イルカがとぶ/5分で読める現代短歌20
イルカがとぶイルカがおちる何も言ってないのにきみが「ん?」と振り向く
/初谷 むい
歌集の巻頭歌。どの連作にも属さず、1ページめの中心にこの一首のみが据えられている。ここから、初谷むいの歌が始まる。イントロ、のまえのドラムのカウント、くらいのスピードでメロディに乗せられていく。
初谷の歌、文体の特長のひとつがそのリズム感だろう。
イルカがとぶイルカがおちる何も言ってないのにきみが「ん?」と振り向く
特に現代の短歌韻律の拍については、“短歌4拍子説”が主流のひとつに