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かんがえこと-8 10.29

10.22(月)晴

やはりどことなくからっぽで、喪失感。

晴れていたので、歩く。要町まで歩いて、駅前のドトールに入る。

カフェに入るのが苦手と感じる理由ひとつめ、入ってすぐに注文を決めなければという、見えないプレッシャーのようなもの。


ふらりと配達に歩いて出る時間は、手ぶらでなにも持たず、ふわふわといろんなことをかんがえる。街のこと。この街の人のこと。この街にいる自分のこと。夕日がきれいか、西日がまぶしいか。しばらく目のなかにまぶしいものが消えなかった。長く見すぎたらしい。


twitterにつかれを感じたので、noteを読む。だれかの日記が読みたい。職業的に書いてるようなのではなくて、だれかの心から気づかずもれているような言葉。


10.23(火)くもり

健康診断の結果を見る。基本的にエネルギーが足りていないようであった。おかしは精神安定剤であり潤滑油としてまっすぐ立っているのに必要なのだけれど、そもそもの体力。


カフェにふらっと入りづらい理由ふたつめ。自由に見る余白がないままにすぐに注文を促されるような、完全に向こうにもってかれている感。


10.25(水)寒い

夢に好きな球団の選手がでてきて、友達というよりなんか親しく、恋人でもなくでもなんか近くて、良かった。私はそういう類のファンではないのだけれど、なんか、良かった。


白湯はすこし冷まして飲む。「火の体質」には熱すぎないほうが良いらしい。

そういう、ちょうどよい温度で人に触れたい。温度のちょうどよい人と出会いたい。けれど、気づけば人とかものとか目に見える温度ばかり「見て」いないだろうか。目に見えない、温度を感じとること。あと、じぶんから温めようとしてるか?ってこと。

カフェにふらっと入るのが苦手だと感じてしまう理由みっつめ。場所がほしいのだ。そこには私がほしい場所はあるだろうか。


10.25(木)

「本屋がなくなったら困るじゃないか」がもう少しで読み終わる。

熱い議論、インタビューにつづいて突然話された、カモシカ書店店主のはなし。心をつかまれた。「店を作る」ということ。「売る」ということ。

ひとつのものが売れること、もっと奇跡にしていいと思うのだ。


今日は香水の匂いが、入れかわり立ちかわり。主張するように飛び交っている。都会のマーキング。


10.26(金)

常連の方の、名刺に入れる地図デザインをする。

地図はアートのようで、地図の表現はたのしい。全体をフカンで見て、組み立てながら、細部の表現をととのえてゆく。どこか選書に似ているような気もすると言ったらおおげさだろうか。


今までノートに書いた鉛筆の線、万年筆、サインペンの筆記線をみて、ぜんぶ自分が書いたものに違いないのに、全部ちがって見えて、ちがう人が書いたようで、ながめているだけで不思議な感じがする。書くのは、良い。フォントも良いけれど、やはりその時にしか書けない線があって。


10.28(日)晴

寝られなくて、目が覚めてしまって、8時に起きる。日曜日。

ふと思い立って、近くのカフェへ出かけてみる。別にいつもそうしている風に、ふらっと入っていく。窓際に自分の場所になる場所を見つけて、いつもそうしている風に座る。いつもそうしている体で。パンをたべて、池田晶子をよむ。


自分が意識していないうちにも、小さく変化していることはたくさんあって、だから変わってしまうことをそんなにこわがることは実はないのかもしれない。ふつうに歩いているつもりの道も、じつは遠くから見てみたら結構な上り坂だったことに気づいたり。




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