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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.368 飛翔・猛禽返し

kindle版プレボが何故か更新されていなかったので久しぶりにコンビニで買いました。危うく毎週感想伝(の月曜更新)が終了するところでしたね
単純にS社がサボっていただけなのか、それとも電子版はこれから更新しないのか←更新遅い時がたまにあるらしい……もうブック・ウォーカーに移行しよっかな。元々、紙で買ってて近所のコンビニにプレボが置かれなくなってから電子書籍に移行したけど場所取らないの神すぎるんだよね。


◆前回までのあらすじ

熹一VS"秒殺魔"ルスラン・グラドビッチの闘いもついに佳境。試合前の襲撃や不正グローブ使用……なりふり構わず卑劣な手を使うルスランに苦戦する熹一だが、持ち前のタフさを武器に奮起。どんな相手でも正々堂々と受けて立つサムライの流儀を見せつけることはできるのか!?


◆エビデンス

ルスラン「俺たちが汚いマネをしてるだと そのエビデンスは?」
熹一「エビデ…?なんじゃそれっ それは美味いんか?」

前回、熹一に不正疑惑を突きつけられたルスランだが「そのエビデンス(根拠)は?」と依然として白を切りとおす。

ルスゆき「なんかそういうデータあるんですか?(笑」
不思議ですね。あれほど空気でどうでもよく…絶対にかませ犬的な存在だと思ってたルスランさんが今は某論破王に見える(2人とも顎鬚蓄えてるし)。
熹「700勝無敗とかありえんやろ」→ル「エビデンスは?」
おいおい、無敵かこの語録。

急にエビデンスとか横文字使い始めたのも熹一のおバカ・ギャグのためだと思うけど流石にそれぐらいは分かってくれよ。
マジでNEO坊時代でボロ出さなかったのが謎すぎる。散髪と一緒に知能も抜け落ちてしまったのか……。

タフ・シリーズがずっと累計発行部数1000万部で停滞しているだと、
そのエビデンスは?


◆闇ずくめの大会

~時は戻って試合開始前~
ルスランは熹一を襲撃した3人組とリング裏で合流し、アップで壊れたグローブの代わり「発汗で鉄のように固くなる"特殊凝固剤グローブ"」を受け取っていた。その威力はクリーンヒットで骨まで割れるほどだと言う。
襲撃者A「あのバカ 鉄パイプでしこたま殴ったのに思ったよりタフですよ」←タフって言葉はキー坊の為にある
襲撃者B「テーザー銃いりますか?」
←なにを言ってるこのバカは?

はうっ、しれっとお出しされるモンキー・テクノロジー・アイテム
現実にあるものだとリキッドアーマーが近そうだけど、あれは衝撃で硬化する流体が入った防弾ベストだから原理が違うし、猿渡先生のオリジナルか。

汗ぐらいの少量の水分で鉄のように固くなるグローブってすごくない?試合終了後に汗が引けば元の硬さに戻り証拠隠滅か……へ~意外とよく考えられているな。タフ・ワールドの米国のテクノロジーもすごいけどR国も負けてないっスね。ただ、汗で硬くなるから試合開始直後は真価が発揮されないような気がするんスけど、1分KOの秒殺魔であるルスランとは嚙み合わせが悪くない?

あと、熹一を襲撃した三人組アホすぎん?
無抵抗なんだからグラップとか出来ないように指何本か折ればいいのに鉄パイプで肋骨殴りまくる猿集団
仮にこいつらの襲撃が失敗していた場合、熹一がフルパワーかつ闇グローブも無しというルスランにとって絶体絶命状態だったのも草生える

テーザー銃いりますか?提案もギャグ過ぎるんだよね。
持っていけるわけねーだろが えーーーーっ。
(このテーザー銃いりますか?モブが微妙にスタンプに似てる)

……もしかして、またテーザー銃に出番がある伏線とかじゃないっスよね?
(不吉な予感)


◆インチキ糞野郎

先ほどまでの熹一の不正発言を言いがかりだとして、神聖な試合をなんだと思っているんだと反論するルスラン。
ルスラン「俺を侮辱した代償は高くつくぜ 覚悟はできているんだろうな」

○○を侮辱した代償は高くつくぜ、覚悟はできているんだろうな。←この語録汎用性高けー。
今週のルスラン、語録量産体制に入ったな。少なくともサーシャよりは使い勝手がいい(サーシャって「ばうっ」くらいしか無くない?)。

対戦相手である熹一にはルスランの不正は明らかだが、いつまでもそんな舐めた態度とり続けるルスランに対して「インチキ糞野郎」と言い、その硬いグループで肋骨を打ってこいと負傷した左肋骨を指しながら挑発する。

なにっ 負傷している左脇腹を撃ってこいと挑発している(NEO坊VSガルシア28号書き文字)
地味にセルフ・オマージュじゃないですかね?同じ左側だし。猿渡先生もたまにこういうファン・サービスしてくれるの嬉しい。
未だにタンカー編のNEO坊VSガルシア28号は龍継屈指の名勝負だと思っているんですけど、あれを超える闘いは今後あるんかなぁ……。

