「出かけるべきじゃなかったんだ」照り返しの熱が足元から立ち昇る。魚焼きグリルであぶられている魚の気分だ。上から下から。焦げ目はしっかり、汁がしたたる。「出かけるべきじゃなかったんだ」「二回言わなくていいから。じゃ帰る?」「いや……運命に挑む」「大げさか」癖で繋ぎかけた手を離した。

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