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恵庭・千歳・苫小牧エリア研修レポート 2023年11月8日~9日

■研修目的

札幌から新千歳空港までの間で行けるところ、何かできること(アクティビティ等)はありますか?と尋ねられることが多い。
そこで、今回の研修では、「行けるところ、できるところ」を考え、札幌在住者はなかなか宿泊の機会がない新千歳空港のホテルの宿泊、温泉の利用、乗馬体験(空港からの送迎付き)、JRサッポロビール庭園駅から歩いて行くことができる牧場の酪農体験、ビール工場見学を選んだ。
これらの実際を学んで、今後の案内業務に活用していきたい。

1日目(11月8日)

・大谷地バスターミナル 8:20→ 新千歳空港 9:00 (北海道中央バス)
・新千歳空港 9:30→ カナディアンキャンプ北海道 9:50(送迎バス)
・カナディアンキャンプ乗馬体験    10:00~12:30
・新千歳空港ミュージアム他空港内見学&新千歳空港温泉 13:00~19:30
  
地下鉄大谷地駅バスターミナルから、新千歳空港連絡バスに乗車。
所要時間はおおよそ40分。朝6時から夕方6時迄1時間に2本程度運行している。JR南千歳駅を経由して9時頃到着。

乗馬体験の集合時間まで30分ほどあったので、荷物を預かってもらうためホテルへ向かう。本日宿泊するホテルは、「エアーターミナルホテル」その名の通り、空港ターミナル内にあるホテルだ。1階到着口5番、2階Eスカイマーク隣に入口がある。

エアーターミナルホテル

ホテルから集合場所の指定車乗降所は近く、診療所、警察署の前を通り、バスレーンアーチの一番端にあり、ノーザンホースパークや、レンタカーの送迎等も同じ場所のようだ。
 送迎車のワゴンに乗り乗馬クラブリーフへ。
私の他に二人組の女性も同乗した。20分程で乗馬クラブに到着。

乗馬クラブリーフ

クラブハウスへ案内され、申込と説明を受ける。
3歳から23歳までの馬15頭と犬3匹がこの場所にいる。
体験で乗る馬は予めスタッフの方が慣らし乗馬をする。

準備が整い、スタッフのモリタさんが私の担当馬を連れて来られた。  
名前はデルフィニウム。高齢の23歳雄。サラブレットとクライスデール種(馬車、パレード等に使われる)のMIXで真面目で優しい馬だと説明を受ける。

先ず、馬の乗り方の指導。
踏み台を使って、左足を鐙に入れる。鬣と手綱を左手で掴み、右手は鞍の前方真中にある操縦桿のようなものを掴みながら跨ぐ。

乗ってみると地面から高くなり、人によって怖く感じるかもしれない。手綱の持ち方は、両手で持つブリティッシュスタイル、 片手で持つウエスタンスタイルがあり、ここではウエスタンスタイル。
歩かせる合図は、踵をポンポンと馬の腹に当て、停めるときは手綱を引く。

練習しながら森の中へ出発。
モリタさんの馬の後について進む。上半身が前傾姿勢になりがちになるが都度正す。急に気温が下がった日だったが馬の体温が伝わり心地よい。

白樺とカラマツ林を進む。だんだんと馬の扱いに慣れ、登ったり下ったり、市道で馬を端によせることもできた。
長い時間馬と散歩するという優雅な時間を過ごしたせいか癒され、充実感が増した。

スタッフのモリタさんの穏やかな指導のもと、最後まで不安を感じず体験を無事に私は終えたが、別のコースで体験された方の一人が落馬し、腕を打撲され病院に行くことになった。
原因は、前日降った雨のせいで足場が悪く、馬の足が滑ってバランスを崩してしまったことのようだった。

動物が関わるもの、様々なアクティビティに参加する場合、スタッフの方々が細心の注意を払っていても経験者や上級者であっても危険が伴う覚悟が必要だ。因みに今回の乗馬体験は保険が料金に含まれている。

