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【第53話】秋の信州ツーリング① 諏訪湖→白樺湖

「3連休」
……こんなにも嬉しい言葉はない。

来たる10月初旬の3連休。
関東近郊は安定した天候らしい。これは自転車に乗る以外なにもない!!
前回は関東平野で名所を発掘するという企画で、見事に惨敗いたしました。「三県境」というマイナーなスポットは、この私を満足させてくれませんでした。
今回は日本中のライダー・チャリダーに愛されているビーナスラインへ行ってみたいと思います。多くのツーリストを魅了して止まない理由を、実際に走りながら探ってみましょう!

▼問題の「三県境」、一応ね。

ビーナスラインとは?

長野県の茅野市街から標高2000m級の美ヶ原高原までを結ぶ全長76㎞の山岳道路。蓼科高原、白樺湖、霧ヶ峰、美ヶ原といった景勝地を通り、「ビーナスライン」の愛称も蓼科山を女神に例えたことから由来している。もともと観光道路として整備されたこともあり道中の眺望は抜群で、高原を抜けるワインディングの風景は信州を代表する絶景のひとつ。また区画によっては急峻な山岳地帯もあったりと、様々な顔を見せるのも魅力だ。起点の茅野から美ヶ原までは1800mアップ630mダウン、このボリューム感なので最低2日間、余裕を持って3日間の連休が必要だったのだ。初日はビーナスラインの途中地点である白樺湖まで登り、2日目は美ヶ原へのヒルクライムを終え松本市街へゴール、3日目はその辺をぶらぶら、というスケジュール感だ。

スケールだけを見ると、たいしたことないように見えてしまう錯覚

なぜ諏訪湖へ来てしまったのだろう

ということでやって来たのは、中央線・上諏訪駅。長野県の中心、諏訪湖の最寄駅だ。新宿から特急あずさで3時間弱のはずだが、この日は3連休初日ということもあり大遅延。満席のため席には座れず、ドア付近の共用スペースで体育座りをして耐え忍んだのだった。そんなんで上諏訪駅に着いたのは昼13時過ぎ(遅延のため特急料金は払い戻し、ラッキー!)。素早く輪行解除し、市街地を抜けていくと、すぐに諏訪湖へと到着した。湖を背景に自転車の撮影をパシャパシャと済ませると、湖畔の小道を急いだ。ツーリングの初日ではあるものの、今日のルートは24㎞・660mアップ。翌日のタイムスケジュールを考えると、これくらいは進んでおかなくてはならない。もう午後の14時、のんびりはしていられない。諏訪湖のグルメは諦めコンビニ飯で小腹を満たし、7㎞ほど先の茅野市へ向かった。そもそも、なんで遠回りまでして諏訪湖スタートに設定したのだろうか。

2017年末にデビューしたばかりのE353系
長野県一の面積を誇る諏訪湖は、国内レベルでは24位。それでも見晴らしは抜群だ
琵琶湖と同じく、断層運動により生まれた構造湖。湖の周辺に街が発展した風景は共通している
諏訪湖の流入河川である上川に沿いながら茅野を目指す。鬼のような向かい風が行く手を阻む
国道20号で茅野市街へ。ロードサイドにチェーン店が並ぶ幹線道路らしい風景がツーリストを安心させてくれる

600m登り、いざ白樺湖へ!

茅野の市街へ着くと国道20号を左折し、国道152号で白樺湖の方面を目指した。3㎞ほど走ると「ビーナスライン」の案内標識が。ここからはもうビーナスラインらしい。しばらくは緩やかな上り坂の両サイドに飲食店やガソリンスタンドが建つ町並みが続いたが、標高が上がるにつれて空気は変わり、盆地を切り拓いたような農村が広がった。空はまだ明るかったものの山の日没は早く、すでに田園風景は影に飲まれつつあった……。里を過ぎると、山間部へと入っていた。今日のゴールまであと350mアップ残っている。空が暮れていくにつれ、徐々に空気は冷え込んできた。電灯のない山道は心細い。50分ほど上り坂を進んでいくと、ついに白樺湖が視界に広がった。かろうじて空は明るく、湖の全貌を見渡すことができた。対岸にはリゾート地があるのだろうか、建物の灯りが集まっている。今日は湖畔の民宿を予約していた。到着したのは16時30分過ぎだったが、部屋の窓から望む湖の景色は、すでに宵闇に包まれていた。あと少しペースが遅かったら、絶望のナイトランだっただろう。

ビーナスラインを登り始めて最初あたりの景色。しばらくは居住地が続く
扇状地に広がる柏原という集落。この道の先は本当に何もない
視界を塞ぐ樹木は少ないので日没後でも明るく感じられるのはありがたい
白樺湖畔には大小さまざまななホテルが建ち、娯楽施設もあるリゾートになっているらしい
お着き菓子に感謝。おやすみなさい。

秋の信州ツーリング。初日から結構ゴリゴリのコースでした。
明日はいよいよ大本命ビーナスラインです。
10月の高原には、どんな景色が待っているのでしょうか……。
つづく。

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