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MOTOGUZZIというバイクとは?

僕は16からバイクに乗り続けて30ウン年というバイクキャリアだ。

一時期はバイク関連のメーカーでツーリング用品やミラーなどの開発スタッフをやるほど、バイク一筋(いや車も好きだったか)の人生。

特に最低限のキャンプ道具を積んで日本全国を津々浦々、無計画に一人旅をするのが大好き。北は北海道の礼文島から南は沖縄の石垣島まで、この30ウン年で走りまくった。

そして今は紆余曲折あって写真家をやっている。神社神道や哲学にもちょっと詳しい。

そんな僕が2022年の9月に新たに迎え入れた愛車はこれ。MOTOGUZZI V7specialというイタリア製850㏄のネオクラシックだ。

これまでの30ウン年のキャリアのうち、20年以上はBMW一筋で、特に道を選ばぬツアラーとして知名度の高いGSシリーズを乗り繋いできた。最初はF650GSダカール、次にR1200GS、そしてビッグタンクのR1200GS‐adventure。

年齢的な心境変化と僕が【昔の僕が目指す写真家の理想像】を今になって実現できたことを記念して、もう立派なオートバイはいったん卒業して、オーソドックスな本質的魅力を備える、今の僕に相応しい一台を模索した。

そんな折に目に留まったのがMOTOGUZZI V7special。

空冷ツインエンジンを縦に置き、つまり進行方向にクランクを配置したレイアウト、そしてシャフト駆動に独立したギアボックス、乾式のシングルクラッチ…とここまでは15年も乗った空冷R1200GSと同じ。

しかしR1200GSが先進的な機構をもつツーリングの優等生に対し、MOTOGUZZI V7specialはブランドの歴史、伝統を現代流にアレンジしたネオクラシックバイクだ。

これは単にクラシカルでかっこいいとか、そういった見える部分の問題ではなく、ましてや最高速が何キロでパワーが馬何頭分とか、足が届くか?とか荷物が積みやすいとか、言葉で説明できる部分でもない。

僕らベテランライダー(?)が最も重んじるバイク選びの要素「言葉にできない魅力」をふんだんに秘めているのだ。もっと言ってしまえば一目ぼれだ。

MOTOGUZZIは最近でこそ少々は話題になるが、同じイタリアンブランドのドカッティと違い、一般ライダーの知名度が低く、そこら辺では滅多に見かけないレアバイクだ。

このバイクを選ぶ人は・バイク屋さん・メカ好き・ちょっと洒落た人・変人 である。

特に僕みたいに根っからの単独行動派で、偏屈で天邪鬼で写真家なんてやっている真正の変わり者がいかにも好むバイク。
もしどこかで同じMOTOGUZZIを乗っている人を見かけても友達にはなりたくない(冗談)。友達になるならHONDAに乗っている人がいい。(スズキ乗りだけは勘弁)

しかし先ほども書いたように、このバイクには言葉にできない魅力があふれている。それを頑張って言語化するとバイクという本来は無機質なはずのメカが、まるで生き物のようにエネルギーを発し、その振動がライダーの情熱と共振するかのようだ。

てんで抽象的な表現だったけど我ながらスマートに言語化できたと自負しちゃおう。エネルギーとは振動していてヒトの霊魂もバイオフォトンという光の一種である振動周波数をもっている。

僕の周波数が空冷Vツインに火を入れた瞬間、V7専用にチューニングされガッチャンとギアを入れてタイアが一回転でもした頃に、僕とV7の振動は見事に共振し、魂が「これだ!!!」と震えるの。


もうこれ以上、MOTOGUZZI V7specialについて書いてもキリがないから、この辺でやめにしておくけど、兎にかくMOTOGUZZIは素晴らしい。

少しバイクに詳しい人は「故障が多いでしょう?」と心配するけど、納車から半年以上、8000キロほど走ったけど壊れません。小さなトラブルも一切なし。

これはね、僕が壊さないように慈しんで乗っているから、生き物であるV7もこたえてくれるのよね。「君は素晴らしい、壊れたりなんかしない、頑丈だよ」ってね。

いや、半分冗談だけど半分は本当だよ。壊れたらどうしよう、と心配するほど本当に壊れる。心配する暇があったらバイクの構造を学び、自分でできる限り手間をかけて整備し、一つ一つの扱いを丁寧に、優しく接するのが一番なんだ。

まあ、そんなことしなくても故障しないのが現代の国産車だけどね。故障が多いと言われるMOTOGUZZIだけど、僕のだけ全く壊れないってだけで嬉しくなっちゃうのも事実だ。

キミもMOTOGUZZI、一台どう?それとも普通のバイクにしとく???


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