戦場の悪魔〜死線〜
世間で言うところの「重要な仕事」を長くやっていると、
それなりに物事の裏側を垣間見るようになる。
ほとんどの人間は知ることのない事柄は、興味深いことが多いが、
頭を突っ込んでしまえば関わらない方がよかったと後悔することばかり。
裏金、工作、陰謀、人間がよく思いつく、と感心するほどのいわゆる悪事が蔓延っている。
それを守るのも出し抜くのもまた人間であり、ある種のいたちごっこが世の中というものを席巻していて、一般的な人々はそれをありがたく享受して、
まるで疑いの目を持たないでいてくれる。
ありがたいな、と思う反面、いかにも無知蒙昧であると言わざるを得ない。
徳田洋一郎にとっても、世間というのはそういうものだった。
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