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魂(たま)散歩6歩目。籠の鳥で居続けた淑女。

見てくださってありがとうございます!

今回は「令」さんからのご依頼です。
それでは、今回も魂の散歩にお付き合いくださいね。

●令様に現在一番影響を与えている過去世について

1000年くらい前の中国の方ですね。女性です。
足元を見ると「纏足(テンソク)」と呼ばれる独特の小さな靴を履いていらっしゃいます。

視える景色としては、どこかの庭園のようです。
裕福なご家庭の整えられた庭園のガセボというか…東屋風の場所で、お茶をしながら周囲を眺めていらっしゃる様子が視えます。
このお庭を有するご家庭の「3番目の奥様」だと話されています。
便宜上、この方のことを「淑女」さんとお呼びすることにしましょう。

淑女さんは、元々割と裕福なご家庭で生まれ育ったそうです。
ただ、女性でしたので、生まれた時から「(結婚することで)実家が有利になる場所に嫁に行くか」「(良い結婚相手が見つからない場合は)実家の財産を作るために妓楼に売られるか」のどちらかをゴールとして育てられたそうです。

纏足もその一つで、それ以外に貴族の嫁になっても、妓女になってもどちらでもそれなりに渡り歩いていけるよう、勉学や楽器などの習い事を沢山してきた、と話されています。

淑女さんのご生家での立ち位置は長女ではあるものの、4番目に生まれており、その上にお兄様が3人…という構成となっていたため、より「年頃に育ったら実家のために役に立つ財の一つになれ」という風に育てられたようです。

また、同母兄の一番上のお兄様とは折り合いが悪く、10歳になる頃には、祖父母のいる別宅のような場所で過ごしていた、と話をされています。

そんな、別宅で家族から切り離されて過ごしている異母妹をかわいそうに思い、異母兄達はとても優しくしてくれた、と話をしていますね。
特に2番目のお兄様(次兄)とはとても仲が良かったそうです。

淑女さんは14歳の頃に、今のいらっしゃる貴族のお宅に「3番目の奥様」としてお嫁入りされます。
その恩恵として、貴族からの推薦を受け、異母兄達は都会の大きな軍隊に所属し、長兄は父親とともに商売を広げていくことが出来たそうです。

お嫁入りしたお宅の家長は、淑女さんよりも2周りほど年上の方で、一番上のお子様は淑女さんよりも年上だったそうです。
2番目の奥様の身体が弱く、1番目の奥様だけでは家長の夜のお世話が出来ないため「より若く、長く務められるよう」ということで、淑女さんに白羽の矢が立ったのだと話されています。

話に聞いていた以上に、家長は夜に強い方だったため、始めの数ヶ月は殆ど部屋の外を見る余裕すらなかった…と話されています。
それでも、次兄が淑女さんの境遇を心配してくれて、割とマメに文通のようなことをしながら、ご自身の気持ちを励ましてもらったり、支えてもらったそうです。

程なくして、家長の子どもを身ごもりますが、1番目と2番目の奥様が家長の夜のお世話を嫌がったため、大きくなっていくお腹に怯えながらお世話を続けたそうです。

無理をし続けたため、一番最初の妊娠は途中でダメになってしまいます。
流石にその状態からは、しばらくの間は夜のお世話から離れられた、と話されていますね。

また、その療養している期間中に、淑女さんからの知らせで帰省していた次兄がお見舞いに頻繁に通ってくださったことで、心の回復もとても早かったそうです。

そして、そんな様子を貴族のお宅の方々が見て「この次兄が近くにいると、妹が元気でいてくれる(=ずっと夜のお世話を休まずに務められる)」と考えたのか、そこから1~2年程した後に次兄は、その貴族のお宅に用心棒として雇い入れられた、と話しています。

その時のことは、次兄から度々手紙で聞いていたけれど、とても嬉しかった、夢のようだった、と話されています。

そこから、日中は用心棒となった次兄とほぼ一緒に過ごし、夜は家長の夜のお世話をほぼ休みなく務める…という生活を送るようになっていったそうですね。

その後、再度家長の子どもを身ごもります。
最初の妊娠が上手く行かなかったことから、不安がっている淑女さんのことを次兄は陰日向なく、根気強く励ましてくれたそうです。

ただ、その献身ぶりに(他の方々は特に気にしなかったのですが)家長が嫉妬し、淑女さんと次兄の不貞について疑いをかけます。
その際に、1番目と2番目の奥様や、周囲の方々から「それは誤解だ」とフォローがもらえますが、家長が中々納得しなかったそうです。

淑女さんも次兄も、家長の夜の相手しかしていない、実家をあれだけ引き立ててくれた方を裏切るわけがない、と訴えますが、あまり聞き入れてもらえず、最終的に家長からの「生まれてきた子どもが男の子ではない場合、(家長)への尊敬や信心が足りない証拠になる。だから、無事に生まれなかったり、女の子だった場合は不貞の証になる」と言い渡されてしまったそうです。

そこから、出産するまでの間はよく覚えていない、毎日どこに感情をぶつけて良いのかわからずに過ごした、と話をされています。

少し時を進めて…

生まれてきた子は女の子でした。
その後、数刻も経っていない内に、淑女さんと次兄、生まれたばかりの女の子は大きな桶に入れられて、火を放たれた状態で河に流されます。
その中で、次兄への感謝と謝罪を繰り返しながら、亡くなられています。

…というのが、令様に現在一番影響を与えている過去世となっておりました。

時代の背景としては、仕方なかった…とは言いたくないですが、外に出ることも自由に出来ず、限られた空間だけを見て、生きた女性のお話となっておりました。

「幸せ」の形は人それぞれだとは言え…彼女にとっては、どういう形が「幸せ」だったんだろうかなぁ、と考えてしまう、そんな内容でした。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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