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初心者向け デスボイス習得までのロードマップ

この記事ではデスボイスを練習する際の効率の良いカリキュラムを考察していきます。


⭐︎この記事における初心者の定義


1.デスボイスは出したことがない
2.ミックスボイスは未習得
3.息漏れのある裏声は出せる

この3点を基準として最短でデスボイスを出せるようになるまでの計画を考えます。

到達地点は低域〜高域まで満遍なくカバーできる状態として策定します。

段階図

息漏れのない裏声を脱力して出す練習

フライノイズを練習する(フライノイズが不可能な場合は被裂ノイズを先に習得し、被裂ノイズを削減していく方法を取る場合もある)
(エッジボイスは無理に練習しない)

安定したブレスサポートを得る

フライスクリームを習得

フライスクリームの音程を調節し、フォールスコードスクリームへ移行する練習を行う

フライ、フォールスコード、ハイブリッドスクリームを習得(到達地点)

これがベストな流れだと考察しています。

⭐︎フライスクリームを先に練習する理由


1.先にフォールスコードから練習すると閉鎖過多に偏るパターンが多く、力むクセが付きやすい
2.フライを出してるつもりがフォールスコードの高音域を発声してしまう
3.力みぐせによりフライスクリームへの移行に時間がかかるパターンに陥りやすい

フライスクリームから先に練習することでこれらのケースを避けることができます。
フライスクリームは力みが生じている状態では発声が困難なので問題点を把握しやすいのですが、
フォールスコードスクリームは力んでいたとしても発声出来てしまう為、そのまま継続して喉を痛める事にも繋がってしまう場合もあります。
1に繋がりますが、フォールスコードがある程度発声出来る方は高音域で苦労するケースが多いです。
これは声帯周辺部位の形状が低音寄りの方がフォールスコードを先に習得しやすいという傾向に起因するかもしれません。フォールスコードからフライスクリームに移行する際は、ポジションの変化が大きくなる程、脱力の難易度が高くなる傾向があるので、やはりフライスクリームから練習し、脱力のベースを先に作っておくほうが効率的だと考えています。

⭐︎クリーンボイスの練習は必要なのか?

全く不必要とは考えていませんが、基本的にはブレスサポートと息漏れの少ない裏声が出せる段階であれば、デスボイスの習得、きっかけ作り自体には問題は無いと感じています。音質を突き詰めていく段階で必要になるといったイメージに近いかもしれません。
逆にミックスボイスが非常に上手い方はフライスクリームに実声の関与が大きくなりがちで、発声の負担に繋がっていたケースもありました。

よくあるのは閉鎖過多、圧縮過多、PCAが作用してしまうなど。
これらの癖を取り除くのは時間がかかります。

なお、高音域が得意であることはフライスクリーム発声においては非常に有利だと思います。
(声帯の形状による音質面の差異が出やすい)

先述した初心者の定義である1.2.3から外れた場合に、それぞれが練習時にノイズになりえる性質を持ちます。練習する際に、ボイスコーチに習う等により根本の発声のフラットな状態を把握しておくのは効果的です。

結論


基本的には特殊な例を除き、フライスクリームから練習していくのがベターであると覚えておくと良いと思います。

Twitterでも質問等受け付けておりますのでお気軽にご連絡ください。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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