体験乗馬を終え、一緒に参加した女性とともに空港まで送ってもらう。
この女性は関東から来られていて偶然にもホテルが同じ。
この後、ノーザンホースパークへ種牡馬の見学にタクシーで向かうとのこと。馬が目的の旅行者は、この方と同じように乗馬と種牡馬見学のセットで出かけられる方が多いと伺った。空港を起点にするとなるほど便利である。

空港に到着し、ホテルのチェックインまで時間があったため、空港ターミナル3階にある航空ミュージアムと昼食を摂りに向かう。
フードコート脇に小規模なミュージアムがふたつ。 

先ずは、Airport History museum(JAL)へ。
新千歳空港の成り立ち、航空機模型、キャビンアテンダント歴代の制服や、懐かしい赤青のJALのバッグなど展示されている。

Airport History museum(JAL)
Airport History museum(JAL)
Airport History museum(JAL)

大空ミュージアム(ANA)では、シミュレーター体験(休止中)、航空機タイヤ、カーゴコンテナの実物が展示され、子供の制服体験や、グッズコーナーも充実しており、無料でありながら待ち時間の間など気軽に立ち寄って大人も子供も楽しめる場所なっている。

大空ミュージアム(ANA)
大空ミュージアム(ANA)
大空ミュージアム(ANA)

ミュージアムを後にし、昼食を摂るため同じフロア3階レストラン街を巡る。平日で昼食の時間が過ぎていたがごったがえしていた。
回転がよさそうな回転寿司の「函太郎」に決め15分ほど待ち入店。
空港内のせいか単価が高めであった。

食事を終えホテルへ。
予約の際、滑走路側の部屋を選んだが、窓からすぐ目の前が駐機場、その向こう側が滑走路。飛行機が次々と飛び立ち、降りてくる。

タラップの連結、コンテナの運搬、飛行機の誘導、掃除に入る人など見ていて私は全く飽きなかった。
飛行機が好きな人や、前後泊の場合も安心して宿泊できる。
夜になるにつれ離発着が少なくなるが、飛行機音に敏感な人には向かないだろう。

今回、空港温泉が利用できるプランだったので、しばらく休んだ後、新千歳空港温泉へ向かう。
ホテルから温泉まで専用の通路がなく、5分以上空港内を歩いて行く必要がある。温泉に着いて忘れ物をしたことに気が付き、再度歩くことに。

温泉の入口は和風のエントランスで、靴は袋に入れ、ホテルでもらった券を受付に出し、ロッカーキーと予め用意されたタオルをもらい中へ。

私が行った時間は夕食時で、利用客は少なかった。
露天風呂に出ると、飛行機の爆音がするが、空を見上げても何も見えなかった。内風呂、露天風呂とも全体的に清潔でゆっくりすることができた。
温泉は、空港が閉まる23時迄。朝は5時から入ることができる。

温泉の後、フードコートで夕食のつもりが、8時に店じまいを始めるところが多く、諦めてコンビニに向った。

2日目(11月9日)

・JR新千歳空港駅 10:18→ JRサッポロビール庭園駅 10:35(JR北海道)
・むらかみ牧場 見学・酪農体験     11:00~12:30
・サッポロビール工場見学     13:00~14:30
・JRサッポロビール庭園駅15:23→ 新札幌駅 15:49(JR北海道)    
・地下鉄新さっぽろ駅 16:07→ ひばりが丘駅 16:08(札幌市営地下鉄) 

