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芸人と発達障害その2/素人は黙っとれ

初めに

こちらはシリーズなので、上記の記事を読んでもらうことをオススメしている。しかし、文字数を気にして書きたい話を後回しにしていたので、後日別記事を書く予定したが私の日常は忙しくなっているのでずっと後回しにしていた。しかし、この記事はどうしても触れたい内容故にしっかり書こうとして力んでいるのも実情だったため、記事の量を減らして公開すると決断した。


危険な素人診断

前編記事では医師の診断を明確に受けてから公表した者達と診断が不確定な者達を調べあげて紹介した。今回はその続きで主にインターネット上で公開されている該当項目で自分あるいは身近な人間から自身が発達障害かもしれないと気付いた者達を紹介する。

鳥居みゆき

1981年3月18日生まれ、秋田県出生後埼玉県で育つ。現在はサンミュージックプロダクション所属。

この記事は2022年7月4日に公開された。彼女はEテレで放送中の『でこぼこポン!』でレギュラー出演しており、番組内容が主に発達障害児をサポートする形になっている。彼女は出演しているうちに、発達障害の症状が当てはまると認識したが正式な診断を受けていない。

しかし、2024年4月6日公開の記事に民間資格の「児童発達支援士」と「発達障害コミュニケーションサポーター」を取得しているのが判明した。

そして、同年4月21日から4月27日まで連載されていた記事にて、自分が医師による発達障害の診断を受けなかった理由として、芸人としていじられなくなる可能性があると発言した。

オリエンタルラジオ・中田敦彦

1982年9月27日生まれ、佐賀県で出生、それから大阪府高槻市、山口県山口市を経て東京の中学高校に通い、慶應義塾大学在学中に当時のアルバイト先で知り合った藤森慎吾とコンビ『オリエンタルラジオ』を2003年に結成し、2004年に吉本総合芸能学院東京校10期生として入学後、2005年に吉本興業でプロデビュー。「武勇伝」、『RADIO FISH』として「PERFECT HUMAN」など時代の寵児になっていた。現在はフリーで活動。また、2012年にタレントの福田萌氏と結婚して3人の子にも恵まれ、2021年から家族でシンガポールに移住している。

こちらの記事は2022年10月29日に公開された。同年10月26日放送のテレビ東京系『あちこちオードリー』に中田氏が出演した際、妻がネットにある診断が彼に当てはまると指摘。だが、番組内で語ったが彼はその時から正式な診断を受ける様子はなかった。そして、番組司会者のオードリー若林正恭氏にもその症状は当てはまるのではないかと会話するシーンもあった。番組内では、そのまま彼の場合はアスペルガー症候群(前回も言ったが、現在はASD)だが発達障害とは、演出上直接触れずに進められていた。
この光景を見たい方はYouTubeにアップロードされている違法動画ではなくて、U-NEXTで正式に配信されている動画を視聴してほしい。

だが、この様な素人診断が悲劇をもたらした事例がある。

徳井義実が受けた傷(スティグマ)

1975年4月16日生まれ、京都府京都市山科区出身、高校卒業後浪人生活とともに1994年に大阪NSC13期生として入学したがすぐにプロデビューせず、1998年に福田充徳と漫才コンビ「チュートリアル」を結成して吉本興業でプロデビューする。2006年にはM-1グランプリを満場一致で優勝してお茶の間の顔として大活躍している。

しかし、そんな彼にADHD疑惑が浮上したのはもう4年以上前の話だ。2019年10月、節税目的で設立された個人事務所での税金の申告漏れ等が発覚して一時期活動自粛に追い込まれたこの騒動。この問題が発覚してから彼はネット上でADHDではないかと疑う声が飛び交っていた。

ところが、同年10月29日や同年10月31日、同年11月4日公開の記事や精神科医樺沢紫苑氏の公式チャンネルで同年11月19日に公開された動画に徳井氏がADHDに当てはまらないと指摘している。そもそも、発達障害と同じ症状が出たとしてもそれが日常生活、学校生活、仕事などに悪影響を及ぼす範囲なのかが焦点で、樺沢氏ただ症状を指摘して発達障害を言うのは「差別」と仰った。

そして、同年11月1日に公開された記事ではADHD論争で本当の弱者が軽視されている問題点を指摘している。

そうして、インターネット上でおもちゃにされてしばらくしてからその事はすっかり忘れされられて、2020年2月に舞台上で徳井氏は復帰した。中身のない論争は味気ない、発端は許せない面もあるが徳井氏が表面には出さなかったがどれだけ傷付いたのか想像できる者はどのくらいいるのだろうか。

そして、素人診断が医師の診断だと当てはまらなかった例を発達障害ではないが紹介しよう。

餅は餅屋

発達障害ではないが、素人診断が的外れだった例が芸人にもある。吉本興業所属の大自然・しんちゃんは出始めの頃に自身は世界的に極稀な「水アレルギー」と公言していた。しかし、度々アレルギーについて特集を組む日本テレビ系『ザ!世界仰天ニュース』の2017年12月19日放送回(放送当時は本名の白井伸大名義)に出演して、番組側による検査で彼は「水アレルギー」ではなく「カビや菌のアレルギー」だと判明した。
私も彼の雨や海だと皮膚がかぶれるのに水道水やプールには全く症状が出ないと言う矛盾点が気になっていたが言うべきではないと思い何もしていなかった。そして、番組内で彼が「水アレルギー」ではないのをがっかりする演出がなされていたのに怒りを覚えた。カビにアレルギーがあるなら、カビから作られた抗生物質ペニシリンは平気ではないと思われるだからだ。

このように、素人診断は一長一短。前記事にも書いたが芸人において治療は本人の持ち味が削られるリスクがありうるため、積極的に行っていない方々を見受けられる。あの著名人が発達障害だとしてもその人の生き方が本人もしくは家族などにそのまま適応する保証なんてなく、1つずつ試す方がよろしいと私は考えている。

何より、もしも読んでいるあなたがそばにいる方は発達障害かもしれない症状が出た時に「お前、発達障害じゃないか」と指摘するよりも「どうしたの、何か困っているの?」と支援した方が相手にとってより良いのだろうが、相手を蹴落とす快感は末恐ろしいのも現実だ。

終わりに

ここまで書いて、まだまだ発達障害を理解されるのは到底困難な道のりだと気付かされた。芸人はあくまでも一般人と同じ扱いできない、だとしても同じ悩みをほっといていいのかと立ち止まる。
そして、まだまだ忙しいのでこのシリーズを書くきっかけになった経緯などについてを書く記事で締める。本当の話。

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