雪町子

NY在住の四コマまんが&物書き。
固定されたノート

短編小説新人賞の入選作品に選んでいただけました

Webマガジンコバルトでやっている短編小説新人賞の入選作品に、わたしの物語を選んで頂けました。
タイトルは『少年夏色タイムリープ』。
タイトルでわかる方もいるんじゃないかとおもいますが、noteに載せたこともある短編『アンビリーバーズ』をだいぶ加筆修正して投稿しました。

入選したからと言ってデビュー!という賞ではないのですが、この賞の素晴らしいところは、最終選考まで残ったひとはみんな、作家の三浦

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終業式の日のこと

おとといは幼稚園、今のメンツで最後の日だった。
ふうか氏は別れのことをどれだけ理解していたんだろう。
お別れ会のときはとにかく楽しそうだった。ハグしあったり、手紙を渡しあったりはあったけど、悲しそうな顔はしていなかった。帰りに公園で遊んだときも、最後とか関係なく、かくれんぼの鬼しかやりたくなくてぐずったりしていた。

家に帰ったら、お別れする友達だけ頑張った賞をもらっていたことについて、「ふうちゃ

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この世界の入場切符

「多田野有正〈ただのありまさ〉様。大変失礼致しました。あなたはお生まれになる世界を間違えた魂です」
 深夜バイト帰り、朝日がまぶしい六畳一間ボロアパートの一室。手狭そうに羽を広げた天使が現れて突然そんなことを言った。
「え? 何? 僕、もう寝てた?」
 思わずすすっていたカップラーメンをすべて膝の上に落としてしまった。ジーパンはとうに脱ぎ捨てて、トランクス一枚になっていたのでわりと本気で熱い。どう

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