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医療小児ボランティアから学べる「お金の教育」について

前に書いた「投資への誤解を考える」で紹介した、ミャンマー、カンボジア、ラオスなどで国際医療ボランティアを手掛けているJapan Heartの創設者の吉岡さんの本について続きを書きます。本当に良い本でした!

吉岡さんは1995年から外科医として海外で活動されており、JapanHeartは現在まで30万件の手術を行っています。特に先進国では8割が治ると言われている小児がんは、これらの国では2割の子供しか助かっておらず、同組織はその支援では絶大な功績を上げています。

以下、少し可変しておりますが、心に残ったフレーズです。私のライフワークであるお金の教育の文脈で解説も入れさせてください。

P.49  医療の役目は患者さんたちの人生の質を少しでも上げる事

まずはこれからいきましょう。仕事などの我々の活動は「人生の質」のためにある、ということを改めて思いました。このブログもそうですが、私のコンテンツに触れた人が少しでも「人生の質」、QOL(Quality of Life)を上げれるように頑張っていきたいと思いました。

P.88  1番辛いのは患者さんが死ぬ事です。ただし、患者さんの死を経験し、つらくて私が医療をやめてしまったら、他の死を生に変えることができない。亡くなることは本当につらいけど、やり続けていきます。

私はお金の相談を受けますし、セミナーもやりますが、アドバイスに絶対はありません。内容にもよりますが、過去、私が体験して人生の質が大きく上がった行動ですら、タイミングが違えば反対の結果になることさえあります。お金自体で命を落とすことはありませんが、私のメッセージやアドバイスの受け手の人生の質を落としてしまったら、私は辛く思います。ただし、それを恐れて、私がお金のリテラシーの発信をやめてしまったら、他の人の人生の質を上げることはできない。しっかり続けていきたいです。

P.94 なんで僕がこのような活動を続けてこれたといったら、それは僕がやりたかった事だからです。僕は僕のためにミャンマーに行ったのです。自分がやろうとしていること、本当にやりたいことなのか、好きな事なのか、自分心に聞いて整理しておかないと、おそらく途中でやめてしまうと思います。

これもどんな仕事や活動にも当てはまると思います。仕事には辛いことや大変なことが多くあります。お金や名誉といった欲のためにやっていることはどこかで行き詰まりがでますし、本当はやりたくない事をお金や名誉のため、夜のビールで流しながらするのには限界があります。無給でもやりたいと思うことをやっているのかまで考えて、しっかり向き合いたいと思います。

P.104  自分がやりたいこと、それは自分の心の中にある「感性の声」って読んでいます。それが聞こえない人たちは、自分でその声を消してきたからなんですよ。いいなと思う事、やりたいなと思う事、素晴らしいと思う事、そういうことを否定してやめたからんですよ。誰かに否定されたりしたかもですが、自分の声が、本当の心の声がどれなのかよく分からなくなっていると思うのです。だけど、これは訓練で、すぐ聞こえるようになる。

僕は子供が二人いますが、自分自身のことでも子供の敎育という面でも、このメッセージは身につまされます。感性の声を大事にしない人が幸せになれるわけがない。しかし、学校やスポーツの成績とか、お金とか肩書きとか、そういうものを求めて人をマウンティングしてしまう。その理由は、生物の頂点に立った人間の1番の天敵は人間であり、自分が所属する社会やコミュニティーで自分が必要なことをアピールする(=マウンティング)ことが必要だから。ただ、これに囚われると「感性の声」が聞こえなくなって、なんのための人生か分からなくなる。

P.112 「どこの病院に就職したら自分が幸せというよりも、どこに就職したら世の中にとって1番役に立つかを基準に考えたほうが良い」ってアドバイスをしたんですよ。迷ったら、より自分が世の中の役に立てるんだろうって基準で考えたら良いと思うのです。

転職をしたりするときは、このベクトルは相当に大事だと思います。自分の能力で社会に最も貢献できれば、結果的に自分が1番幸せになるはず。自分軸だけでなく、社会軸。極めて大切ですね。

P.113  日本人って失敗に対してちょっとストレスを持っているんです。言っておきますが、本当の失敗って何かというと、僕は行動しないことだと思っています。目的よりも、目的に向かうプロセスで得ているものが大きいのです。僕が恐れているのは、目的を達成するかよりもプロセスそのものを失うことですね。そうなると、やりたいなと思った事をどんどんやっていく、そういう人生だけになると思うんです。

やって後悔するよりも、やらずに後悔することのほうが遥かに多いですよね。心の声をよく聞いて、世間の声に惑わされず、物事を考えていきたいです。

まだまだ続きます。長くなったので次回に!

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