視点

今日も今日とて息子とてくてく歩いていると。道に大量に菜の花が散っていた。

数日前から散り始めているなーとは思っていたものの。ここにきて一気に散ったもよう。


アップ。
アスファルトとのコントラストがすごい。

「お花の絨毯だね」

と息子が言う。

「そうだね」

と私も返す。

私たちは散った花を見ながら話していた。その間、小学生も中学生も通ったものの。誰も足を止めなかったし、そんな会話をする人もいなかった。


人は同じ場所にいても、違うものを見ているんだなぁと思う。

口に出すことが全てじゃないし。通った人の中には、花が散っていることに気付いた人もいただろう。

「あ、散ってるな」で終わる人もいれば、「綺麗だな」って立ち止まる人もいるし。全く視界に入っていなくて他のことを考えていたり、他のものが見えている人もいるのだと思う。

何がいいとか悪いとかじゃなくて、そういう事実があるということ。そして何を見るかは、周りの人の影響を受けるということ。


昨日の記事のカタツムリもそうだけれど、息子は割と、自然の変化について見ている方だと思う。それは周りにいる人がそういうものに目を向けていて、息子に話しかけて。息子がそういう視点を知ったというところも大きいのだと思う。

もちろん、息子自身が生まれ持った視点、興味関心もあるだろうし。いろんなものが混ざり合って、息子が今見ている世界が出来上がっている。

それは息子だけじゃなくて、私も同じ。皆同じ。


私は目の前の世界から、本当に見たいものを見つけられているのだろうか。そんな視点を持っているのだろうか。

あの景色の中で菜の花に気付けた。それは、自分としては好ましい視点だけれど。

きっともっと世界を自分好みに見る視点もあるのだろうなぁと、そんなことを思ったのだった。



ではまた明日。