ルスラン「インチキ…糞」
熹一の発言が癇に障ったのか、怒り心頭の様子で熹一へとどめを刺しに猛スピードで向かってくる。

読者目線では散々不正しまくってる奴なのに、ここまでいけしゃあしゃあと白を切って、あげく「インチキ"糞"野郎」って言われてブチキレるとか、こいつの精神構造どうなっているんだよ
どの口でプライドや神聖な試合うんぬんを語ってるんだかね。

インチキはしてます……でも(楽して)勝つために手段を選ばない執念は"本物"ですよ←ふうん、カスにはカスなりの矜持があるということか。


◆ブレーン・バスター

ルスランの狙いすました左ストレートが顔面に迫る……が、それをかいくぐって熹一がタックルを敢行。
熹一は何とか寝技に持ち込もうとするが、テイク・ダウンを嫌ったルスランはカブッてタックルを潰しにかかる。そして……、
ルスラン「俺は打撃ベースのMMA選手だあっ」
カブッた状態から熹一を抱え上げてブレーン・バスターへ移行。そのまま首から垂直に叩きつける。

しゃあっ ブレーン・バスター!!
(あまり格闘技の知識ないんスけど、総合格闘技って頭から垂直に落とす技って禁止じゃなかったっけ?ホワイト・ナイト・バトルのレギュレーションではオッケーなのか)

このタックル→被せる→ブレーンバスターの一連の流れは中々スピード感があって迫力あるんだ。話は相変わらずフワフワしてるけど、格闘描写の筆はノってますね。


◆飛翔・猛禽返し

常人なら即死レベルの破壊力を持つ技を目の当たりし、ルスランの勝利を確信し「終わったな」と呟くヨシフ。しかし……、
鬼 龍「ルスランがな」
ヨシフ「なにっ」

う が あ あ あ あ (PC書き文字)

なんと、痛みにのたうち回り苦しんでいるのは技をかけた側のルスラン
(そして、何かしら返し技をしたであろう熹一がドン引きした様子でルスランを見てるんですが「お前がやったんやろがいっ」と思ったね)

今週も鬼龍おじさんの甥っ子の応援に来た気の良いオジさんムーブ全開。なんやかんや言っても熹一の"強さ"は昔から認めているんだよなぁ。最近の鬼龍おじさんは全然ヘイト貯める動きしないから安心して見れる。
……また読者が油断したところでクズ・ムーブかましてきそうだけど。

会場の観客はルスランの身に何が起こったのか分からない様子だが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で問題のシーンが映し出されると……、

灘神影流なだしんかげりゅう "飛翔ひしょう猛禽返もうきんがえし"

熹一は垂直に落とされる前に空中でルスランの手首を極めており、投げの衝撃を全て極めた手首に返していた。
ルスランは自身が仕掛けたブレーン・バスターの衝撃で手首が完全破壊。想像を絶する痛みに悶絶することになった。
(2人分の体重が手首にかかるとか……おーこわ)

久しぶりにオカルト技じゃない灘神影流の新技がでましたね(一番直近の新技がオカルト全開の「精髄破滅拳」)。
2ページ見開きで描かれる「飛翔・猛禽返し」……見事やな。スタンディングでの闘いだと肋骨の影響で満足に打ち合えないから自ら投げられにいって技を返すとは……熹一の頭脳プレイが光るシーンですね。
ルスランの使い勝手のいい語録も増えたことだし、ホワイト・ナイト・バトル開催してからの龍継では一番いい回なのでは?

◆勝負有り…!! ← 待てよ、まだレフリー「さあ飲め ルスラン(つクスリ」
ルスラン「ばうっ」って展開が残されているんだぜ。
次号、決着はついたのか…!? ← ◆揺れる編集…せめて煽りと歩調を合わせてくれませんかね。心が2つあるのかな?


◆まとめ

やはり最強はキー坊か……まったくハラハラさせやがって
どんな雑魚相手でもデバフでピンチを演出するキー坊は生粋のエンターテイナーやね(皮肉)。人類最強キャラはこんだけデバフかけないと対等な勝負ができない。これは差別ではない、差異だ。
多分デバフがなかったらファーガソンと同じくルスラン瞬殺だったんじゃないかな?今回で襲撃してきた3人組とも繋がっていたことが描写されたし、今までの700勝無敗もこういうインチキによって積み重ねてきたものなのか……こいつクソっスね

もう決着はついたっぽいけど、また引き延ばしあるんかな?
禁断のドーピング展開2度打ちは流石にないと思われるが、悪あがきで何かしらの不正をあと一回くらいはやってきそう


◆余談

龍継を侮辱した代償は高くつくぜ、覚悟はできているんだろうな。←さっそくルスラン語録を使っていくスタイル。

……今更なんですが、猿渡先生…もう幻魔拳 飽きたんスかね?
一時期あんなに話の中心にいたカテゴリーの技だったのに……。
(再登場して欲しいかと言われたら全然そんなことないけど)

あと、今週のセルフ・オマージュや返し技のおかげで最近 猿渡先生が「春のTOUGH祭」の無料公開で高校鉄拳伝~龍を継ぐ男までを読み返した説があって草なんだよね。原作者やろがいっ


◆次号予告

次のプレボNo.14は3月18日月曜日です。
今週が合併号だったので次は2週間後。まぁこの引きならまだええわ。


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第368話