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第2回 自然の中の塩、からだの中の塩

読者の皆さんは、海水をなめたことはありますか?
『第1回 食品としての塩』であった通り、食塩はたいてい
海水からつくられています。
濃いと「塩からい」「しょっぱい」と表現される塩味ですが、
「いい塩梅」としておいしさを感じさせることもあります。
この塩味を感じさせる物質は、現在にいたっても塩化ナトリウム(NaCl)
しかないとされています。


どんな形で存在しているの?

からだの中の塩


食事でとった塩分といっても、
からだの中ではどのように存在しているのでしょうか?




塩化ナトリウム(NaCl)は、水に溶かすと溶液中で
ナトリウムイオン(Na+)

塩化物イオン(Clー)
にわかれます。
塩化物イオンは胃酸のもとになっていると言われています。
塩素系洗剤も独特のにおいをしていますよね。これは気化する物質であるためです。
一方のナトリウムイオンは体内をめぐって、
からだ中の浸透圧やミネラルバランスに大きく影響を与えています。

からだ中と言いましたが具体的には
血液や胃の粘膜、骨などの中にもこれらのイオンが存在しており、
体重70kgの人でおよそ200gの塩(えん)が含まれているとされています。
もちろん汗にも塩が含まれ、溶けた状態のナトリウムイオン(Na+)と塩化物イオン(Clー)が再び結合して塩の結晶をつくることがあります。


自然の中の塩

このように身近な存在である塩ですが、
自然の中ではどのように存在しているのでしょうか?

◆海水

海水中の元素は81種が確認されています。
物質として安定している成分としては、
塩化ナトリウム(NaCl)・・・食塩の主成分
塩化マグネシウム(MgCl2)・・・にがりの主成分
他にも、塩化カリウム(KCl)、硫酸カルシウム(CaSO4)などがあります。

食品に利用するために、「天日塩」や「せんごう塩」として製造方法が
確立されています。こちらはまた別の回で詳しくお話しますね。


◆岩塩

文字通り、岩のような塊状の塩です。
岩塩は自然にできたものです。かつて海だった場所が地殻変動によって陸地の中に閉じ込められ、塩水の湖ができます。長い年月をかけて水分が蒸発し、大きな塩の結晶となります。地中に埋もれた結晶を掘り出したものが、岩塩です。


まとめ

自然界においてもあたりまえのようにある塩。
ヒトだけではなく、動物も具合が悪くならないように岩なめたり、
砂を口にすることがあるそうです。
もし塩がなかったら、生きていけませんもんね。

次回は、「第3回 塩の使い方いろいろ」についてお話します。
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