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基本の卵焼きの作り方

お弁当に入っているとうれしい卵焼き。今日は基本の卵焼きの作り方をおさらいします。

卵 3個
砂糖 大さじ1〜3
醤油 大さじ1

卵焼きは砂糖がいっぱい入ります。砂糖の力によってしっとりするんですね。砂糖大さじ1〜3で好みで調節しますが、はじめは簡単な大さじ3から練習しましょう。砂糖の量を減らすほど硬くなるので、その場合は鍋の温度を上げて、ふっくらさせる必要があり、難しくなるんです。

砂糖は水分子と結合しやすい、という性質があります。水にはなにかと繋がった結合水と、水分子として存在している自由水がありますが、後者は加熱によって蒸発してしまいます。砂糖が卵の水分(自由水)を掴まえるので(結合水)、結果として焼きあがりがしっとりするんですね。

まず最初のこつは卵をよく溶くこと。白身と黄身が混ざっていないとそこから破れるので、均一になるまで溶く必要があります。箸をボウルのそこにつけるようにして、切るように混ぜます。

あと、おいしい卵焼きをつくるにはいい醤油を使うことです。お蕎麦屋産の卵焼きがおいしいのは返しを使っているからですが、醤油自体のアミノ酸が豊富だと卵の味が引き立ちます。

これが右利きの場合の基本の配置です。キッチンペーパーと油、卵と菜箸、お玉を準備。道具を揃えて、自分がどういう動きをするかシミュレーションしてからはじめましょう。

中火にかけて、油を薄く敷きます。今回は家庭用のテフロン加工の卵焼き器を使っているのでこれだけで大丈夫ですが、銅や鉄製の卵焼き器を使う場合は充分に油慣らしをしてください。

火加減のチェック。卵液をつけた菜箸を鍋につけ、ジュッと音がして、菜箸に卵がくっつくまで温まったらOK。

右手でお玉を持つので、菜箸はどこに置けばいいのか、という話になりますが、こんなふうに卵焼き器の柄の部分の上で左手で抑えると具合がいいです。

じゅわっとお玉一杯分。底の部分から固まってきますが、まだ表面に水分が残っている状態、半熟の状態で巻きはじめ。

奥から手前に畳んでいくのが簡単です。この段階では少々不格好でも大丈夫。卵焼きは最後の一枚だけきれいに巻ければあとはなんとかなります。

箸だと難しいという方は耐熱ゴムベラを使うと楽です。

奥に油を敷きます。これは油を敷くという意味もありますが、こびりついた卵液を落として、焦げ付きを防ぐ意味もあります。流れとして抑えておきましょう。

卵を奥に動かして、手前に卵液を注ぎます。

さきほどの巻いた卵を持ち上げ卵液を下に流します。これでさっきの卵と新しく入れた卵液の部分がくっつきます。

火加減は中火のままです。ある程度、高温で焼くことでふんわりします。しかし、卵焼きは砂糖と醤油が入っていて焦げやすいので、もしも、温度が上がって焦げそう(あるいは焦げた)のであれば卵焼き器を火から外してください。鍋の温度がすぐに下がるので、そのほうが簡単です。

あとは箸や卵焼き器を下に下げてから上に持ち上げ、その反動で巻いていきます。

でも、この巻くのが難しいんですよね。その場合は箸の片方を卵の側面に差し込むと簡単にできます。片方を差し込み、もう片方で卵を押さえて、くるりと廻す形。

側面に穴が開くという弱点はありますが、なかなかいい方法だと思います。

これを繰り返して、巻いていき、最後に卵焼きの角で形を整えます。最後の一枚だけは表面に焦げ目をつけるようにしましょう。

卵焼き器を右手で逆手に持ち、皿やバットをV字になるように準備します。

あとはエイヤ、と移すだけ。

焼き上がりです。白身の固まりが見えますが、これは混ぜ不足の証拠で悪い例ですね。おすすめは大根おろしを添えることですが、甘味をたくさん入れているのでお弁当にも向いています。

だし巻き卵と違って水分が入っていないので、巻きやすく失敗は少ないか、と思います。これで練習をして、技術が上がったらだし巻きに挑戦というのがいい形ではないでしょうか。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!