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【エッセイ】娘への躾から気づく、世の中の曖昧さの話

2歳半の長女に、食事中に叱ったときの話。

卵焼きはおはしかフォークで食べて!
パンはフォークでささないよ!
お味噌汁のお椀は両手で持って!
プレート(ごはんとおかずを乗せているお皿)は持たないで!

次女をあやしながら急いで次々に言って、娘の顔がみるみる内に混乱するのが分かった。

手で食べて良いものと、フォークを使うものの違いは?
手で持って良い食器と、そうでない食器の違いは?
そう娘に目で訴えられて、うう、と答えに詰まってしまった母であった。

苦し紛れに、「卵は触るとべとべとするけど、パンはお手々で食べても汚れないでしょ?」と言うと、
「おにぎりは持つとべとべとするよ」と、
大人顔負けの理屈で応戦してくる娘の言語能力に舌を巻いた。

世の中の、食事をはじめとする色んなものの「マナー」は、なんて曖昧な基準で良し悪しが決まっているのだろうと改めて思った。

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