広告会社を退職しました。これまでと、これからのこと。

はじめまして、山下侑一郎(@YUICHIRO_Ya)といいます。

2018年3月末をもって、新卒から12年間勤めた広告会社アサツー ディ・ケイ(以下、ADK)を退職しました。初めてのnoteが退職エントリというのもどうかと思いましたが、自分にとっては人生の大きな節目なので、一度しっかり立ち止まり、今の想いを言葉で綴っておきます。

ADK→フリーランス

自分でも思い切ったなぁと思います。他の代理店や他業種に転職する人は少なくありません。しかし、自分が選択したのは「フリーランス」。クリエイティブ職で実績を積み独立ということであればまだわかるが、自分の最後の肩書きは「営業」。そして現在35歳。まぁ、“異色”だという認識はあります。

会社に退職を申し出る前は、「笑われるだろうなぁ、馬鹿にされるだろうなぁ」と思っていました。しかし嬉しいことに、馬鹿にする人は誰一人としておらず、みんながそれはそれは温かい言葉をかけてくれました。なんていい仲間なんだ、なんていい会社なんだと、涙が出てくる。12年間自分をここまで育ててくれ、最後まで温かく見送ってくれたADKのみなさんには、感謝してもしきれません。

変わり続ける肩書

2006年4月、新卒で配属されたのは東京本社の「グローバルプロモーション局」という部署でした。主に海外で実施するイベントの企画運営を行う部署で、新卒1年目にして海外出張が3回。2年目はほぼ毎月のように海外に行っていました。私は大阪外国語大学出身で、語学留学の経験もあるため、入社前には「いつかは海外の仕事もしてみたい」と思っていましたが、ADKは最初からその願いを叶えてくれました。

3年ほどその業務を続ける中で、せっかく総合広告会社に入ったのだからイベントやプロモーション以外の仕事もしてみたいという想いが徐々に出てきました。そんな時、社内でちょうどジョブローテーション制度が始まり、デジタルの部署へ異動。Web広告からサイト制作、Webキャンペーンなどデジタル領域の案件を企画から運用まで幅広く経験させてもらいました。ソーシャルメディアが台頭し始めたのも、ちょうどこの頃でした。

その後、いろんな想いもあって、地元である福岡に戻りたいという気持ちが強まり、人事に異動希望を出すことになったのですが、そんなわがままにも人事は応えてくれ、希望通り福岡にある九州支社に転勤になりました。イベントの「プロデューサー」で始まった肩書きは、デジタル系の「プランナー」を経て「営業」に変わりました。

小学校ではサッカーとソフトボールを習い、中学はバスケ部、高校では野球部と、常に新しいことに挑戦してきた(飽きやすいだけ?)自分にとって、仕事でもいろんな職種を経験できたのはすごく嬉しいことでした。ただ、九州支社に来て数年が過ぎ、また自分の中で、「新しいことにチャレンジしたい」という想いを抑えきれなくなってきました。ちょうどその頃、以前から心の奥底にあった「いつかはひとりでやってみたい」という想いも重なるようになり、水面下でちょっとずつ独立に向けた準備をして、今に至ります。

複業という生き方

これまでのように、数年単位で新しいことにチャンレンジしていくのもいいですが、せっかくフリーになったので、同時並行でいくつかのことにチャレンジしていきたいと思っています。いわゆる「複業」です。

現在考えているのは、大きく2つ。

1つ目は、Webメディアの運営です。以前から密かに育てていた福岡のローカルWebメディアがあり、いよいよこれに本気で取り組みます。詳しくはまた別の機会に書きますが、大好きな地元福岡のために、これまで培ったデジタルやマーケティング、コミュニケーションの知識を活かしながら、福岡を代表するローカルWebメディアになるよう、大きく育てていきます。自ら企画をして、取材し、撮影・執筆を行い、読者に届ける。なんでも自分でやりたい派の私にはぴったりだと思っています。

そしてもう1つは、これまで同様、広告・マーケティング領域の仕事です。ただし、これからは「営業」としてではなく、フリーの「プランナー」「クリエイティブディレクター」「コピーライター」としてチャレンジしたいと思っています。九州支社での営業時代も、自ら企画をしたりディレクションしたりコピーを書いたりというのは少なくありませんでした。それとは反対に、企画や制作は全て社内のスタッフに任せて、いわゆる営業の仕事しかしない案件もいくつか経験しましたが、やっぱり自分は「自ら企画を考え、自分で何かを作る仕事がしたい」、そう思っていました。とはいえ、フリーでそのような仕事をできるかどうかは、発注してくれる人がいるかどうかに大きく左右されます。当面は積極的に営業するつもりもないため、必然的にWebメディアの仕事が中心になるかもしれませんが、まだまだ広告の仕事にもチャレンジして行きたいと思っています。

現時点で明確に予定があるのは上記の2つだけですが、チャンスがあればそれ以外のことにも積極的に挑戦します。そのため、今回作った名刺にも敢えて肩書きはつけませんでした。数年後、周りの人が勝手につけてくれたらいいし、いろんな肩書きがあったほうが、人生楽しいんじゃないかなと思っています。

これからは個人の時代なのか?

最近、「これからは個人の時代だ」という主張をよく見かけます。それが本当にその通りなのかどうかはわかりませんが、そういう生き方を身をもって経験することで、自分もいつか「こういう生き方もあるんだよ」と世間に胸を張って言えるよう、今日から精一杯生きて行きたいと思っています。

やらずに後悔するくらいなら、やって後悔したい。

フリーランスとして新しい人生を歩み始めた2018年4月1日。期待もあれば不安もありますが、ひとまずは、大きな一歩を踏み出した自分を褒めてやりたいと思います。

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