戸塚中央

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今まで作ったゲームと今作ってるゲームについて

今まで作ったゲームと、今作ってるゲームについてまとめます。 今後増えてくごとに追加してく予定です。 ヘッダー画像は現在販売中の最新作に設定しておきます。 1.フルーツゴーレム(2019年:戸塚工房)メモリーパーティーゲーム。 カードをインディアンポーカーのように(自分からは見えないよう額に当てて)持つゲーム。 こういったタイプのゲーム(コヨーテとか)は、基本的に「他人の反応や盤面を見て、自分が何を持ってるか推測する」というシステムが多い。 ここに「一度だけ自分で見れる」とい

    • 中重量級ボードゲームシステム制作に立ちはだかる18の壁

      この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2023の12月5日の記事として書かれました。 ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーより。 戸塚中央と申します。 初めての方もいらっしゃると思うので、軽く自己紹介いたします。 私は主にボードゲーム製作におけるシステムデザインを担当しています。 担当作としてアクアガーデン(uchibacoya)、Ostia(uchibacoya)、パフューマリー(タクティカルゲームズ)、アトラスロスト(タクティカ

      • ビルドウォー デザイナーズノート

        9/2よりKickstarterが開始するビルドウォーのデザイナーズノートです。 どのような意図により作られたゲームかをまとめました。 ゲームシステムの内容が気になる方は読んでいただけますと幸いです。 目指したのは「TCG」ではなく「TCGライク」ビルドウォーはTCG(いわゆる2人対戦型カードゲーム)ではありません。 TCGには既に、マジック:ザ・ギャザリング、ポケモンカードゲーム、遊戯王、デュエルマスターズ等、既存の有名作が複数あります。また同人2人対戦型カードゲームもい

        • ボードゲームは『期待』をさせろ!

          このnoteのまとめ ・ボードゲームの面白さは期待にある ・期待とは「もしもこのまま上手く行ったらめちゃアド取れるぜ!」である ・期待には「もしも」「上手く行ったら」「めちゃアド」の3要素が必要である ボードゲームは様々な面白さを内包しています。 そのため「面白さとはコレである」と一概に述べるのはなかなかに難しいんですよね。 ですが、その中でも私が最近強く意識してることがあり、それはタイトルにある通りの『期待』です。 特に中重量ゲームのシステムデザインにおいてはかなり重要で

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        今まで作ったゲームと今作ってるゲームについて

          ボードゲームレビューレビュー Part 1

          私はボードゲームのブログや記事、レビューを読むことがとても好きで、毎日のように読んでおります。 皆さんにも是非どんどん読んでどんどん書いて欲しいため、オススメのブログ・記事を紹介いたします。 ほぼ皆さんご存知のブログかもしれませんが、私がどのような気持ちで読んでるのかも含めて記載していくので、もしかしたらちょっとした参考になるかもしれません。 ヘッダー画像は皆のフォトギャラリーから。 ①精神科医のボードゲーム日記http://takewatch.blog.jp 友人でもあ

          ボードゲームレビューレビュー Part 1

          ワーカープレイスメントのデザイン上の分類

          ワーカープレイスメントはケイラスまたはバスから始まり、今なお人気のメカニクスである。 本noteではワーカープレイスメント(以降ワカプレ)をいくつかの項目毎に分類する。 読者として、ボードゲーム製作者または作りたい方を想定している。特に初めて中重量級のゲーム製作を考えてる方の何かしらのお役に立てれば幸いである。 ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリー機能から。 アクションの入力と出力戦略的なボードゲームは、基本的に「どうアクションを選択させるか」と「アクション選択の結果何

          ワーカープレイスメントのデザイン上の分類

          Ostia デザイナーズノート

          はじめに当記事は、2022年にKickstarterを通してuchibacoyaから出版されたボードゲーム「Ostia」に関してのデザイナーズノートである。 Ostiaというゲームをどのように制作したか記録することで、自分で後で見返したり、他の方の中重量級ゲームをデザインする際の一助になれば幸いである。 読者として、Ostiaをプレイしたことのある方、ゲームデザイナー等を想定している 着想私は2020年頭から、少ない時は週1回、多い時だと3-4回ほど、うちばこや氏、Take

          Ostia デザイナーズノート

          ボードゲームにおけるユニークカード200種作成のための基本的な考え方

          このnoteは「ユニークカード200種を作成する時の基本的な考え方」についてまとめたものです。 気になる方全員に読んでいただきたと思い筆を取りましたが、いざ内容を実践するとなった場合、対象者は「すでに中重量級ゲームを制作出来る人」となります。 その点についてはご留意ください。 記事の最後に、カードの世代分けについての記述があります。 また ・コンボやシナジーについて ・タグについて これらの内容に関しては、後日追記したいと考えております。 ※5/9に追記いたしました。 ユ

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          ボードゲームにおけるユニークカード200種作成のための基…

