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「ソーシャルワーク理論はどんな分野にも普遍的か?」~ソーシャルワーク・アカデミー~今期の裏テーマ?

私は自分のフィールドは、地域・コミュニティであり、狭い意味の福祉ではなく、もう少し広い意味での「コミュニティ」だと思っている。そこでの主に仕事をしているときの視点は、福祉でいうコミュニティワーカーやコミュニティ・ソーシャルワーカー、コミュニティオーガナイザーには当てはまらないと思っている。

しかし、日本の場合、「福祉」というのは、一部を除いては福祉制度の中にあるものであり、除いた一部をしてもどうも昨今は政策的背景をもって、「専門職」による関与(いや「管理」か)として語られる。そして、その結果として、制度分野における「福祉」がその方法論にも大きく寄与していると言われていて、例えば、「ソーシャルワーク」においても、分野別にソーシャルワークとしての確立前提があるらしく、あえて、「ソーシャルワーク理論は分野に縛られない」などと言わないといけないらしい(先日、うけていた制度研修で講師先生が高らかに言われていた)。

ただ、日本の福祉の分野で語られている「ソーシャルワーク」は、どうしてもケースワーク理論やケアマネジメント理論に傾斜しており、問題解決型、かつ、サービスつなぎ型なので、いくらソーシャルワーク理論は、分野にこだわらない普遍的な理論であると宣ってこられても、たとえば、こども若者支援の分野のように、サービスや制度がほぼない分野になると、正直、空々しく聞こえてしまう。

2022年度のソーシャルワーク・アカデミーのテーマは、「こども若者支援」の分野にあえて重点をおいている。別に、サービスや制度を全面的に否定しているわけではないが、それらを前提としたソーシャルワーク理論には否定的である。もっと、複合的複眼的でかつ発展的で柔軟なものとして考えている。

2022年の後期の3回は、進行役の大崎さんが、現場のいろいろな悩み事をヒアリングや受け止めてくださって、それを、冨田とのやりとりで、広くソーシャルワーク視点を活用しながら、考えていくような構成にしていく。ソーシャルワークアカデミーは、NPO法人 み・らいず2と寝屋川市民たすけあいの会の共催事業で、法人内スタッフの研修的意味づけも持っている。その拡大で外部にも開いているというような位置づけだったが、これまでは、わりと、外部向けに傾斜していた。
この3回はそこをはっきりと位置づけていこうとなっているので、現場の支援になやんでおられるみなさん、ぜひ、その悩みをもって参加していただきたい。そして、この場を活用して、みんなで支援の方法のヒントを語り合って、ご自分の現場にもって帰っていただければと思っている。

ご参加をお待ちしています。(申し込みは以下からおねがいします)


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