【男性不妊】『僕の種がない』を読んだ
■テーマ
【男性不妊】『僕の種がない』を読んだ
■背景として
・セックスカウンセリングの中で妊活についての質問をいただくことが多くなった
・私自身、妊活を始める機会がやってきたときのために不妊治療について知っておきたかった
不妊の要因は男女半々にあるがあまり知られていない。著者の鈴木おさむさん自身、自身の精子に問題があった。
NHKスペシャルの『ニッポン“精子力”クライシス』に出演されているのを私も観ていたが、男性の不妊治療についてはまだまだ知られていないし、私も『僕の種がない』を読んで初めて知ることが多かった。
『僕の種がない』の舞台はテレビ業界。余命半年となった売れっ子芸人が、不妊治療に取り組む様子を主人公勝吾がドキュメンタリーとして記録に残す話。
業界人として「おもしろさ」を求めて、妊活を提案する勝吾に対し、芸人は「無精子症」を告白する。売れっ子芸人が余命半年、さらには「無精子症」。そんな彼にドキュメンタリー撮影を依頼されて興奮が抑えられない主人公に対して嫌悪感が沸いてくる。けど、これがプロであって、結果色んな人の心を揺さぶるんだからなんともいえない気持ちになる。
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※ここからの話題
無精子症という事実に対して、世のカップルはどうしているのか
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条件が整えば妊娠する可能性がある
顕微授精
→精巣内から精子回収を試みる(数匹見つかる場合がある)
→卵子を取り出し、高倍率の顕微鏡で観察しながら、極めて細いガラスの針に1匹の精子を吸い込み、その針を卵子に直接刺して精子を送り込んで受精卵を作り出す
→妊娠成立
1匹でも精子が見つかれば成立する
✓顕微授精で起こりうること
・精子が採取できるのか不安がつきまとう
・採取できなかったときどうするか
可能性があるからこそ、愛のこと・夫婦のこと・子供のこと、そして「これから」のこと、改めて見つめなおす必要が出てくる。
✓無精子症の原因
・閉塞性無精子症
→精巣内で精子は造られているものの、精子を出してくる路が詰まっている場合
ex.パイプカット
・非閉塞性無精子症
→精巣内で精子を造る能力が極めて低下しているか欠如している場合
ex.抗がん剤治療後、染色体異常
要因が女性にあっても男性にあっても、それぞれが一人で受診するのではなく、一緒に病院に行くことが大事。『僕の種がない』でも、夫婦の同意というところは丁寧に書かれている
✓というわけで、まとめ
・『僕の種がない』から男性不妊のリアルが見えてくる
・男性不妊についても知っておくといい。今はセルフで精子の状態が確認できるキットもある
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