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パーティスペースで「タワマン異業種交流会」


 「都内のタワーマンションで、パーティルームがあることで有名なのは、『ザ六本木東京クラブレジデンス』『ミッドタウンレジデンス』『赤坂タワーレジデンス トップオブザヒル』の3大タワマンです。共通するのは、港区の億ションということです。

利用者がひどい使い方をするので管理組合はホトホト手を焼いています。そこで、近年は豪華なパーティルームのない、パーティルームを売りにしないタワーマンションが増えています」

話しかけてくるのは投資家ばかり

直美さんは、タワーマンションでの一夜を振り返る。  「アイドルグループの写真入りのWCP社のパンフレットがさり気なく置いてあったり、人気お笑い芸人(コンビで売れてない方)がいたり、西武ライオンズのプロ野球選手もいました。照明の光のせいなのか、すべてが輝いているような気がしました。しかし、何度か話しかけられはするのですが、投資家の人ばかり。芸能界でコネになりそうな人となかなか知り合いになれずに正直焦りました」  直美さんのいうことを補足すると、直美さんが働いている銀座のクラブでは、「一人で家でパソコンで大儲けしているような『投資家』はカネを落とさない、友だちがいない」として「近づいてもしょうがないブラックリスト」になるのだという。投資家は儲けたカネを次の投資に使ってしまう。何より、投資家は収益を経費で落としにくいのだ。いつか結婚をするなら投資家もありなのかもしれないが、今の自分には必要のない連中ということであろう。  「そんなときに、日テレの社員を名乗る人が近づいてきたので話をしていました。20分ぐらい経って真顔でこんなことをいうのです。『君さあ、こんなところで仕事をくれる何ていう人がいるんだろうけど、騙されてはいけないよ』『ぼくは芸能界での仕事を君には渡せないけど、芸能界で成功する方法なら教えてあげるよ』『つまり、魚は上げられないけど、魚釣りの方法なら伝えられる』と。そう言われて、この人、頼りになる、って思ってしまって、すがるような気持ちで連絡先を交換しました」  タワマンでの異業種交流会は、酔っ払って主催者にウザ絡みをするやつもいれば、大騒ぎをして備品が壊してしまう人が現れ、静かになって解散したのだという。

軒並みコロナ感染した「主催者」たち


直美さんは、本当に、日テレ社員なのかを疑いつつ、交際をはじめた。  「社員証を見せてもらったので、日テレ社員だったと思います。ただ、番組をつくってはいなかったかもしれません。いつまで経っても魚はもちろんくれないし、魚釣りの方法も教えてくれません。デートは忙しいというので日テレのある汐留からタクシーで10分ぐらいの距離にあるスタバで長時間、話すぐらい。私が本命でないことは確実だと思い、別れました。時間とカラダをムダにしたとそのときは随分落ち込みました。ただ、タワマンでの異業種交流は、コロナの今でも行っています」  前出の田中氏は「コロナ禍が始まって日本でも感染者がチラホラと出始めた頃、真っ先にタワマンパーティー主催者たちは軒並みコロナに感染して苦しんでいました。にも関わらず症状が落ち着いて陰性になったら、またすぐ懲りずにタワマンパーティーを再開していた」という。  過去に、『赤坂タワーレジデンス トップオブザヒル』にも住んでいたことがあるという、千代田区在住のAさんは、タワマン事情を明かす。  「これまでタワーマンションといえばパーティルームがあることが売りでもあったわけですが、行儀が決して良いとは言えない20代30代の男女がバカ騒ぎをすることで、それを『子どもの教育環境として不適合』として転居するケースが目立ちます。転居する先は、もちろん、パーティルームのないタワーマンションです。この点、郊外の一軒家を買って、売り手が見つからずに、終の棲家になってしまう人たちとは大きな違いです。無理をしてでも都心に家を構えるメリットはまだまだ健在です」  コロナ感染大爆発の今でも、平然と行われるタワマン・パーティ。外世界からの遮蔽がタワマンの魅力の一つでもあるのだろうが、「港区タワマン」ブランドでのし上がろうとする人、それを利用しようとする人。悲喜こもごもの人間ドラマが続行中だ。

現代ビジネス

パーティルームのあるタワマンが減っているようです。もともと住民のための共用施設が住民以外の利用の場になるのは住民にとってよろしくありません。特にパーティルームの階下、近隣の住民にとっては悩みの種、騒音被害で悩んでいる方も多いと聞きます。怪しい部外者がタワマンに入ってくることを嫌う人が多いのでパーティルームが無くなってきているのではないでしょうか?コロナ禍では感染者がやってくるリスクをできるだけ少なくしたい住民も多いと聞いています。


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