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海外代理店を知る ディストリビューターとセールスレップの違い

以前、中小企業が海外進出するためには海外代理店選びが成功のカギだということを紹介した。

しかしその前に理解しておかなければならないのは、そもそも海外代理店とは何者なのか?ということだ。

海外の販売代理店は大きく2種類ある

中間流通を取り扱う業者の名称について日本では明確な区分はない。代理店は「問屋」「卸」「商社」などの名称で呼ばれることもあるが、そもそも線引きができないのである。

しかし、海外では大きく2種類の異なる区分が使われている。それが「ディストリビューター」「セールスレップ」だ。両者の違いは売る商品に対して所有権を持つかという点にある。

アリババ株式会社のHPにわかりやすい記事を発見。参考情報として共有します。

ディストリビューターとは

大澤裕先生出演のYoutube グローバルニッチ企業ニュース より
経営者に必要な英語 Distributor
https://www.youtube.com/watch?v=K1n6yb8D6ZY

売る商品に対して所有権を持つのがディストリビューター(Distributor)。メーカーにとってはディストリビューターに対して商品を販売し、代金回収を終えた時点で取引終了となる。

そのため、メーカーはディストリビューターを通じてユーザーに商品を販売するが、誰にいくらで販売したかをメーカーは関知することができない。

どれくらいの価格で販売するのもディストリビューターの自由。それがたとえ定価の10倍など価格であったとしてもである。

在庫を持つ必要があるため、セールスレップと比較して規模が大きな業者が多い。

海外マーケティングが難しくなりそうではあるが、エンドユーザーに刺さる商品を販売したいという想いはディストリビューターとて同じはず。長期的によいパートナーシップを構築できれば、現地の情報を入手することも可能かもしれない。

なお、ディストリビューターは地域の独占権を求める場合がある。契約時に抑えておかなければならないポイントの一つである。

セールスレップ

大澤裕先生出演のYoutube グローバルニッチ企業ニュース より
社長のための販売戦略 5.セールスレップ
https://www.youtube.com/watch?v=K1n6yb8D6ZY

ディストリビューターとは異なり、セールスレップはメーカーから商品を購入しない。メーカーと契約を結び販売する権利を得る。

セールスレップが商品の販売に成功した時、代金はセールスレップを経由せずにメーカーに直接支払われる。そしてメーカーはセールスレップに対して報酬を支払うという仕組みになっている。

メリットとしては、エンドユーザーの情報を入手できることや価格のコントロールが可能となる点が挙げられる。

デメリットとしては、在庫を持たないこと、個別の与信管理や支払い条件の管理が必要となることなどである。

まとめ

中小企業が海外に販路を構築するための方法は主に下記3種類ということになる。

①ディストリビューター活用
②セールスレップ活用
③直販

どれもメリットデメリットがあるが、特に直販は海外にコネのない中小企業にとって最もハードルが高くなりやすい。そのため、ディストリビューターとセールスレップの違いを理解し、適切な業者を選定することが重要になる。

参考文献

『中小企業が「海外で製品を売りたい」と思ったら最初に読む本』
大澤裕 著 ダイヤモンド社

中小企業メーカーの海外販路開拓を支援する株式会社ピンポイントマーケティング。その代表取締役である大澤裕 先生による、中小企業の海外進出指南書。

なお本書にはディストリビューター活用とセールスレップ活用のそれぞれのメリット・デメリットがより詳細に説明されている。気になる方はぜひ本書を購入してほしい。

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