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「等差数列の和=台形の面積」である

 中学受験の算数の指導中、あることに気づきました。等差数列の和の公式の導出と、台形の面積の公式の導出は同じなのです。

等差数列の和の公式

 等差数列の和は、たいてい次のように説明されます。

「1+2+3+4+…+10」の計算

      1+ 2+ 3+ 4+…+10
+)10+ 9+ 8+ 7+…+1
    11+11+11+11+…+11

 式を逆から並べて各項を足します。すると、初項(初めの数)と末項(終わりの数)を足した11が項数分(10個)並びます。そのため11×10=110となります。
 ただし、これは2行分の数値なので2で割る必要があり、答は55となります。
 ゆえに、等差数列の和の公式は「(初項+末項)×項数÷2」と導けます。

図形的に考えると

 今度は数式を用いず、図形的に考えます。例題「2+3+4+5+6=?」の答えは、台形の形に並んだ〇の数です。

 台形の面積の導出と同じように、同じ図を逆にして組み合わせ、長方形にします。

「(初項+末項)×項数÷2」の式と、
「(上底+下底)×高さ÷2」の式が綺麗に対応しているのが分かります。

 公式がなかなか覚えられない生徒さんには、こうしたビジュアルでの説明が理解の助けになるかもしれません。

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