たぶん昨夜みた”埃のようなもの”は雪だった。

でもちゃんと雪が降っていると認識したのは今朝だから、

僕の中の初雪は今日だ。

ほんの少し雪が降っているだけなのに、枯れ木も川も随分美しく見えて、

思わず、写真に収めようか？

なんて思ったが、バイトに向かう僕には余裕がない。

ただ頭の中では不思議と初雪のことを考えていた。

そんなことを無意識に考えるということは、

『ロマンチックな思い出でもあったのかな』と思い、

今日はそれをnoteに書こうと決めた。

しかし結果はこの通り、別に何もなかった。

ただただ『そんな思い出があったらいいな』と思っていただけだった。

バイトを終えて外に出ると、また少しだけ雪が降っていたから朝のことを思い出した。

それならいっそ、今日を少しだけ特別な日にすれば良い思い出になるかな？と、

いつもより一駅前で電車を降りた。

向かった先は大型ショッピングモール。

特に用事はなかったけど、ふらっとするにはもってこいだった。

ただ、やっぱり気が付くと洋服を眺めていて、見るだけであったかさを感じられる畦編みのセーターを買った。

本体はウール100%なのに、タートル部分だけが綿50%・ポリ50%にしてあってチクチクしない優れものだ。

何色かある中でモカブラウンを選んだのは、グレーでもブラウンでもない曖昧さに惹かれたからだ。

これだけでも十分に素敵な日になったが、

同モール内のタリーズで働く友人にも会うことができ、カフェモカを作ってもらった。

手際のよい接客と、ふふっと笑えるメッセージに、あったかい気持ちになった。

彼女がアルバイトにもかかわらず、三ッ星バッジを獲得しているのも納得だ。

ゆったりとした店内で日記と作業を進め、久しぶりに22時頃帰宅した。

キッチンから聞こえてくる『ゴトッ』という音に、

まさか…と思うと、

大好物の水炊き鍋が用意されていた。しかもアジの刺身つき…!!

食べ終える頃には冷え切った体もあったまり、今日の充実感に浸っていた。

こんなに”あったかい”初雪は初めてで、良い思い出となった。

来年の初雪は、どこで、どんな思い出が出来るだろうか。



願わくば、ロマンチックな思い出になることを祈るばかりだ。