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【旅行記】冬の味覚あんこう鍋と建築を巡る 茨城の旅(前編)

 こんにちは!お出かけ大好きTRIP_YUKOです。今回は3ヶ月ぶりの国内宿泊旅。週末に一泊二日で茨城県に行ってきました。

 今回の目的は「冬の味覚 あんこう鍋」と「内藤廣建築」に行くこと。ずっと食べたかった、ずっと行きたかった念願を叶える週末旅です。


9:30 守谷サービスエリア(下り)

 茨城に行く際に必ず立ち寄るのが、私イチオシの「守谷サービスエリア」。守谷サービスエリアはなぜか「ベーカリー」にめちゃくちゃ力が入ってるサービスエリアなんです。

 一見、どこにでもあるサービスエリアのベーカリー。ところが超有名ベーカリーが手掛けていてパンがめちゃ美味い!
 下りのSAは「メゾンカイザー」が、上りSAは「ジョエル・ロブション」を展開するフォーシーズがプロデュースしています。

 焼き立ての「チーズカレーパン」を購入。
中にはゴロッとしたチキン。しっかり煮込まれていてほどける口どけです。

クオリティ高いさすがのパン

 贅沢で美味しい具材にも負けないのが、パンの生地の美味さ!人気店ってやっぱ違うんだなーと思わされます。
 ぜひ北へ向かう方には立ち寄ってほしいサービスエリアです。

11:30 昼食:なぶら

 茨城県の北端に位置する「北茨城市」までやってきました。五浦(いづら)という海岸線沿いの町です。

五浦の海

 少し早めの昼食は、五浦で人気の海鮮料理屋さん「なぶら」へ。食べログやGoogleマップでも人気が高く、開店前からお客さんが並ぶ人気店です。

なぶら

 開店前からチラホラとお客さんがやってきました。地元の方が多めで、ごはんの期待も高まる。
 店内は結構席もあり待たずに入ることができました。まだ観光シーズンではないにも関わらず開店前から並んでいると考えると、行楽シーズンの人気ぶりが想像できますね。

 人気の刺身定食と煮魚定食を注文。刺身定食の船に盛り付けられた刺身はなんと7種類も!!色々食べられて嬉しい。ボリュームも多くてこれで1900円はコスパ良しです。これでもうこの度の海鮮は満足!

7種類もあるお刺身と美味しい味噌汁
刺身定食1900円

12:10 茨城県天心記念五浦美術館

 海鮮でお腹を満たしたら、午後は観光です。茨城県天心記念五浦美術館はずっと訪れたいと思っていたスポットで、今回のお出かけのメインの目的であり、きっかけでした。

茨城県天心記念五浦美術館

 茨城県天心記念五浦美術館は、東京藝術大学の設立に尽力した「岡倉天心」の記念館。岡倉天心は近代日本美術の発展に大きな功績を残した人物。

岡倉天心

 来たかった理由は、美術ではなく「建築」。五浦美術館は内藤廣氏によって設計されました。私は内藤廣建築が好きなので、訪れたい建築のひとつだったのです。
 
 内藤廣氏は日本を代表する建築家です。「旭川駅」や「高知駅」、陸前高田の「高田松原津波復興祈念公園」など多くの方も御存知の有名建築を手掛けているので、アレも?と驚くかもしれません。
 木をふんだんに使った建築が特徴的で、オシャレで美しく洗練されていながらも、温かみのあるデザインと空間が魅力です。

エントランスロビー
シックな色の梁が素敵

 期待を裏切らない内藤廣建築。天井が高くて見上げたくなるエントランス。むき出しの大きな梁はシックな色で木材のように見えますが、調べてみるとプレストレストコンクリートという梁材だそうでコンクリートでできているそうです。この梁材を使うことで柱を必要としない広い空間を実現しているのだとか。
 木材建築の雰囲気を壊さずに調和していてさすがの内藤廣建築でした。

大きな窓から見える五浦の海が美しい

 ところで岡倉天心って、教科書で覚えたぐらいで、画家、、ですか?そういや知らない。

 岡倉天心は、日本美術を海外に広め、日本の美術の発展や保存・振興に尽力した人物。芸術家と言うよりも美術運動家です。
 あの横山大観や菱田春草にとってカリスマ的な存在で、五浦に移住して芸術村を作ろうとしたことから、この地に記念館が出来たそうです。

12:40 天心が託した国宝の未来〜新納忠之介、仏像修理への道

 開催中の企画展は「天心が託した国宝の未来〜新納忠之介、仏像修理への道」。
 美術などの文化財の修理・修復の技術の重要性を唱えた岡倉天心の勧めにより文化財修復に生涯を捧げて、修理法を確立した新納忠之介を紹介した企画展でした。

 そんな技術が必要なのか?という世間の声に異を唱え、重要性を訴え続けた岡倉天心。
 修復は、修復の作業を通して当時の技法を知り、初めて修復が可能になる。この未来を見据えていた岡倉天心がいなければ、今の日本美術はなかった。また、多くの美術、技術を失っていたかもしれません。岡倉天心すごい。

