たどん

息子との絵本タイム。せなけいこさんの『いじわる』という絵本を初めて読んだ。いじわるな気持ちはどんどん移っていってしまうから、いじわるせずに笑おうね、という話である。せなさんらしい味のある切り絵?貼り絵?の絵本なのだけれど。知らない言葉が出てきた。それが

たどん

という言葉である。

あとには みずたまりと めだまや くちだった たどんと すみ。

おひさまに むかって たどんを ぶつけて やったんだ。

おひさまにぶつけているのは、黒い丸いもの。これが「たどん」なのだろう。ゆきだるまの目に使っていたものだと思われる。炭っぽいもの?だと想像はできるけど、聞いたことのないものだった。

絵本で知らない言葉が出てくるなんて!と思うかもしれないが、実は前にも一度ある。

絵本って大人が読んでも内容や絵に感心してしまうものが沢山あるけれど、知らない言葉を知る機会にもなるのである。

というわけで、早速調べてみた。

たどん。漢字で書くと炭団。簡単に言うと、炭の粉末と粘着剤としての海藻を混ぜたもの、らしい。

Wikipediaによると、木炭関係で出てくる大量の炭の粉末を、そのままだと燃えにくいので練って丸く固めたのが始まりらしい。火力は弱いが燃焼時間は長いので、石油ストーブやプロパンガスが普及するまでは、火鉢やこたつで日常的に利用されていたそうな。

雪国では雪だるまの目に使うこともあったようで。雪国出身の夫に聞いてみたところ

「話に聞いたことはあるけど、名前は知らないし使ったこともない」

と言っていた。

個人的には「いいものを知ったなぁ」と思う。今は便利な時代なので、「便利なものたちが使えなくなった時にどうするか」というのは常に頭の片隅にあって。災害時に使えたりしないだろうか。

おそらく母世代が、使ったことがあるか無いかくらいかな?と思う。祖母は知っているだろう。今度会った時に聞いてみようかな。


ではまた明日。

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