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泣きながら観る病院ラジオ〜リスペクト@サンドウィッチマン〜とエマージェンシーコール

大好きな番組、サンドウィッチマンの病院ラジオ。
タイトルを書き始めたのが今年の8月で、あれよあれよという間に三ヶ月。
次の回が放送されてしまった。

サンドウィッチマンのお二人が作り出す場の安心感、安定感に毎度のことながら感服してしまう。
単純な聞き上手とも違う。
共感力。受容力。包容力。

聞いたこともないような病名、深刻な病状、過酷な治療、今後の見通しなどを前にして、淡々と、騒がず、怯まず、驚かず。
ただ事実をそのまま受け入れ、話す人の言葉をそのまま受け止める。

ふつうにできることじゃない。
専門的な訓練を受けたカウンセラーですらできない人が多いのだから。
お二人の感受性はどのようにして育まれたものなのか、見るたびに感心してしまう。

そんなお二人が、今回、珍しく二人して同時に言葉を失う場面があった。
腹膜偽粘液腫という非常に珍しい病に罹患した夫を支える妻が、
「今は治療を終えて、緩和ケアに入りました」と言ったとき。

「緩和ケア」というと、一時期、もう治療の手立てがないからあとは心身の苦痛を取り除きながらQOLを上げていくだけです・・みたいな響きがあって、終末期のイメージと結びつきやすかった。
今では、緩和ケアは、終末期のみならず、治療が始まる段階からコンタクトをとっておいた方がいいというのが常識になっていて、だいぶ広まってきたとは思うのだが、そうはいっても、やはり「治療はしない」という言葉の強さに引きずられてしまう。

サンドウィッチマンのお二人がどう受け止めたのかはわからないが、話し手の言葉に、ただただ二人して黙って頷いていた。
お二人が言葉を失う場面を初めて見た気がして、ちょっとショックを受けた。
それでも明るく幸せそうに話をする妻。
夫を尊敬する気持ちは強まるばかり、結婚して本当によかったと。

どうか病が落ち着いて、寛解に向かい、これからも穏やかに過ごせますように。

『病院ラジオ』と同じように、毎回毎回頭を下げてしまいそうになる『エマージェンシーコール』。
119番(救急)対応する消防士のドキュメンタリー。
かかってくる電話内容のバラエティさ。一刻を争う深刻なものから、酔っ払ってわけもわからずかけてくる迷惑なものから。ひっきりなしに鳴る電話への応答。
どんなにふざけた内容でも丁寧に丁寧に、慎重に、冷静に。
命を守るための指導は時に厳しく的確に。

大変な仕事だ。
もちろん、世の中に大変な仕事はいくらでもあるだろうし、大変じゃない仕事はないのだろうけれど、とにかく大変。息つく暇もない。
どうかお手当上げてあげてくださいと思ってしまう。
こういう人たちのために税金を使って欲しい。
そういう人たちの働きがあって市民の生活は成り立っている。
国会議事堂であぐらかいてるだけの議員からはどんどん搾り取ってほしい。
税金回してあげてもいいと思える議員なんて、ほんと一人もいないんだもの。

現実は小説より奇なり。

『病院ラジオ』&『エマージェンシーコール』
踏ん張らなきゃなあ・・と思わせてくれる番組である。

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