見出し画像

ロングインタビュー:ジャン・パトリィ「Milanoは野心的なクラブであり、年々成長していくチームでもある。残ることが大事だったんです」

元記事:http://www.ffvb.org/index.php?mduuseid=Mw%3D%3D&dsgtypid=37&page=actu&actid=NjQ4OQ%3D%3D

見出し写真:Allianz Powervolley Milano

※翻訳はあくまで趣味の範囲であり、誤訳が含まれる可能性もあることを了承いただきお読みください。

===========

イタリアでの3シーズン目を迎えたジャン・パトリィは、セリエAのビッグ4(Perugia、Civitanova、Trentino、Modena)に挑戦するMilanoのカラーがとてもよく似合っている。
Milanoは現在5位につけており、プレーオフではエンガペのいるModenaと対戦することが予想される。

―先週末、MilanoはCoppa Italiaベスト4に出場し、準決勝でTrentinoに敗れました(3-0)。自分たちより優れたチームに巡り会えたということでしょうか?

「はい、彼らは強かったです。(Milanoのピアッツァ)監督が言ったように、彼らは私たちにバレーボールのレッスンをしてくれました。
彼らはすべての面で非常に強く、私たちはどう反応していいのかわかりませんでした。彼らはブロックで私たちをよく止め、ディグを非常にうまく行い、すぐに立て直してオポジットを中心に再びプレーすることができました。私たちがうまくプレーできなかったのは、準備が整っていなかったからではなく、彼らが私たちに息をつかせなかったからです」

―これで大会が一つ減ってしまいましたね。でもまだリーグ戦があります。シーズン終盤はどうでしょうか?

「私たちは今ランキング5位であり、このままであるべきです。おそらくプレーオフの1回戦で(4位の)Modenaと対戦することになるでしょう。
カップ戦は残念でしたが、ビッグチームのCivitanovaを倒して準決勝に進出したことは、すでに小さな成果でした」


―プレーオフの形式について教えてください。

「プレーオフは(レギュラーシーズンの)上位8チームで行われます。準々決勝で敗退した4チームは、(レギュラーシーズンの)9位・10位のチームと一緒に5位決定戦を行います。
5位になればヨーロッパカップの出場権もあります。長くてかなり苦しい戦いになるけど、やるしかないんだ」

―自分のパフォーマンスに満足していますか?5位は自分の目標に合っていますか?

「イタリアには4つのビッグチーム(Perugia、Civitanova、Trentino、Modena)があると言われてます。その後ろにいることは、簡単なことではないのです。
特に今大会は調子を崩した時期もあったので、いいポジションだと思う。コロナがあったし、自分はちょっと怪我をしていたからね。この時点で5位というのは、僕らにとってはいいことなんだ」

―ビッグ4の中で、今シーズン最も弱さを見せているのはModenaではないだろうか?

「Cev Cupではトゥールズに敗退するなど、いくつかのカップを逃しました。もちろん、リーグ戦ではまだ残っているのですが、今年は自分たちのやるべきことをやり遂げることができませんでした。ビッグ4の中では、一番(勝ち星を)取るべきチームかもしれません。
でも正直なところ、彼らは経験豊富で素晴らしいチームなのでわからない。プレーオフでは同じようにはいかないかもしれない。いちかばちかになるかもしれません。でも、彼らと対戦できるのはうれしいですね。特にプレーオフ初戦を彼らのホームでやるのですから、いい試合になると思います。Modenaでプレーすることはいつもクレイジーなことなんだ。特にプレーオフではものすごいことになると思う。Modenaはバレーボールの殿堂チームですからね」

―Modenaは先日の試合でタイブレークまで追い込みましたね。そしてカップ戦(Coppa Ltalia)ではCivitanovaを破りました。信じるに足る理由があるのでしょうか?

「とても自信がありますし、必ずできると信じています。リーグすべてのチームを苦戦させることができる、すべてのチームに勝つことができる、と思っています。
ただ、自分たちにできること、自分たちの試合に集中しなければなりません。そして、きっと何かを成し遂げられると信じています。Modenaは恐れていません」

―アーヴィン・エンガペと対戦するのは楽しみですか?

「YesとNo!!(笑)
彼は知っている相手と対戦することで、モチベーションが上がるようです。ずっとしゃべっているのも、からかうのも、彼流の遊び方です。彼は本当に自分のプレーに夢中で、そうやってどんどん強くなっていくんです。
Milanoに(シネニエゼと一緒に)いるということはアーヴィンを超えることができるということ。そしてアーヴィンを超えることが、必ずしもModenaとプレーするベストな方法ではないのです」

―個人的には、今シーズンを振り返ってどう思われますか?MVPは4回獲得しましたよね?

