公認会計士登録を抹消した

5月21日、公認会計士登録を抹消しました。私はもう公認会計士ではありません。これまでお世話になりました。以上、事務連絡でした。

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15年前、大学の先輩から資格予備校のテキストを譲り受けたことが公認会計士という肩書との出会いでした。試験に合格し、監査法人で働き、会計事務所・FAS会社で修行して、独立。時期によって、投資銀行・投資ファンド・上場企業・中小企業・スタートアップ・資産家個人などとクライアントを変遷させつつ、海外の仕事にも多く携わりました(詳細はこちらの経歴シリーズにのんびりと書いています)。

どうだろう、思い返すと、仕事それ自体が楽しかったのは修行時代だけで、それ以後は、より根本的な「カネを稼ぎ・生き残る」という目的のために心を擦り減らした、そういった印象ばかりが残っています。もうこれ以上、自身の正しさと能力を証明し続ける必要がないと思うと、ホッとする。自己完結ができないこと、それが公認会計士としてクライアントワークをする上で最大のストレスでした。ただし、それは自分が選択した道であって、未来は概ね予測した通りの結果となり、現状にはとても満足しています。

抹消の理由は、もう不要だからです。税理士や医師と異なり、公認会計士という資格がなければ法律上できない行為はほとんどありません。この資格は簿記や英検などと同様に、一定の知識・技術を保有していると宣言するだけのものです。日記などに書いているとおり、僕は2年前からもうほとんど働いていないし、今後もその予定がないので、住所変更を機にここで肩書を返上すると決めました。なお、法律上の不都合が大きいので、税理士の資格は残しています。したがって、今後は「ゼイリシのnagabotさん」という呼称になります。誰も呼ばないだろうけれど。

こういった終幕記事をダラダラ書いてもきまりが悪いので、こんなもので良いでしょう。私が仕事を辞めたのは、キャリアで最も技術・知識・経験が貯まったとき、最盛期でした。良いイメージのまま、お別れです。

それではさようなら。

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*2022年2月20日追記
-同日を以て税理士登録も抹消しました

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