          対戦ボードゲームのテーマ設定の難しさ

          協力プレイでないボードゲーム、つまり対戦型ゲームは基本的にプレイヤーの目的を『勝利すること』に置いています。 この「他プレイヤーに先んじて、場合によっては足を引っ張ってでも勝利を手にすること」がテーマ的に難しいなと思うことがしばしばあります。 具体的には『人類全体で取り組むべき課題』をテーマとしたゲームにおいてです。 世界を救う勇者例えば 「魔王が復活した世界。人類は滅亡の危機に瀕しています。あなた達は勇者です。魔王を倒しましょう」 というテーマの場合、協力ゲームなら皆で力

          対戦ボードゲームのテーマ設定の難しさ

          パフューマリーデザイナーズノート

          パフューマリーは、タクティカルゲームズより2020年ゲームマーケット秋にて発売されたボードゲームです。 そのゲームシステムデザインについてnoteにまとめます。 企画・コンセプトパフューマリーの原案は、説明書にも記載してある通りタクティカルゲームズのスズキヨウタさんです。香水テーマであること、そして公開ドラフトを用いることはスズキさん考案です。 ただ当時の状態ではまだ上手く噛み合ってないなというのが率直な感想でした。 スズキさんから相談を受け、デザインを私が引き受けることと

          パフューマリーデザイナーズノート

          ボードゲーム製作者へのインタビュー

          ボードゲーム製作者の皆さんへ、私からのインタビューを作りました。 使用許諾不要です。質問の削除、追加、改変等自由に行なっていただいて大丈夫です。 ◯◯には、ご自身のゲームタイトルをお入れください。 マーダーミステリー製作者、TRPG製作者等の皆さんにも使っていただけると嬉しいです。 「#ボードゲーム製作者インタビュー」のタグをつけてツイートしていただけると、私が読みに行けるのでとてもありがたいです。 下記をコピーし、ご自身のnoteやblog、Twitter等でご利用くださ

          ボードゲーム製作者へのインタビュー

          Exhibits of Exhibits: アクアガーデンのQ&A

          先日受けたインタビューを、べよさん(@behonest00033 )が訳してくださりました。 訳文をお借りして、私のnoteに記載させていただきます。べよさんありがとうございます。 自分の答えに関しては、私が意訳を行っております。 元の記事はこちら Exhibits of Exhibits: アクアガーデンのQ&A 9月の特集である「アクアガーデン」を取り上げる一環として、このゲームに関するちょっとした追加情報をお届けしようと思っています。ゲームは人の手によって作られて

          Exhibits of Exhibits: アクアガーデンのQ&A

          箱庭ゲームの愛でられデザイン

          インタラクションの弱いゲームが主流になってきている昨今、「愛でる」はとても重要な感情だと考えています。 特に箱庭ゲームにおいては、この「愛でる」を重視してシステムデザインからコンポーネントまで考えた方が良いだろう。 という主旨のnoteです。 愛でるとは め・でる【愛でる】 1.美しさを味わい感動する。 2.いつくしみ、愛する。かわいがる。 3.感心する。ほめる。 (コトバンクより引用) ボードゲームにおいては、その見た目と能力合わせて「愛でる」に繋がると考えています。

          箱庭ゲームの愛でられデザイン

          Aqua Garden デザイナーズノート

          はじめに私がボードゲーム製作アカウントとしてTwitterを開始したのが2018年10月。そして2019年の頭からうちばこやさんとはTwitter上でやり取りはしていました。 ただその時はまだ直接的にお話ししたり連絡を取り合ったりはしていませんでした。 私はいつものことながらボードゲームに関して呟く、そうするとうちばこやさんはすぐに参考になるような既存ゲームを教えていただける。そういったやり取りを何度も続けていました。 「この方は色んなゲームを知ってるんだな」と思ったのを覚え

          Aqua Garden デザイナーズノート

          ボードゲームのブログ・記事・レビューを読もう

          この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2020の1日目の記事として書かれました。 Board Game Design Advent Calendar2020。 今年の先陣を切らせていただきます戸塚中央と申します。 私はとにかくボードゲームに関するブログや記事を読むのが大好きで、ほぼ毎日暇さえあれば読んでおります。もちろんこのBoard Game Design Advent Calendar も毎年全ての記事を拝読しています。 せっか

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          立体コンポーネントにおける違い

          ボートゲームではカードやボード以外に、キューブやチップ、ミープル、フィギュア等様々なコンポーネントが含まれています。 本noteでは、これらの中でもキューブやフィギュア、プリント木駒と言った「立体的なコンポーネント」に関して各々の特徴を考えていきたいと思っています。 コストに関して差があるのは明白ですから、今回は置いておきましょう。 立体であるという利点立体コンポーネント全体の利点として、まず「立体である」という点があげられます。平面的なボードに立体物が存在するだけで視覚情

          立体コンポーネントにおける違い