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いちじくの天ぷらの作り方とベスト天ぷら粉の話

さて、今日の料理は『いちじくの天ぷら』です。

ずばり、いちじくの天ぷらはご飯のおかずにはなりません。純粋に旬の味を楽しむ料理屋さんの料理。

いちじくは地中海、及び中東地方が原産の果物。クワの木の親戚です。乾燥地域の代表的な果物で、その歴史は古く、聖書にも頻繁に登場します。この果物は非常に変わっていて、果物というよりも花に近く、内側の雌花の一つ一つが小さな果実になっていて、さくさくしています。潰れやすく、腐りやすいので、生産量のほとんどは乾燥されて、流通しています。ちなみに外皮にフィシンというタンパク質消化酵素とタンニンを含んでいます。

いちじくは日本では生食が好まれ、料理にも用いられます。洋食系ではサラダや肉料理や魚料理の付け合せに、日本料理店では胡麻和えにしたり、白和えにしたりしますね。

まずはごまタレから。練ごま大さじ1としょう油小さじ1、みりん大さじ1(600wのレンジに20秒かける)をあわせます。

ごまといちじくの相性は鉄板。どちらも乾燥地域の作物というのもあるかもしれません。

さて、天ぷらにするわけですが、天ぷらは水分を抜く調理法なので、基本的に水分の多い果物──特にいちじくのような──を揚げるのはテクニックが必要です。しかし、テクニックはお金で買えます。こちらの天ぷら粉を使えば上手に作るのはかんたん。

天ぷら粉は「天ぷらが上手に作れない人のもの」みたいなイメージがありますが、こちらの天ぷら粉は米粉を主体にひよこ豆の粉末がブレンドされた絶妙な配合。水で溶くだけでバリバリの天ぷらが揚げられます。米粉が原材料なので、例えばおかきを想像してもらえば食感が伝わるか、と思います。卵+小麦粉とは違った食感ですが、軽くおいしい天ぷらになります。

いちじくは皮ごと、四等分にしました。この断面が美しいんですよね。

飲むヨーグルトくらいの濃度に水で溶いた天ぷら衣をくぐらせます。米粉にはグルテンが含まれていないんので、衣を溶くときはしっかり混ぜても大丈夫。

やや高温。180℃の油で揚げていきます。

揚げ具合の目安ですが、揚げすぎるとやわらかくなりすぎ、水分が出てきて、衣が湿気ってくるので注意しましょう。高温の油で衣に火を通してカラリと揚げるイメージです。

ゴマダレを敷いた器に盛り付け、すりごまを振りました。熱いうちに食べます。これにはビールが最高の相性。天つゆは衣がしけってしまうのであまりおすすめしません。砂糖を振って食べるのもなかなかいけます。

余った衣で少し水切りした豆腐も揚げてみました。やはりカラッと揚がります。これは天ぷら粉のちから。この天ぷら粉はcakesの一番連載でも取り上げようと思っていますが、今のところ僕のベストチョイス。この天ぷら粉で揚げた天ぷらはお弁当に入れてもカリカリ感が維持できます。多少、割高なのがたまに傷ですが、投資する価値はあるはず。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!