初めて読んだのは、
そして私は一人になった
だった。自分が20代前半でよくわからなかった。
そのあと、書店では見かけるものの手が伸びず
１０年近くが経った。自転しながら公転するが話題となり、即買った。即読んでとても面白かった。爽やかで幸せで当たり前の日常を送る人達へのエールだと思った。
そして、訃報を目にした。いつの世も、僕に本の楽しさを教えてくれる作家は皆年上で、亡くなってしまう。
そのあと無人島のふたりを読む。亡くなった人の書いたものと思うと、感じ方が変わるのはなぜだろう。
そして、いま再婚生活を読んでいる。不健康な！とか仕事頑張りすぎでは？とか色々思う。
読書はいつだって知らない人と知り合う機会をくれる。その人が亡くなっていたとしても、作品が素晴らしいという事実は消えない。
どんな作品に触れても、もっと読みたかったとは思わない。その時充分に素晴らしい作品を残した人ばかりだ。どうぞ安らかに。