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「ないないうっかり①」うっかりレベル3

うっかりと言えばあるあるネタで共感を呼ぶことが多い。
しかし、人それぞれ個性があり、うっかりネタも十人十色。
ただ、やっちまっている本人はというと、てっきり「あるある」だと思って他人に
「こんなことがあってさぁー」
と話す。
ところが
「なんでそーなるの?!」とか「有り得ない!」とか言われると、とたんに
しゅん、、、
となる。なにしろ、それは「◯鹿だ」と言われているようなものだからである。

大阪の天王寺区というところに「一心寺」という有名なお寺がある。
ここは無宗教の人のためのお寺にもなっていて、お墓を持ちたくない人が納骨しにやってくる。
10年に一度、納骨された故人の骨を混ぜて「大仏」を作られる「骨仏こつぼとけ」が何体も祀られている。

さて、わたしの親友がそこに眠っているので、命日にお参りに行くことにした。
仕事の都合でマイカーで行くことにしたのだが、場所は知っているものの、念のためカーナビ設定をすることに。

ちなみに※車を買い替えたばかりで操作に不慣れ、、、という言い訳を先に言っておく。

カーナビを設定すると、10分で到着する、とのこと。
「あら?そんなに近いの?」
驚いた。予想では20分くらいかと思ったのである。

しかし
「そっか!緊急事態宣言で道もガラガラだからそんなに近いんだ!やったね!」

とても素直で前向き。

出発した。
ところが、カーナビはわたしが思った道と違う方へ違う方へと誘導する。
「へぇ、こっちのほうが近道?なるほどね」

やっぱり素直。自分よりカーナビの方が賢いと信じている。

いや、ほんとのところ、このとき、どんな道を通るのだろう?と思い、ナビの画面を触ったのだが、信号が変わったのと、使い方が今ひとつわからなかったのでそのまま従うことにした。※言い訳参照

ここまで来たら、もう結果は目に見えている。

「目的地に到着しました」
ナビがドヤ顔で(知らんけど)言った。
そこには確かに「一心寺」があった。

ただし、天王寺区ではなく、都島区の!こんなとこにもあったんかい!!!

という話をしたら、さすがに呆れられた。
有り得ないと言われた。

なぜ気づかないかって?
素直だからだ。ナビを信じたからだ。
というか、まさか他にも一心寺があるなんて。トラップもいいところだ。
とんだ回り道になってしまい、とうとうその日は時間切れで、車の中から亡き友に手を合わせた。

このように
うっかりは時に「あるある」ではなく「ないない!!!」と言わしめるのである。
そしてこれこそが「うっかり大王」になれる素質の片鱗。
オイシイと思えるかどうかは人それぞれ。

#うっかり  #あるある #ないない 


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