「数えたことがないので実のところわからないんです。Civitanovaとのカップ戦でMVPを取ったのは覚えています。でも、それ以外はハッピーだよ。ケガのあと、ちょっとつらい時期があったんだ。でも、それはスポーツマンとして当たり前のことで、立ち直る術を身につければいいんです。
重要なのは、セッターとの調整のためにトレーニングで継続的な仕事をすることです。でも、私は満足しています。チームがランキングで5位になれたのは、私がある瞬間に立ち会えたからだと思います」

―イタリアリーグの常連になりつつありますね。自分に合っているリーグなのでしょうか?

「ここは、私がずっとやりたかったリーグです。今年で3年目ですが、辞めたくはありません。レベルも高いし、試合ごとに大混戦で、自分に合っています。それに、イタリアにいることも大きいですね。ミラノは美しい街です。
これらのことから、イタリアリーグは私にとって非常に良いリーグだと思います」

―Milanoでの2シーズン目ですね。プレーはしやすいですか?

「特定の選手と繋がりを作ると、継続性が生まれやすくなります。それにMilanoは野心的なクラブであり、年々成長していくチームでもある。残ることが大事だったんです」

―そして、もう一人、今シーズンから加入したフランス代表の、バルテレミー・シネニエゼがいますね...。

「そう、チームには『ババ』が一緒なんです!(笑)
今年の夏のオリンピックでは一緒に優勝しましたからね。これは非常に重要なことです。さらに強い絆が生まれました。特に、私たちは数年来の知り合いですからね。
特に『ババ』はとてもいい奴で、ナイスガイだから、いつもプラスになる。私たちはとても楽しい時間を過ごしています」

―(シネニエゼとは)東京オリンピックの話はよくされるのですか?

「いつも小さな思い出がよみがえる。忘れられないものです。
毎日考えているとは言いませんが 、考えない週はないですね。この夏、私たちが成し遂げたことはとても信じられないものでした。
時々2人でそのことを考えるんだけど、改めてとんでもないことなんだなと思っているよ」

―その後、現場での視線は変わったと感じますか?

「たとえ私が細身な選手であっても、チームは私との対戦にいつもより気を配っているのかもしれません。ババや私に対する見方が、少し変わったのかもしれません。私たちがやってきたこと、キャリアによって、バレーボール界ではもう少し認知度が上がっているのかもしれません。それはいつだって嬉しいことです。そして、それは私たちの自信にもつながります」

―昨年の夏の思い出で一番強いものは何ですか?

「東京オリンピック全体、つまり私たちが一緒に歩んできた旅が、最初から最後まで私たちを育ててくれたのです。USAに3-0で負けたのを皮切りに、アルゼンチンに3-2で負けると、もうダメだと思いました。それでもブラジル戦とROC戦では、必要な勝ち点を得るための資源を見つけることができました。そのあとポーランドに勝ちました。
決勝戦やタイトルの前に、そういうことを全部覚えているんです。私たちが経験したすべての感情を覚えています。私たちは、いつも一緒にいること、信じることを心得ていました。
そして、バレーボールのこと以上に、友人や家族と一緒に家に帰ったときのこと、彼らが私を歓迎してくれたことを思い出します。その後のすべての楽しい時間も素晴らしい思い出です」

―お父様のクリストフ・パトリィさんは元世界チャンピオンですが、さぞかし誇らしかったことでしょう。

「そうそう、興奮が落ち着くのに時間がかかったそうです(笑)」

―来年の夏には、世界選手権というビッグイベントが待っています。目標はメダルでなければならないのか?

「そうですね。オリンピックで優勝したからには、あまり隠れることはできない。私たちがいいチームであることは自覚しています。
しかしバレーボールの世界はとても複雑です。毎年順位が入れ替わることもあります。
世界選手権が開催できるかどうかは、そもそもロシアで開催されることになっていたので、その背景を考えると何が起こるかわからない。しかし、世界選手権が私たちの大きな目標になることは明らかで、何とかしたいと思っています」

―オリンピックチャンピオンとして出場するのは、これまで以上に難しいのでしょうか?

「自信過剰で臨まないように注意しなければならないが、私たちのチームにはそれを感じない。私たちは心の中で劣等生のままで、自分たちのバレーボールを続けることができるチームなのです。他のチームが必ずしも見慣れていないようなことをすると、強くなれるということです。
そして、コートで楽しんでいるときが私たちのベストな状態なのです。それはチーム全員が望んでいることであり、一緒に楽しみたいのです」

―Cev Cupの決勝戦について最後に質問です。トゥールズはイタリアリーグのチーム、Monzaと対戦します。予想はありますか?

「トゥールズは良い動きをしているように思います。一方Monzaはリーグで少し苦戦しているように思えます。
フランスのクラブがタイトルを獲得してくれたら嬉しいですね。トゥールズにはチャンスがあると思います」


よろしければサポートをお願いします。役に立つ情報を投稿できるよう、がんばります!