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山田屋本店で米について考えた

僕も毎日、お米を食べています。でも、例えば今日のランチで食べたお米の品種と特徴を聞かれたら、答えられる自信はありません。現在、お米の品種は800種類を越え、市場に現在出回っているものだけでも200種類ほどあるそうです。

なんでこんなことを書いているのか、というと先日、お米屋さんに行ってきたからです。訪れたのは調布にあるお米館というお店。町田小田急や三越銀座店に米屋彦太郎を展開する株式会社山田屋本店の本店です。

その日は米ぬかの魅力再発見と題して、野菜の直売や漬物を販売するイベントが行われていました。

米の副産物である糠を利用したぬか漬けは智慧を感じる伝統食ですよね。

漬物と併せる形で試食販売していたのは「金のいぶき」という玄米。

「今日は硬めに炊き上げています」とはお話を伺った山田屋本店の秋沢毬衣(あきざわまりえ)さん。金のいぶきは玄米専用のお米で、胚芽が大きく吸水率が高いため、普通のお米と同じように炊飯器で炊けるお米です。

店の奥では様々な産地、品種のお米が売られていました。サイトでも購入することができるようです。

壁にお米の品種と食感のマトリックスが貼られていました。(すみませんが、写真は拡大して見てください)

知っている品種もあれば、知らない品種もあります。山田屋本店さんではお客さんの要望にあわせてお米を提案しているそう。

ずらりと並んだ特徴と用途。同じコシヒカリでも産地や生産者によって味が違うんですね。また、苦手な調理法が記載されているのも新鮮。生産者さんはたいてい「うちの米は日本で一番おいしい」と自信を持って、食べ物を送り出してくれているので、こうした客観的な情報は意外と少ないのでは?

ところで育った環境(テロワール)と生産者の違いが味の違いを生むという点や、品種の多さ、料理との相性などもちょっとワインに似ている気がします。これだけ種類と特製があるとプロに聞かないとわからないところも、ワインと同じ。かつて生活必需品だったお米は嗜好品に変わりつつあるのかもしれません。

秋沢さんの発案から「オコメコレクション」というイベントを開催するということで、詳細を聞いてきました。会場は銀座の三越。

オコメコレクション2018 in GINZA MITUKOSHI
日時 2018年10月21日(日曜日)
11時~18時
三越銀座店 9階イベントスペース内
主催 オコメコレクション推進協議会

どんなイベントか、ということを簡単にまとめると「平成に生まれたお米の食べ比べ試食会」とのこと。平成最後の年ならではの企画だと思います。皆さんは「平成に生まれた品種」と聞いてすぐに何種類か挙がりますか? (僕は無理です)

「Facebookでお米のイベントをしたい、と書いたら多くの方に賛同していただけて、思いがけずに場所と日程が決まりました。お米をランク付けしたいわけではなくて、それぞれのお米の持ち味を伝えられたら、と思っています」

日本の米の消費量は昭和37年をピークに一貫して下がりつづけており、高齢化や人口減少を背景に国内需要が伸びる可能性はほとんどないでしょう。でも、一方でお米が好きで、料理にあわせて銘柄ごと使い分けるという消費者も30代から50代を中心に増えているそう。このイベント、普段、何気なく食べているけれど、意外と知らないお米のことと自分の好み味を知るいい機会だと思いました。

僕もイベントには足を運んで、レポートをnoteで書こうと思います。それでは。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!