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プルースト 失われた時を求めて

森茉莉さんの 『貧乏サヴァラン』(ちくま文庫)の中に 「有平糖(あるへいとう)は私のプティット・マドゥレェヌである」「お菓子の話」p70 とプルーストの紅茶とマドレーヌについての記述がある。 茉莉さんは父、鴎外とのエピソードが有名だけれど母や祖母との思い出もとてもいい。今でいうシスターフッドとも呼べるような家父長制の中に生きる女性を敬愛と同情と慈しみを持って描いており、清潔な悲しみがある。 わたしは自分の紅茶マドレーヌは、祖母と作った「よもぎ餅」かなとなんとなく思って

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