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塔 月詠/2023.06


部屋にひとり思い出すとき夕やみのところどころを灯る白梅

全員をぼんやり好きだ 取り壊し現場も日曜日には休んで

Aのキートップが外れぼくの言海を喃語はただよっている

靴下の神経衰弱 花冷えをあなたと歩いたはずだったけど

おみくじの端に火をつけ薄曇る冬のおわりにすべてよくなる




 今月の塔に掲載された5首。
 どんな歌出したっけ? と全然覚えていない月で、なんとか投函前の詠草紙を撮ったらしき写真を引っ張り出す。落とされた5首を読むに、うぐ、妥当……。3か月めにして鍵内だったので、次月からまた気持ち新たに頑張ろう。

 6月はいろいろ動かすぞ、と決めて周囲に鎮座するいろいろを動かそうとしているが、対象に触れて力を込めようとする前に他の迫る壁を押し返そうとしている日々になってしまっている。
 
 気づいたら2023年も折り返しが見えてきている。山折り谷折り山あり谷あり、どうにかこうにかやっていくしかない。



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