村上通子

デジタルサービスのUI/UXコンサルティング会社「株式会社toya」代表取締役。 ht…

村上通子

デジタルサービスのUI/UXコンサルティング会社「株式会社toya」代表取締役。 https://consultant.toya-co.com/ 支援プロジェクト数は100以上に及び、ユーザーにとって価値のあるサービス開発のためのアドバイザリー事業を行なっています。

最近の記事

アイデアを生み出す「問い」の話 - 思考の枠組みの作り方 -

みなさんは普段どのようにアイデアを考えていますか? 自分の頭の中のプロセスをきちんと言語化できる人は少ないのではないでしょうか。 アイデアを生み出すためには「問い」を立てることが重要と言われています。著名人たちも多くの「問い」に関する言葉を残していますね。 ピータードラッカー: 「正しい答えではなく、正しい問いが必要である」 アインシュタイン: 「1時間の時間を与えられたとしたら、59分を問題の定義(問い)に使い、 1分を解決策の策定に使うだろう」 問いの考え方は15

    • すぐに改善できるUIのチェックポイント3選 その2

      前回、ユーザビリティ改善のために必ずチェックすべきUIのチェックポイント3選をご紹介しました。 すぐに改善できるUIのチェックポイント3選 その1 基本的だけどとても重要なポイントは他にもあるので、今回も引き続きご紹介していきます。 1.メニュー項目の選択状態を表示する 1つ目は、メニューで選択した項目をひと目でわかるようにすることです。 以下でZoomのページを例に、選択状態のありなしを比較します。 たったこれだけのデザインの適応ですが、ナビゲーションとしての効果が

      • すぐに改善できるUIのチェックポイント3選 その1

        日ごろの依頼の中で、ユーザーインタビューによる調査結果をサービスのUI/UX改善に活用したいので、ノウハウを教えて欲しいというものが多くあります。 実際のユーザーから得られるインサイトをサービス開発に活かすことはとても有益で重要なことです。 ただ、ユーザーに直接話を聞く前に自社内でできることがたくさんあります。その中でも既存のサービスのUIが最低限のユーザビリティを担保しているかを事前にチェックしておくことは重要です。 今回は、必ずチェックしておくべきポイントを3つお伝え

        • アプローチしたいのはどんなユーザー?成長を見える化すると戦略が立てやすい

          サービスやプロダクト開発では利用してもらうターゲットを定めることが重要です。それも、年齢、職業、居住地といった人口統計学的な要素と合わせて好み、価値観、ライフスタイルといった心理学的要素も具体的に定義できるとその人物像に最適な認知施策やアイデア訴求ができると言われています。 いわゆるペルソナデザイン、ペルソナマーケティング、N1分析と呼ばれるものですね。 サービスを構築する機能や認知を促す広告は、それを受け取るユーザーに向けたギフトのようなものです。喜ばれるギフトを送るため

        アイデアを生み出す「問い」の話 - 思考の枠組みの作り方 -

          ユーザー調査を始める大前提 -調査設計をうまくやるコツ-

          サービスを新規で開発する時、あるいは既存のものを改善したいと考えた時、以下のようなことが頭に浮かびます。 ユーザーにどのような機能を提供すべきか そもそもどういう状況で使うのか 考えたアイデアはユーザーに役立つのか 現状の悪いところはどこなのか(なぜ利用者が増えないのか) ユーザーはどんな人なのか 開発チームだけで考えて作ることに限界が来た時、ユーザー調査という手段が役立ちます。ユーザーの言動から気づきを得てサービスの方向性を検討することはUXデザインの根本となる

          ユーザー調査を始める大前提 -調査設計をうまくやるコツ-

          見える化の工夫がサービスの品質を上げる

          情報の見える化が大事だということは広く周知されていることですね。 でも、実際の開発現場でそれがうまくできているかといったらそうではありません。 サービスやプロダクト(以下サービス)の開発では、認識合わせがスムーズに効率良くできることがサービスの品質にそのまま直結します。 これが本当の意味で理解されていないことが多いです。 では理想的な見える化とコミュニケーションはどういったものなのか、それは以下の3点が実現されていることです。 開発チームの全員が、 1:議論に必要な情報を同

          見える化の工夫がサービスの品質を上げる

          開発が行き詰まる前に考えよう -サービス改善はコミュニケーションを変えることから始まる-

          コンウェイの法則というものを聞いたことがありますか? ざっくり言うと、サービスやプロダクトの性質はそれを作る組織の性質と同じような形態になるというものです。 具体的な例で言うと、機能がたくさんある大規模システムで機能ごとに開発チームを分けた組織構造である場合、そのシステムも機能ごとに独立した構造になっており、UIやデザインのテイスト、表示テキストの使い方がそれぞれで異なった状況になってしまうことです。 このように組織の構造がそのままサービスやプロダクトに反映され、写し鏡のよ

          開発が行き詰まる前に考えよう -サービス改善はコミュニケーションを変えることから始まる-