マガジンのカバー画像

「ミステリと言う勿れ」感想記

7
運営しているクリエイター

記事一覧

最後までいい意味で

最後までいい意味で

 3月28日に最終回を迎えた「ミステリと言う勿れ」。前半は、東京に戻る新幹線での整(菅田将暉)の物語。我路に勧められた大阪での印象派展を見終えた整の隣席に座ったのが美樹谷紘子(関めぐみ)。整がうたた寝から目を覚ますと、隣席の紘子が手紙を読んでいた。「名古屋に来るな」とイラスト通りの手紙を読んで紘子を驚かせる整。
 そして、手紙に書かれたイラストを見ると、何とも言えない内容が書かれていた。紘子は両親

もっとみる
主役なき物語

主役なき物語

 3月21日放送の「ミステリと言う勿れ」は、2週にわたって送るエピソード2.5の前編。主人公の整(菅田将暉)の出番は少なかったが、キャラクターの濃い人物が登場して、物語に深みを増していった。
 整が千夜子に引き戻されたライカと別れた桜の日から4週間前。整はバスジャック事件の主犯、我路(永山瑛太)から勧められた大阪の美術展に行く為に準備を進めていた。その頃、大隣警察署には新たに起きた連続殺人事件の応

もっとみる
虐待の果て

虐待の果て

 3月14日の「ミステリと言う勿れ」のエピソードは、整(菅田将暉)とライカ(門脇麦)が初詣に行く姿と、ライカの正体が明かされたエピソードだった。
 大隣総合病院の温室で足湯を楽しんでいた整とライカは、現れた梅津真波(阿南敦子)から正月の過ごし方を聞かれる。病院に行く時に神社を見かけた整が初詣に行くことを提案すると、ライカが承諾したため2人は元日午前3時に神社で合流することになった。
 初めて行く初

もっとみる
許す時と許されざる時

許す時と許されざる時

 「ミステリと言う勿れ」(2月5日)の第5話は、病室での会話がメーンになっていた。
 整(菅田将暉)は、爆弾魔事件が解決した直後に転落し怪我をした。幸い大したことはなかったが、念のため大隣総合病院へ検査入院をする羽目になった。
 その夜、整は同じ病室に入院していた牛田悟郎(小日向文世)から声をかけられる。刑事の仕事を定年退職した牛田は、22年前の連続殺人事件を含む3つのクイズを整に出した。整は戸惑

もっとみる
ミステリと言う勿れ

ミステリと言う勿れ

 1月10日にスタートした菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」が面白い。累計1300万部を誇る田村由美の同名漫画が原作である。
 昨年1月にこのドラマの制作が発表された際は、SNS上に厳しい意見が寄せられた。「菅田は久能整にふさわしくない」「渡部豪太のほうがいい」というようにそのほとんどが厳しかった。
 しかし、蓋を開けてみると、そのような意見は何処へやらといった感じで視聴率も良く、菅田

もっとみる
気づきと悟り

気づきと悟り

 2月14日、21日の「ミステリと言う勿れ」は炎の天使編だった。放火殺人と児童虐待がテーマだったこの作品は、親の虐待により人生を狂わされた者たちが放火殺人を犯すというもので、彼らの苦しみが如実に表れた佳作となった。
 物語の始まりは久能整(菅田将暉)が病院内のレストランに行こうとして下戸陸太(おりと・ろくた、岡山天音)とぶつかるところから始まる。陸太は突っかかろうとするが、整はいつものように論破し

もっとみる
あまりにも切なかった

あまりにも切なかった

2月28日と3月7日に放送された「ミステリと言う勿れ」は、山荘を舞台にストーカー殺人事件を題材にした展開だった。
 物語は、整(菅田将暉)が恩人の美吉喜和(水川あさみ)の墓参りに出かける所から始まる。そこで、恩師の東英大学准教授である天達春生(鈴木浩介)と出会い、山荘でのミステリー会があるので参加してほしいと頼まれる。そこに刑事の風呂光聖子(伊藤沙莉)も参加していた。
 たどり着いたアイビーハウ

もっとみる