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コンテンツ月記(令和元年、霜月)

読んだもの、観たものをすぐ忘れちゃうので、ちょっぴりのメモで記録します。全部さらえたもの&覚えているものだけ…。随時更新。漫画でWeb、ってなってるのは、何巻分かわからないやつです。それ以外の括弧内の数字は、読んだ巻数。

==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==

~映画~

■お嬢さん

前から観たいと思っていた作品で、TwitterでアプリGYAOを使えば11月15日まで無料で観られると知って、早速観た(面白いものを観ている間は生きているのが楽しい)。

三部構成で、第二部はちょっとぶつ切りじゃないかな?と感じたけれど、方向性がかなり好きな映画だった。特に美術と、最後のオチが素敵だった。全体的な雰囲気は暗いのに、そしてどんでん返しもあるのに、ハッピーエンドにすることが可能なんだな(どんでん返しがあってハッピーエンドって難しい気が個人的にしていた)。この映画はもっと広めたいので、あらすじを貼ってみよう。

舞台は1939年の朝鮮半島。支配的な叔父と、膨大な蔵書に囲まれた豪邸から一歩も出ずに暮らす令嬢・秀子(キム・ミニ)のもとへ、新しいメイドの珠子こと孤児の少女スッキ(キム・テリ)がやってくる。実はスラム街で詐欺グループに育てられたスッキは、秀子の莫大な財産を狙う”伯爵”(ハ・ジョンウ)の手先だった。伯爵はスッキの力を借りて秀子を誘惑し、日本で結婚した後、彼女をある場所に隔離し財産を奪う計画を企てていた。だがスッキは美しく孤独な秀子に惹かれ、その計画は少しずつ狂い始めていく・・・。
(amazonに書いてあったのを引用)

ええっと結論から書いてしまうと、この映画はスッキと秀子のラブストーリーだ。スッキの視点で進む第一章では、だんだん心を開き合う二人の様子に胸打たれていたのに(いろんな人が書いているけれど、秀子の入浴をスッキが手伝うシーンがえっっろい。夜じゃないのもいいぜ(昼の入浴シーンがなんだか好き)。やはり、口はだめだ。口はエロ過ぎる)、最後の最後で予想外の裏切りがある。え!なんで!!なんでそうなるんだよ!!!と頭の中が疑問でぐるぐるしている間に始まる第二部で、少しずつ真実がわかっていく。最後は笑顔にしかならない。ラストシーンが好きすぎて…鈴の音の高貴なるエロさよ…開放の象徴でもあって最高だった。ここでアジア感が出るバランスも面白かった。

そして、美術。イギリスと日本の様式を取り入れているお屋敷が美しくてうっとり(豪邸好き)。手袋が、タンスにきれーいに並べてあったり、障子の演出とか、大好きでした。問題の地下室の、畳を外して池になる謎システムも(そこに「あるもの」を放り込むシーンも)大好き。お嬢さんの衣装も、いちいちかわいいんだよなあ。私は特に白いドレス(スッキが自信作よ的なことを心の中で思うシーンの)と、腕のところがレースみたいになってる青いドレスが好きでした。2人でドレスを脱がしあうシーンも、イヤリングがまたかわいくって、すごくよかったなあ(ドレスを着るアジア人が、なんか好きなんですよ…。そして私はやっぱり早く黒髪に戻したいと、そういう気持ちになった)。
キム・ギドクの『嘆きのピエタ』みたいな、「え、このグロもありありの映画でこんなあほみたいな笑いを入れてくるんですか?」ってセンスも含めて、好きですねー。

不満があるとしたら、伯爵と叔父、2人のシーンの、叔父の言葉のセレクトですかね。本当の変態だったら、たぶんもっと回りくどい言葉を使うと思うんだよ、だって直截なのってエロくないじゃんね。

たしかにグロいシーンがあったりするし、お嬢様の置かれた境遇を思うと暗い気持ちになったりするんだけど、予告編のオーバーな雰囲気よりもからっとした映画だと思いました。予告ではまさか愛がある映画だと思わなかったけど(人間って嫌だな的エンターテイメントだと思っていた)、実際はとても愛がある映画で、よかったです。ラストシーンのほか、手袋を海に投げ入れるシーンも、好きです。

~漫画~

■君に届け (1)~(6)、(30)

なんで変な巻数なのかというと、途中までLINE漫画で無料で読んでいて、どうしても最後が気になったので最後だけ買ったからですね(具体的には最終的に主人公カップルが同衾すると読んで、え、あの二人がどのような流れで!?と思ったから)。
実家に住んでいたころ母が別マ(別冊マーガレット)を買っていたので、椎名軽穂さんの漫画は読み切りのときから読んでいるけれど、気持ちの描き方が丁寧な漫画家さんでいいですよね…。絵は最初の方のが好きだなと思ったりしました。

で、肝心の中身について。途中をぶっとばしましたが、30巻はすごく好きな巻でした。

特に好きポイント①:爽子ちゃんのご両親(特にお母さん)の感じ
大学生になったら簡単に会えない距離に暮らすことになる爽子&風早カップルの高3春休み、風早くんの引っ越しの準備を手伝っているうちに新婚さん気分と切ない気分が盛り上がって、爽子、帰りたくない、となる。今までずーーっと優等生だった爽子ちゃんが家に電話をして、外泊することを伝えます。お母さんが自分の意志で泊まることにしたのかどうかを軽く確認して、さっぱり・さりげなくOKするところ、あーーー信頼感ーーーと思ってぐっときました。

特に好きポイント②:過去の過ちを謝るくるみちゃん
私は、人がやり直そうと立ち上がる瞬間に弱いんです…。プライドが高くて、トラウマもあって、今まであまり人の内面に深く立ち入ろうとしてこなかったくるみちゃんが自分の殻を破ってまっすぐ謝るところ、うわーーとなりました(その間の過程をぶっとばしているのにも関わらず)。

===
私、人から上京したときの話を聞いたりするのも好きなので(私の場合、ずっと東京暮らしで、でも23区外出身という中途半端な立ち位置)その意味でも楽しかったです…。もう1回高校生をやりたいとは思わないけど(当時は持ってた苦しみで今は捨てられたものもたくさんあるから)、儚い3年間のことを思って、胸がぎゅっとなる素敵な漫画でした(全部読んでないけども)。

これを書きながら、そういえば去年も1回『君に届け』のことを思い出したなあ、と考えたりしました。

↓島耕作と君に届けのスピード感を比較する記事で

https://magazine.manba.co.jp/2018/02/26/ueda-kimishima/

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