13:15 五浦のシンボル 六角堂

 五浦の名所「六角堂」は、岡倉天心が居所に立てた建築物で五浦ののシンボル。
 実は2011年の東日本大震災で流出し、再建されたものだそうです。

六角堂

 五浦の海は太平洋とは思えないくらい荒々しく、これだけギリギリのところに頑丈そうではない木造建築で、流出は頷けました。

岡倉天心の居所

13:50 日本の渚百選 高戸小浜海岸

 宿泊する水戸市へ向けて南下。海岸沿いに日本の渚百選の高戸小浜海岸というスポットがあり、立ち寄りました。

 右側の入江と、左側の入江があって面白い海岸。ちょうど満潮で荒々しい波がどんどん高くなり、ついに海が繋がりました。

右の入江
左の入江

14:15  日帰り湯:鵜の岬温泉 鵜未来の湯十王

鵜の岬温泉 鵜未来の湯十王

 更に南下し「日立市」へ。海岸沿いに建つ日帰り湯施設でひとっ風呂。海を眺めながらの入浴は目隠しでほぼ出来なかったけど。
 休憩スペースの大きな窓からは海がよく見えて気持ちがよかったです。

休憩ロビーからの景色

15:20 妹島和世氏が設計 日立駅

 ここまで来たなら寄りたかったのが「日立駅」です。海が見えるカフェのあるインスタ映えする駅舎として有名です。

日立駅

 日立駅は日立市出身の建築家、妹島和世氏による設計です。妹島さんは、金沢21世紀美術館を設計した建築家ユニットSANAAのおひとり、といえば分かる方も多いのではないでしょうか。

ガラス張りの駅舎、海が一面に見える!
この突端がカフェになっています

 妹島さんは設計するにあたって「海が話したがっている」と感じたそう。以前の日立駅は海が全く見えず、日立自慢の海が見えないことを残念に思っていたのだそうです。

海と会話できる駅

 写真映えするスポットとして、非常に有名な日立駅ですが、訪れるのは難易度が高め。その名の通り、メーカーのHITACHIのお膝元で、企業城下町というイメージ。観光スポットが思い浮かびません…😅
 

日立製作所関連の工場があります
日立製のタービン動翼が駅前に展示

16:30 水戸駅前のホテルに到着

 水戸駅近くのホテル。私が10年以上前にひとり旅で泊まったホテルに再び泊まることになろうとは。当時は、訪れることがなさそうな県に行こうというテーマで選んだ行き先でした(ゴメン🙏)。まさかこんなに何度も茨城に来ることになろうとは。好きです茨城!

17:45 念願のあんこう鍋! 割烹魚政

 予約して訪れたのは、水戸駅からは少し離れた「割烹 魚政」。Googleマップで高評価で、接客が良く、女将さんが素敵とのコメントが多く選びました。

割烹 魚政

 明治36年創業の老舗割烹。素敵な和風の内装の落ち着いたお店です。あんこうの季節は、夜はコースのみ。(追加は可)
 「慶喜コース〜あんこうと納豆のコース〜」というメニューの中では一番お手頃6,600円のコースをお願いしました。

食前酒とあんこう肝豆腐

 あんこうを食べるときたら、やっぱりお酒です。茨城各地の地酒も取り揃えていますが、私が選んだのはなんとワイン!
 お鍋とのマリアージュを考えて近くの酒屋さんと選んだワインも提供されているとのこと。いや〜、あんこう鍋にワインなんて思いもしなかった!のでワインに即決!ワインで頂くだけでおしゃれな気分になりますね。

あんこう鍋

 あんこうは、弾力があってとっても美味しい!!先週スーパーで買ったあんこうとまるで違う!😣😣😣
 部位を説明してもらいながら、味わうのも今までにない経験です。めっちゃ美味い!これが茨城のあんこうの実力!コレを食べに冬訪れる必要、あります。

 〆はあんこうの出汁が出たスープで雑炊。反則よね、最高ですね。お店はスタッフの方が具材を入れて煮るタイミングもすべてやってくださいます。若い女性のスタッフさんですが、落ち着いたしっかりした女性で接客も印象がとても良いです。不安なところは女将がサポートフォローしているし、ちょっとした会話で盛り上げてくださり口コミ通り。居心地の良いお店でした。
 冬にあんこう鍋をワインで頂くなんて、これこそオトナ旅。オトナ最高!な夕食でした。

■水戸駅でも気軽にあんこう鍋が食べられる。

 水戸駅から続く繁華街の通りには、店前に「茨城あんこう」の幟がたくさん立っていて、こんなにもあんこうが食べられる店があるの!?とびっくりしました!

街なかに茨城あんこうの幟

 茨城のあんこう鍋は知られていますが、「吊るし切りのパフォーマンス」のイメージがあって旅館でなければ食べられないと思っていたのです。
 他県民はこんなに水戸であんこうが食べられるなんて知らない。誰も教えてくれなかったぞ!
 水戸までは東京方面なら電車で90分。日帰りでも十分食べにこれちゃいます。
 もっともっと茨城のあんこうが有名になってほしい!ぜひ、冬はあんこう鍋を食べに茨城へ行ってみてください!!

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