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#23 失ってしまったものを、どうしても取り戻したくなる

僕たちは、失いながら生きている。

これまでの人生で失ってきたものは、数えきれない。家族、大切な物、恋人、居場所、友達。

たくさんのものを失ってきた。でもそれと同じくらい、あるいはより多くのものを得て、なんとかここまでやってきた。

「だから、大丈夫なのだ。」

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いや、本当の意味では「失っている」わけではないのかもしれない。

今、自分の手の中にそれはないけれど、自分の頭や心には何かしらの形で、それがあった痕跡は残っている。それが積み重なって今の自分がある。

「だから、失ってなんかいないのだ。」

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普段はそんな風に思えていたとしても、どうしようもなく、失ってしまったものを取り戻したくなるときがある。

今は違うものを持っているじゃないか、とか、失ったからこそ得られているものがあるじゃないか、とか。そんなことは頭では理解しているけれど、どうしても心がそれを求めてしまう。

他のものでは駄目なのだ、痕跡なんかいらないんだ、ぼくは「それ」を取り戻したいのだ、と。

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ぼくはまだ、この気持ちとの付き合い方を見出せていない。

これが、本当に「それ」を取り戻したいから来るものなのか、それとも失ったもの一般へのノスタルジーから来ているのかすらも、よくわからない。

実際にそれを取り戻すことがぼくにとって良いのかどうかも、わからない。

この気持ちが「正しい」気持ちなのかもわからない。

なんとなく自分の中にそういう気持ちがあることがずっと認められなくて、それはぼくの中でこの気持ちが「正しくない」と判定していたからなのだろうと思う。

今はこんな気持ちが自分の中にあることを認めて、受け入れることができたけど、「正しさ」の判定はまだよくわからない。

わからないことだらけだけど、なんとかうまくやっていくしかないんだろうな、と思う。

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毎日note




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