ホテルをチェックアウトし、JRで本日酪農体験する「むらかみ牧場」へ向かう。無人駅のサッポロビール庭園駅で下車。

改札を出て案内版の戸磯南工業団地方面へ。駅周辺に何も無く、タクシーもいない。地図を見ると単純な道のりで、のどかな風景を見ながら、徒歩20分ほどで到着。

平日だが私の他外国人を含む15人ほど参加。
徒歩での参加は私のみで他は自家用車とタクシー利用していた。

今回の酪農体験は、乳しぼり、子牛の餌やり、バター作りの三つ。
受付を済ませ、天井の高い体験施設へ移動。
先ずは、乳しぼり。

むらかみ牧場代表の村上隆彦さんが乳牛を連れてきた。間近でみるととても大きい。安全に乳しぼりができるように牛を枠に入れ、口が開かないようにロープで塞ぐ。

牛は、蹴ったり、噛んだりせず、舐めてきます!と説明を受ける。
体にも触らせてくれ、とても温かかった。

 乳しぼりのやり方を見せてもらい、最初の挑戦はお父さんに抱かれた小さな女の子。なかなか乳を掴めず、牛もソワソワしだしたが、なんとか絞ることができ喜んでいた。

乳は、力を入れないと勢いよく出ないので、自分の番のときは遠慮なく絞ってみた。バケツ一杯搾乳するには途方もない時間がかかるだろうと遠い目になる。

次に子牛の餌やり(干草)。

体験施設から出ると雨が降っていて、子牛に時間をかけて干草を食べさせたかったが、上着を預けていたため、寒さに勝てず、早々にバター作り体験施設に移動した。

室内は広く暖房があり、40人は座れそうなスペースだ。生乳が入ったペットボトルが配られ、10分程度思いっきり振ると脂肪分が固まりバターができる。

出来上がったバターを用意されたクラッカーに付けて美味しくいただいた。

酪農体験は、2名からの予約が原則で、予め予約があれば一人参加も可能で、飛び入りで参加した家族や、外国人のお客様に英語のフリップを使って説明されていたりと、柔軟な対応をしている。

こちらの牧場は、牛の他、ヤギ、豚も飼育され、バーベキューや、ソフトクリームなどの飲食、キャンプサイトも併設されている。12月~3月まで
の冬期間は休業している。

酪農体験を終え、次の目的地サッポロビール北海道工場へ。
ビール庭園駅の中を通り、線路の反対側へ渡って国道36線沿いの道を進むと、サッポロビール庭園レストランの看板がありわかりやすい。

レストラン隣のデスクで受付後、シャトルバスで工場へ移動。
外国人含む20人ほど乗車した。

ここは、事前予約制で一ヶ月ほど前から予約可能だが、午前の見学は団体客が予約するためかすでに定員に達しており、直前の予約は難しい。

見学の所要時間は約60分。
簡単な受付と説明を受け、ガイドさんについて工場の中へ。
原料のこだわりから、仕込み、発酵、パッケージまでの製造過程を各所でレクチャーを受ける。

ホップの蒸し窯や、缶ビールが積まれたコンテナなど工場内は想像以上に広かったが、缶の製造ラインが停止していたり、録音と撮影が制限されるため、物足りなさを感じた。

歴代のビール瓶、レトロなポスター、などの展示もあり懐かしかった。
見学後は、出来立ての生ビール「黒ラベル」と「クラシック」、ノンアルコールビール、サイダー、りんごジュースなどのソフトドリンク2杯試飲できる。

缶ビールの美味しい注ぎ方のレクチャーもあり、希望する人には(一人のみ)この美味しくそそがれたビールが飲めるが、試飲380mlのグラス 2杯と缶ビール1本を20分ほどで飲み切るのはハードかもしれない。
試飲コーナーと同じフロアにお土産コーナーもあり、私は、ビールのゼリーが入ったチョコレートを購入して研修を終えた。

■研修後記

今回の研修は公共交通機関の利用で完結でき、見積以上に収穫が得られた。

乗馬体験は1年を通してできることがわかり、スキー以外の冬のアクティビティに加えても良いと思うが、経験者でも事故が起きてしまうこと、体験料が高額なことがネックである。

酪農体験は、2000円という金額で気軽に体験でき、牧場臭が苦手でなければ、家族連れ、外国人も楽しむことができる場所だ。

新千歳空港での滞在は、騒音、レストランの利用時間、温泉への道のりなど、デメリットがあるものの、ホテルに居ながら滑走路の観察や、前後泊での利用に安心できる。

ビール工場見学は、入場料が無料に加え2杯の試飲もできるが、製造ラインが点検中で停止している場合は物足りなく感じるかもしれない。                                                                              (Reported by JT)

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