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「いったい自分は、目の前の世界をどのように見て、どのように描こうとしているのだろうか?」 #031

目の前の世界を「どのように見るのか」「どのように描くのか」
(「デイヴィッド・ホックニー展」 東京都現代美術館 "ごあいさつ"の一節より)

 「芸術鑑賞はコーチングに通ずる」と言って、「デイヴィッド・ホックニー展」(東京都現代美術館)の見学ツアーをコーチ仲間が企画してくれた。私自身は、美術館には年に数回訪れるくらいで、現代アートには馴染みがなかったが、多くの気づきとエネルギーをいただいた。2023年11月5日(日)まで開催しているので、まだの方はおすすめしたい。

 冒頭の文章は、展覧会の最初に掲示されている「ごあいさつ」の一説。ジーンと来た。私たち自身も毎日の生活、自分の人生で起こることを「どのように見て、聞いて、感じて、そして、どう歩んでいくのか」、日々選択している。いい時ばかりではなくて、つらい時もある。1937年生まれ(86歳)のホックニーさんの人生を彼の作品と共に、改めて人生とは何かを見つめ直すことができる。そして、油絵から、リトグラフ、写真、そしてiPadと、80歳を超えても新しい表現手法に取り組まれている姿にも感動した。

「春が来ることを忘れないで」というメッセージと共に、ラッパスイセンを描いた2枚の絵からこの展覧会ははじまる。春の訪れとともに鮮やかに咲くスイセンは、どんなに暗く重い状況でもいずれ過ぎ去るんだということを思い出させてくれる。嫌なことがあった時こそ、上を向いてみよう。

(更新:2023.11.26)


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