ゴールデンウィークの谷間、７年前に葉山に移住した友人を訪ねた。

葉山に行くには、車を使わない場合、逗子駅が最寄りとなる。横須賀線や湘南新宿ラインを使えば、東京や新宿から直通で１時間で到着する。乗車料金は東京や新宿から1000円弱で、さらに1000円プラスすればグリーン車に乗れるのでさらに快適だ。

逗子駅から葉山方面へは京急バスに15分ほど乗車する。１時間に3本か4本ほど走っている「海岸回り」という路線を使う。バスに乗る時は後ろから乗車して、降車する時は前から降りる。乗車時と降車時にはICカードをタッチする。バス停は比較的、近い距離で点在するので、目的地の近くのバス停で降車すればよい。

この日は、元町というバス停で下車して友人と会った。バス停の近くに友人は住んでいる。ほんの少し歩けば、森戸海岸にでる。ビーチが目と鼻の先の生活だ。森戸海岸には、人がまばらに点在していて、混雑でもなく、寂しくもなく、ちょうどよい密度である。砂浜と岩場がうまくゾーニングされていて、砂浜で日光浴をする人もいるし、岩場でカニを取る人もいる。

砂浜沿いの陸地には長めのよいレストランやカフェが並ぶ。この日はあいにくの曇り空だったが、海にはヨットやSUPが浮かび、鎌倉から湘南が一望できる。晴れていれば、江ノ島の向こうに富士山を臨む。

森戸海岸沿いの「スケープス ザ スィート」というレストランでランチコースを食した。ここでは、ヨットや江ノ島を眺めながら、都心より少しリーズナブルに本格的なコース料理を味わうことができる。

食事の後、森戸神社をお参りした。源頼朝によってつくられ、歴代将軍も参拝したという。神社の近くには石原裕次郎の記念碑がある。ここから先の海岸沿いには、多くの有名人の別荘が点在するらしい。ここでは記さないが、どこに誰の別荘があるかは地元の人はみな知っているそうだ。

その後、山側も散策してみたが、静かな高級住宅街の趣である。中には古民家を改装したカフェ等も見られた。さらに登れば山登りもできるという。

最後に再び森戸海岸に海を眺めるカフェで話を深めた。

波の音、潮の匂いが心に残る。歩けばビーチ、山の緑と様々な鳥のさえずり。都心からたった１時間で、普段の生活とはまったく違う世界が広がる。たくさんの著名人が別荘を構えるのも分かる気がする。葉山は、都会での仕事の日々からリフレッシュするには最良の場所ではないか。