cakes連載〈「 おいしい」をつくる料理の新常識〉第5回余談

cakes連載の更新。「焼き魚をおいしくつくるコツは日本酒にあり」

焼き魚のポイントは皮と身という別のものを、それぞれ適切に加熱すること。頭ではわかっていてもなかなか難しい。串に打って炭火で焼くと皮はカリッと、身はふっくら仕上がるのはわかっていても、家庭では困難。

結果的に選択したのは「焼き餃子のようにつくる」という調理法。焼き餃子は皮の底はカリッとして、上部は蒸された状態でやわらかい。この方式を魚に応用。

弱火にかけたフライパンに魚を日本酒を入れて、蓋をして加熱。

最初は水分で魚を蒸す。

水気がなくなると焼きに入る。

若干、焦げたけれど、試作の感じは上々だったので採用することに決定。もちろん本番で焼いた鮭はきれいに焼けています。(失敗もあるのです)原因はフライパンが小さかったので、温度の上昇が早かったこと。というわけで、本番ではもう一回り大きいフライパンを使っています。

しかし、こう考えてみると、魚は焼くよりも茹でたり、蒸したりしたほうが合理的なのかもしれない。魚の風味は繊細なので、焼くと差がよくわからなくなるからだ。

もっとしっとりさせたい場合にはどんな方法が考えられるだろうか? 今回は塩を振ったけれど塩水に浸けてもいいかもしれない。塩は水分を抜く(しかし、結果的に結合水は増えるので身はしっとりする。干物がジューシーな理由)が、塩水は水分を増やす。塩水処理は細胞の内側よりも外側のほうに水分が多いため、浸透圧が内側の水分にかかるからだ。(逆に塩を振った場合は細胞の外側よりも内側に水分が多い状態になるので、水分は外に引き出される)あらかじめ水分量を増やしておけば、加熱のしすぎによるパサつきは抑えられるはずだ。(ただし水が加わる分、味は薄くなる)正解はないので、色々と試してみるしかない。簡単だけど難しいのが料理の面白さ。

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おいしさの新常識、スピンオフ

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