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手書きはiPad miniより紙のノートがいい

はじめに

昨年1月、iPad mini で手書きメモを始めた。手書きメモを書く目的は、思考を整理をすることである。iPad miniを手書きツールとして1年間使った結果、手書きはiPad miniより紙のノートが自分には合っていることに気付いた。


検索できる手書きメモ

一昨年12月、手書き文字が検索できるようになっていることを知り、技術の進歩に興味をそそられた。そして、iPad mini 6のGoodnotes 5アプリで手書きメモを始めた。

テキストメモは、所有しているデバイス(iMac、MacBook Air、iPhone、Apple Watch)を場所(自宅、外出先、移動中)に応じて使い分け、毎日頻繁に書き込んでいる。それに比べて手書きメモは使う頻度が少ない。それはiPad miniとApple pencilでないと手書きメモが使えないことが大きく影響している。そのため、手書きのデータが蓄積されず、当初考えていた手書き文字の検索機能を活かした使い方をする機会はほとんどなかった。

手書きの目的

手書き文字が検索できるようになったことからiPad miniで手書きメモを始めたが、1年間使ってみて手書きの目的が明確になった。

過去の手書きメモは検索の必要性がないことに気が付いた。今の自分にとって手書きメモはRAM(一時的にデータを保管するメモリ)だから。頭が整理できれば、その手書きメモはもう不要になる。以前は、過去の自分はどんなことを考えていたのだろうと古い紙のノートを見返すことがあったが、老い先が短くなった今は、過去を振り返る時間も惜しいと考えが変わってきた。

Goodnotesを使うと手書き文章の修正やレイアウト調整等の編集が自在にできるので便利である。紙の手書きの難点が見事に解消された。Goodnotesは手書き文書を手早く綺麗に仕上げるには最高のツールだと思う。しかし、自分にとって手書きメモは他人に見せるものではない。綺麗に仕上げる必要がない。内容がごちゃごちゃになって分かりにくくなれば、新しい紙に整理しながら書き直した方がいい。そうすればまた新しい思考が生まれるだろう。

また、Goodnotesに画像貼り付けたり、PDF資料を用紙として使って、その上に手書きメモを書くことはスマートだった。しかし、これまでのようにiMacでKeynoteに画像を貼り付けたり、PDF資料を紙に印刷して、印刷した紙に万年筆でメモを書く方が、iPad mini画面にApple pencilでメモを書くより充実感を感じる。以前にApple Watchアプリ開発の画面設計ではこの方法を使った。紙の方がアイデアが湧き出るように感じる。

iPad miniとの別れ

iPad miniはGoodnotesアプリで手書き専用で使っていたが、時間の経過とともに使う頻度が減ってきた。これは、バレットジャーナルをやめたことと、読書の頻度が減ってきたことが大きく影響している。そして、iPad miniを使う頻度が減ったきたことに伴い、他の活用方法を考えていた。気が付くとiPad miniは食卓の上に置かれ、食事の際のYouTube視聴専用機となっていた。これまでは、食事の際は静かに食事に専念していた。食事に専念することで自分の体と向き合うことができる。体への栄養だけでなく、心にも栄養が補給されていくように感じる。この充実した生活を取り戻したい。

iPad miniを導入した目的は、Goodnotesで手書きをすることだった。iPad miniをYouTube視聴専用機として使っていては、iPad miniは充実した生活を探究する上で邪魔な存在となってしまう。生活堕落デバイスと化したiPad miniは思い切って手放すことにした。

紙のノートと万年筆

紙のメモ帳と万年筆を使っていた頃を思い出した。なんとも言えない充実感を覚えている。味わいのある書き心地に精神的な癒しを感じていた。紙や万年筆の物質的な手触りにも意味があったのだろう。万年筆にインクを補充するひとときも好きだった。これはiPad miniとApple pencilでデジタルな手書きを経験したことで気付かされた。自分にとって最適な手書きツールは、アナログの紙のノートと万年筆であることを確信した。

おわりに

iPad miniとApple pencilを1年間使ってみて、高度な手書き技術の素晴らしさを知ることができた。そして、紙のノートと万年筆を改めて見直す機会を得ることができた。

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