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【麦音】優しい気持ちから生まれたパン屋さんの朝食会~窯出し焼きたてフランスパン

「窯出しのフランスパンを食べる機会があって、食べた時に『おいしい!みなさんにも食べてもらいたい!』そう思って今回企画したんです」

地元で愛され、たくさんの店舗を持つパン屋さんになっても、とてもまっすぐに「おいしい!」の感動を共有してくれる杉山社長の企画

<焼きたて熱々>窯出しとかちミニフランス朝食会 に参加した。

地元で愛されるパン屋さんが作った!窯出しの!フランスパン!
という、なんとも魅力的なワードが並ぶ。

北海道帯広市にある「麦音(むぎおと)」には、小麦畑やリス箱を眺めながら食べられるテラス席がある。
テラス席は、冬になるとビニールハウスに囲われるので、どんなに寒くても変わらず外で食べられる。
朝食会は、このビニールハウステラス内で開催された。

いつもお昼時には激混みで、店外まで列が出来ることもあるほど人気のパン屋さん。イベント時は朝8:30。まだゆったりとした店内で、十分に揃ったパンたちはお客様を待ちわび、そわそわしてるよう。

レジで受付を済ませ、料金を支払った後
「あちらの窯からフランスパンをお渡しします!」と声をかけられる。

フランスパンのコーナーで待っていると、窯から出して丁寧に紙でお包みされた、ミニフランスパン1本を受け取る。

ぎゅっと掴むと、絶対凹む。そうはさせない

まだ外側は硬化せず、ふにゃふにゃのフランスパン
凹ませないよう、優しく抱きかかえ、朝食会場のビニールハウスに向かう。

ビニールハウス内は8席。縦長に並べられて、1席1席が広いテーブル。

ハウス内は暖房と、ビニールを通して入る陽の光のおかげで、少し汗ばむほど温かかった。

席に着くと、予約時に注文していたクラムチャウダーと、フランスパンのおとも3種、コーヒーも届けられた。

「ぜひ、真ん中から割ってみてください」とにっこり笑う、満寿屋商店代表の杉山社長。なんと大胆なご指示……

罰が当たりそうなことをしていいのか?思いとは反対に、わくわくしながら折ると、フランスパンとは思えない伸びと、しなりに思わず興奮。

凶器のようなフランスパンとは思えない…クラストの伸び!

裂け目から香る、小麦の懐かしく擦り寄りたくなる甘い香りと
窯出しのキリッとした香ばしさに頬が緩みまくり、
パンに微笑みかける姿は、きっと狂気じみてただろう。

フランスパンのすべてを逃すまいと
甘い香りと香ばしさを含んだ、湯気ごと口に頬張る。

普段は外側と内側が相反し、凶器にもなりかねないフランスパンが
今日は外も内も仲良しで心地よく、口に馴染んでいく。

小麦の香りも甘みもくちどけに酔いしれた後は
いよいよ、おともセットと合わせていく。

セットになってるのは、オリーブオイル、クリームチーズ。
最後のひとつは、こしあんか、いちごジャムを選ぶことが出来たので、それぞれを選んだ。

オリーブオイルは、えぐみが全くなくて
セレブが日常茶飯事に飲みそうなほどの無味で、喉の通りもよく
フランスパンをよりなめらかな食べ物に仕上げた。

クリームチーズはエゾリス社さんの「フロマージュ・ブラン」

もこもことした、泡のように柔らかいチーズ。
チーズというよりも、ヨーグルトに似た、ほんの酸味と甘み。
フランスパンが、ちょっとしたデザートに変わる。

こしあんは「十勝はやっぱり最高よね」
と思わせてくれる圧倒的な和の甘み。

いちごジャムは、ジャムパンに使われてるもの。ただただ甘くって
一気に幼女に戻れるくらい、若々しく陽気な甘さだった。

なぜフランスパンにいちごジャムなのか?
あんこが苦手な方もいると思って、ジャムなら大丈夫かなと」
杉山社長の優しさが、あんこにもジャムにも染み込んでます。

ちなみに、私の一番の組み合わせはクリームチーズ&イチゴジャム。

ひたすら、あまーい いちごジャムにチーズの爽やかさが入って
ちょっと大人びた感じになる。
自画自賛の組み合わせ(素材のありがたみよ)

素材を堪能し、いろんな組み合わせで楽しみ、夢中になって食べてたら
1本の凛々しいフランスパンが、気づけばあと、2・3口になっていた。
きっと、ひとり早食い大会だったと思う。

時間が経つにつれて、クラストの凛々しさは増していく。変わる食感がまた良き。
赤ちゃんから、バリバリのヤンキーになったみたい…急成長

「ミニフランスパン」といえど、実は20cmはあっただろう。
その1本は、綺麗に私の胃に収まった。

セットについてきたクラムチャウダーは、フランスパンにかまけすぎてて
気づいたら冷めてしまってた。申し訳ない…。

ビニールハウスの奥から見える陽の光を浴びながら
「あーもうなくなっちゃった…」と寂しさと満足感に打ちひしがれる。

暖房も入って、陽の光も入って、少し汗ばむくらいの温かさ。

パン屋さんが、フランスパンを窯出しで提供するなんて、夢すぎる企画。
きっかけは、杉山社長が焼き立てのフランスパンを久しぶりに食べたから。

「久しぶりに焼き立てのフランスパンを食べる機会があって、食べたら
とってもおいしかったんです!ぜひみなさんにも食べていただきたくなって。フランスパンは、あっという間に硬くなってしまいますから、窯出しで朝食会にしました」

にっこにこで話してくれる杉山社長。

「美味しいから生まれる感動を共有したい」という広く優しい杉山社長の気持ちと十勝産小麦の揺るぎない美味しさから生まれた。
麦音だからこそ出来た、あったかくて贅沢な朝食時間。

今後も、このような朝食会は企画される予定。

チラシもかわいい。ポップな感じが”朝食会”でも参加しやすい。

麦音 店舗情報
住所:〒080-0831 北海道帯広市稲田町南8線西16-43
TEL:0155-67-4659
FAX:0155-67-5750
営業時間:6:55~18:00
定休日:年末年始のみ(GW中は通常営業)
アクセス
車:帯広駅より車で約15分(イトーヨーカドー近く、ビート資料館西隣り)/駐車場 有り(約120台) バス:十勝バス「稲田橋」徒歩1分


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