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月の科学(自転と公転)

天体としての『月』は太陽系の他の衛星と比べると、ありふれたものかもしれません。
そんな『月』について、少し掘り下げてみましょう。

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』の note で取り上げましたが、今回は『月の自転と公転』についてです。

月を見る機会は多いと思います。
そして気がつくと思いますが、見上げる月は、満ち欠けはしますが同じ姿です。
(厳密には秤動という振動運動をしているため、同じではないです)

なぜでしょうか?

月に限らず、地球などの惑星もですが、二つの運動をしています。
自転と公転です。

自転(rotation)とは、漢字が表す通り『物体がその内部の点または軸のまわりを回転すること』となります。
公転(revolution)とは、『物体が別の物体を中心にした円又は楕円の軌道に沿って回ること』です。

つまり、コマのように回るのが『自転』で、メリーゴーランドの馬や馬車ように回るのが『公転』です。

月は地球の周りを約27.32日かけて一周します(=公転周期)
この間に、月は一回自転しています。
つまり、自転周期と公転周期が一致(=潮汐ロック)しているのです。

なので、常に同じ面を地球に向けているのです。

。。。ん?どういうこと??
となる方は多いと思います。
イメージしにくいですよね。
ですが、説明としてはこれでほぼ全てですが、文字だとわかりづらいので、図にしてみました。
(何でそうなるのか?というのは長くなるので、別の機会にいたしましょう。)

自転と公転


上図のように、地球を中心に月は①→②→③→④→①と公転しています。
その間に月も一回自転しているのです。

“月”という字に注目してもらうと分かりますが、①から②に移ると、4分の1回転しています。
③の位置で半回転し、④で4分の3回り、①に戻って一回転しました。

その間、“月”の字の下の部分が常に地球の方を向いています。
そのため、地球からは、“月”の字の下部分が常に見えている=同じ姿が常に見えている。となるのです。

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