、公開ペースが落ちてしまいそうです。
(;´д`)トホホ




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