見出し画像

どうせ乗り越える


 悔しくて毎日のように涙がでる1週間でした。

 最終的な学級の状態、優秀な先輩や同期、後輩との力量の差、そしてそれを突きつけられるような人事。

 強烈な劣等感で自分のことを全く信じられなくなりました。




 「この劣等感を※劣等コンプレックスに変えてはいけない」

 そう思い、自分にできることを精一杯やることで、どうにか前を向こうとしました。

 ※劣等コンプレックスとはアドラー心理学の用語です。劣等感をアピールすることによって他人を操作しようとすることです。

 机を運んだり、ライン引きをしたり、自分に今できることを精一杯やりました。先生方はそんな僕にたくさんお礼を言ってくれます。

 「ありがとう!」「助かったよ!」「頼んでよかった!」

 また、来年度のことについて期待の言葉をたくさんかけてくれます。

 「情報リーダー期待してるよ!」「2年生を任せて、ベテランと組ませたのは大きな意図があるからだよ!」

 先生方の言葉は紛れもなく良心から出たものであり、本当にそう思って言ってくれているのだと思います。僕はそれを疑いたくないんです。

 なのに・・・!!今の僕の心にはそれを受け取る準備ができていません。自分を全く信じられないからです。このような先生方の言葉すらも

 「こういうことでしか役に立てないからね」

「『期待している』なんて言うけど、無理やりやる気を出させようとしているだけでしょ?」

「どんな意図?」

 なんて思ってしまいます。そんな自分が本当に嫌で、さらに劣等感が増していきます。

 そして「ありがとう」「期待しているよ」という嬉しい言葉をいただいているのにも関わらず、涙が出てきて、それを隠そうとトイレへダッシュということが続いていました。



そして先日、最後の学年会がありました。

楽しい会でした。でも、ある先生から「Pu先生はもっとこうした方がいいよ」とアドバイスいただいたことで変なスイッチが入ってしまいました。

 それ以降は自分の醜い心との戦いです。

 一個下の後輩が「一年生ってどんな感じなんだろう?(彼女は来年一年生担任です)。」

 と話していたら

 「(はあ。いいな期待されてて。自分なんか・・・。)」

 と勝手に傷つき、

 学年主任が「うちの旦那があなたのことをすごく評価していて会いたがっているよ。『なんて熱心な先生なんだ』って!」

 と言われたら、

 「(会ったこともないのに何がわかるんだ??熱心なだけで能力が全くないぞ。)」

 と勝手に毒づいて、、、。

 するとまた涙が出てきそうになりお店の外にダッシュするという、めちゃくちゃ気を遣わせるようなムーブをかましてしまいました。


 

 外の風にあたり、自分に言い聞かせます。

 「みんな本心で言ってくれてるんだよ!」

 「1年間頑張ったじゃん!それでいいじゃん!」

 「気を使わせるなよ!面白いこと言いながら戻るぞ!」

 でも焼き石に水です。そう思えば思うほど涙が出てきて、心がズキズキでしてきます。

 どうやら僕は自分で思っている以上に傷ついていたようです。

 なんとか涙を引っ込めて、戻りました。

 第一声で

 「女の子の悲鳴が聞こえたから思わず出て行っちゃいました!ヤンキー10人くらいに囲まれたけど無傷で帰ってこれました!」

 (大ウケ??笑)

 なんとか気まずい雰囲気は回避し、楽しい雰囲気で会を終えることができました。


 



 帰り道、風が温くて気持ちがよかったです。

 月が綺麗で一級河川には月光で道ができていました。とても綺麗でした。

 綺麗な景色を見ながらも、相変わらず心はズタズタで、意味もなく涙が流れます。

 流れるのですが、


 「前進するぞ」

 
 という気持ちが心から湧き上がってきました。


 そしてすぐ消えました。


 また湧き上がってきて、


 やはりまたすぐに消えました。

 
 


 そしてこの記事を書いている今も心のズキズキと前進への意思が代わりばんこに顔を出してきます。ただし、このような気持ちはこれまで何度も経験してきました。だから何となくわかるんです。


 「どうせ乗り越えるんだろうな」


 って。

 今は本当に辛いし、逃げたくなるけれど、いつか「あの時いい経験したなあ」ってどうせ思うんです。

 だから、正しく傷ついて、また乗り越えていこーと思いまーす!!

 


 

 

 

 

 

 

 








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?