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「効率化」と口にする地方は滅びるのでは?

最近書いた記事の紹介ついでにつらつらと。

選ばれ続けるブランドであるために今すべき「投資」とは
https://newspicks.com/news/5606765

「マクドナルドがハッピーセットをリニューアルしたよ」って話。マクドナルドが「ハッピーについて本気出して考えてみた」状態で、非常に興味深かった。

さて。

西和賀では「行政の効率化」って言葉がよく聞かれる。財政破綻待ったなしの状態なので、当然っちゃ当然なんだが、効率化って言葉を表立って口にするのは、役場も町民もルーズ・ルーズなのでは、と常々思っている。

むしろ「効率化? うちじゃそんな指標でやってないっすね」くらいの気概がなきゃ、今後生き残れないのでは。

「効率化するな」って言ってるんじゃなくて、「効率化を目的・目標にしちゃダメでは」って話。

だって「西和賀みたいな豪雪地帯にわざわざ住まなくてもよくない? 全体で考えたら、おたくみたいなとこに金突っ込むのは非効率なんだわ」と国や県から言われたときに、「効率化で切り捨てるのか! てめえ 許さん! 戦う」って言えないじゃん。

ITによる効率化とか省力化が注目されてるけど、「早くできる」「少ない人数・リソースでできる」って、全部提供する側の理屈でしかなくて(結果安売りできれば、消費者の利益にはなるが)、消費者からしたら「だから?」って。

たとえば「この野菜、ドローン使って作ってるんですよ」って言われたときに、俺だったら「だから?」ってなる。「ドローンで細やかに農薬散布してるんで、安全だし、環境にもいいんですよ」だったら、「はー。そりゃすごいっすねえ」と、多少関心が高まる。

重要なのは、効率化・省力化だけじゃなくて、それを通じて「高付加価値化」が図られているかどうかだと。要は「一人あたりのハッピーが増える」ようなことになってるかどうかだと。

で、「一人あたりのハッピーを増やそう」と思えば、「じゃあ、ハッピーってなんなのよ」という非常にリベラルアーツリベラルアーツした議論が始まるわけで。

そういう議論が行われてる街って、外部の人から見たら、すごく興味深い場所になると思うんですけどね。

ヘッダーの写真は、ほかに餌を盛った皿を用意してるのに、効率とか考えず、親が向かうバケツに突進する3匹の子ヤギ。

唐仁原 俊博 a.k.a. 西和賀町のやべーやつ / とうじんばら としひろ
岩手県西和賀町 地域おこし協力隊 / 演出家 / エンハンサー / エンチャンター
フリーライター / ヤギ飼い

大学生・怠惰な生活・演劇の三足のわらじで、京都大学を10年かけて中退した、元フリーランスライター。ほんとは大してやばくないけど、最長3年の任期をフル活用するためにも、やべーやつを名乗ることにした。
ほんとに大してやばくない。

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