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賢い人ほど陥りがちな「考えすぎ」から抜け出すための究極の思考法『Chatter』

今回は、『Chatter「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』をピックアップします。

「あれもこれも気になって、大事なことに集中できない」「明日のプレゼンは上手くいくだろうか」...。私たちはつねに頭のなかで、自分自身と会話をしています。
本書では、ほぼ無意識に行っている「Chatter(頭の中のひとりごと)」が私たちにもたらす数々のリスクと、その上手なコントロール方法を紹介していきます。

Chatter(頭の中のひとりごと)の正体とは?

ある場面や問題に直面した際に自分自身に指示を出したり、電話番号を覚えるために頭の中で繰り返したり、相手との会話の後に、何を言うべきだったかを想像しながら振り返ったり...。
ほとんどの人はこの「内なる声」を日常的に使い、そこから恩恵を受けています。ある研究によれば、私たちの内面における独り言のスピードは、声を出して1分間に4,000語を発するのに匹敵するとも言われます。

ですが、この「内なる声」は、ストレスがたまったり、リスクが高まったとき、冷静さを損なうような感情にさらされたときに、しばしば「Chatter(チャッター)」へと変わっていきます。
「循環するネガティブな思考と感情」から生まれるChatterは、内省という素晴らしい能力を呪いに変え、私たちの行動や意思決定、人間関係、幸福、健康までをも危険にさらしてしまうのです。

Chatter(頭の中のひとりごと)がもたらす恐ろしいコスト

「Chatter」がもたらすコストは、集中力の低下、ネガティブ思考、共感力の低下...といった気持ちの面だけにとどまりません。私たちの身体にも影響を与え、その範囲は肉体的な痛みの感じ方から、細胞内での遺伝子の働き方にまで及ぶのです。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部教授のスティーヴ・コールは、遺伝子と環境が細胞内でどう衝突するかを調べることにキャリアを捧げてきた。...(中略)
私たちの内なる会話が時とともに頻繁に脅威システムを作動させると、細胞にメッセージが送られ、炎症遺伝子が発現する。
同時に、ウイルス性の病原菌を撃退するといった正常な日常的機能を実行する細胞が抑制され、病気や感染が生じやすくなる。コールはチャッターのこうした効果を「分子レベルの死」と呼んでいる。

「第2章 自分に話しかけることが引き起こす問題」より

負債にも資産にもなりうる「内なる声」

様々な研究結果が示すChatterのもたらすリスクや脅威について知ると、少し落ち着かない気分になるかもしれません。
一方で、「内なる声」を上手く管理することは、感情の安定や目標の達成に役立つだけでなく、友人や家族との関係を強めたり、大切な人をしっかりと支えたり、自分の周りの環境の改善にも大きく作用します。つまり、自分自身との会話を変えれば、人生が変わる可能性もあるのです。

本書を読むことで「内なる声」を自分自身の最高のコーチに変え、心身ともに健やかで充実した毎日を送っていきませんか?


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